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アルファードの中古が安いのはなぜ?値崩れの理由と後悔しない選び方

アルファード
TOYOTAアルファード公式

「高級ミニバンの代名詞、アルファードの中古車が意外と安い」という話を聞いたことはありませんか。

アルファードの中古が安い主な理由は、「圧倒的な販売台数による供給過多」「モデルチェンジによる型落ち」の2つです。人気車種だからこそ市場に出回る数が多く、結果として価格が落ち着きやすくなっています。

ただし、安さだけを理由に飛びつくと「維持費が思ったより高かった」「すぐに故障してしまった」といった後悔につながる可能性も否定できません。

この記事では、アルファードの中古車が安い理由を深掘りしつつ、購入で失敗しないためのチェックポイント、そしてお得に手に入れるための狙い目のモデルや時期について、分かりやすく解説します。

アルファードの中古が安い、は本当?値崩れの主な理由

アルファードは高いリセールバリュー(売却時の価値)を誇る車種として知られています。それなのに、なぜ「中古は安い」と言われるのでしょうか。それには、いくつかの明確な理由が存在します。

理由1:圧倒的な販売台数による「供給過多」

最も大きな理由は、アルファードが非常に人気で、新車販売台数が非常に多いことです。多くの人が新車で購入し、数年後の車検やモデルチェンジのタイミングで手放すため、中古車市場には常にたくさんのアルファードが流通しています。

需要と供給のバランスで考えると、いくら人気があっても供給量が多ければ、価格は安定し、一部の車両は割安になります。特に、複数のオーナーを経た車両や、少しでも条件の良くない車両から価格が下がっていく傾向が見られます。これが「アルファードの中古は安い」と感じる要因の一つと言えるでしょう。つまり、豊富な選択肢の中から、お得な一台を見つけやすい状況が生まれているのです。

理由2:モデルチェンジによる「型落ち」

自動車の価格が大きく動くタイミングが、フルモデルチェンジです。2023年6月に新型の40系アルファードが登場したことで、旧型となった30系の後期モデルでさえ、市場価格は緩やかに下落し始めました。

新型が出ると、新しいデザインや性能を求めるユーザーがそちらに流れるため、旧型の需要が相対的に落ち着きます。もちろん、30系アルファードは今なお非常に人気が高く、極端な値崩れは起きていません。しかし、モデルチェンジ前と比較すれば、確実に購入しやすい価格帯になっています。特にデザインや最新機能に強いこだわりがなければ、モデルチェンジ後の旧型を狙うのは、非常に賢い選択といえます。

理由3:過走行や低年式モデルの存在

アルファードは、その広い室内空間と快適性から、大家族のファミリーカーとしてはもちろん、企業の送迎車やハイヤーといった法人利用も多い車種です。そのため、年間走行距離が伸びやすく、中古車市場には10万kmを超える「過走行」の車両も少なくありません。

また、2002年に登場した初代(10系)や2008年からの2代目(20系)は、年式が古いため、車両価格はかなり安くなっています。こうした過走行や低年式の車両が、中古車市場全体の平均価格を押し下げている側面もあります。価格だけを見ると非常に魅力的ですが、部品の劣化が進んでいる可能性が高く、購入後のメンテナンス費用がかさむリスクも考慮する必要があるでしょう。

安いアルファードで後悔しないためのチェックポイント

お得に購入できる可能性がある一方で、安さには相応の理由が隠れていることも少なくありません。購入後に「こんなはずじゃなかった」と後悔しないために、必ず確認しておきたいポイントを解説します。

修復歴や走行距離は必ず確認

中古車選びの基本ですが、特に価格が相場より安い場合は「修復歴」の有無を必ず確認してください。修復歴ありの車両は、車の骨格(フレーム)部分を修理した経歴がある車を指します。たとえ綺麗に直っていても、走行安定性に影響が出たり、後々不具合が発生したりするリスクがゼロではありません。

また、走行距離も重要な判断材料です。走行距離が極端に少ない車両も魅力的ですが、年式の割に少なすぎる場合は注意が必要なケースもあります。逆に10万kmを超えているからといって、一概にダメというわけではありません。大切なのは、これまでのメンテナンス履歴です。オイル交換などの定期的なメンテナンスがしっかり行われてきたかどうかが、車の寿命を大きく左右するため、記録簿などを確認させてもらうと安心できます。

維持費は新車並み?購入後のコストを試算しよう

車両本体価格が安くても、アルファードは高級ミニバンです。購入後にかかる維持費は、コンパクトカーなどと比較すると高額になることを理解しておきましょう。

費用項目年間費用の目安
(2.5Lガソリンモデル)
備考
自動車税約43,500円毎年4月1日時点の所有者に課税
自動車重量税約20,500円車検時に2年分(41,000円)をまとめて支払い
自賠責保険料約10,000円車検時に2年分(約20,000円)をまとめて支払い
任意保険料約70,000円~年齢や等級、車両保険の有無で大きく変動
ガソリン代約168,000円年間1万km走行、燃費10km/L、ガソリン168円/Lで計算
メンテナンス費約30,000円~オイル交換、タイヤ代、その他消耗品など
合計(年間)約342,000円~

※上記はあくまで一例です。お住まいの地域(駐車場代など)、加入する任意保険の等級や内容、年間の走行距離によって、実際の維持費は大きく変動します。

特に自動車税や保険料は、車両のクラスに応じた金額がかかります。また、タイヤも大きく高価なため、交換時期にはまとまった出費が必要です。購入前に年間の維持費をシミュレーションし、無理のない支払い計画を立てることが重要になります。

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狙い目のモデルは?30系前期・後期の違いと比較

現在の中古車市場の主流は、3代目となる30系モデルです。30系は2018年1月のマイナーチェンジを境に「前期型」と「後期型」に分かれます。両者にはデザインや性能に違いがあり、価格も異なります。

項目前期型 (2015年1月~2017年12月)後期型 (2018年1月~2023年6月)
外観デザイン比較的シンプルで落ち着いたフロントグリル大型で迫力のあるフロントグリル、シャープなヘッドライト
安全装備Toyota Safety Sense P (一部グレード)第2世代 Toyota Safety Sense (全車標準装備)
シーケンシャルウインカーなし採用 (流れるウインカー)
中古車価格帯比較的安価比較的高価
おすすめな人コストを抑えたい人、シンプルなデザインが好きな人より高い安全性と先進的なデザインを求める人

大きな違いは、やはりフロントマスクのデザイン安全装備です。後期型は、より先進的で力強い印象を与え、衝突被害軽減ブレーキの性能などが向上した「第2世代Toyota Safety Sense」が全車に標準装備されています。

価格を最優先するなら前期型、安全性や見た目の新しさを重視するなら後期型がおすすめです。ご自身の予算や価値観に合わせて、どちらのモデルが最適か検討してみてください。

なお、30系アルファードにはパワフルな3.5L V6エンジン搭載モデルも存在しましたが、現行の40系では廃止されています。中古の30系を探す際は、経済的な2.5Lモデルと、より高い動力性能を持つ3.5Lモデルが選択肢となりますが、3.5Lモデルは自動車税などの維持費が若干高くなる点も覚えておきましょう。

【時期別】アルファード中古車のお得な買い方と相場動向

少しでもお得にアルファードを手に入れるためには、購入する「時期」も重要です。中古車市場の価格変動の波を理解し、ベストなタイミングを狙いましょう。

価格が下がりやすい時期は「決算期後」と「モデルチェンジ後」

中古車価格が比較的下がりやすいのは、販売店の決算期(3月、9月)が終わった直後の4月~5月頃10月頃です。決算期には販売店が販売目標を達成するためにセールを行いますが、その時期を過ぎると市場が落ち着き、価格交渉がしやすくなることがあります。

また、前述の通り、フルモデルチェンジ後は旧型モデルの価格が下がる絶好のタイミングです。新型の発表から半年〜1年ほど経つと、市場に出回る旧型モデルの台数が増え、価格も安定してくる傾向にあります。すぐに欲しいというわけでなければ、市場の動向をじっくりと観察するのも一つの手です。

なぜ?中古車が新車より高い「価格逆転現象」のカラクリ

一部のアルファード中古車、特に登録から間もない「登録済み未使用車」などが、新車の本体価格よりも高い値段で販売されていることがあります。これは「価格逆転現象」と呼ばれ、主に新車の長い納期が原因です。

世界的な半導体不足などの影響で、新車のアルファードは注文してから納車まで1年以上かかることも珍しくありませんでした。「すぐにでもアルファードに乗りたい」という強い需要が、納期のかからない中古車市場に流れ、一部の極上中古車の価格を押し上げているのです。また、海外での人気の高さも、国内の中古車相場に影響を与えています。この現象は、アルファードがいかに高い人気と資産価値を持っているかの裏返しとも言えるでしょう。

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まとめ:安い理由を理解し、賢くアルファードを選ぼう

アルファードの中古車が安いと言われる背景には、人気車種ゆえの供給過多モデルチェンジといった市場原理が大きく関係しています。豊富な選択肢の中から、お得な一台を見つけ出せるチャンスがあるのは間違いありません。

しかし、その一方で、安さの裏には過走行や修復歴、高額な維持費といったリスクが潜んでいる可能性も忘れてはなりません。

今回ご紹介したポイントを参考に、なぜその価格なのかを冷静に見極め、ご自身の予算やライフスタイルに合った、満足のいくアルファードを見つけてください。

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