記事内に広告が含まれる場合があります。

「アルファードのハイブリッドは燃費が悪い」は嘘?原因と5つの改善策を徹底解説

アルファード
TOYOTAアルファード公式

「せっかく高いお金を出してアルファードのハイブリッドにしたのに、思ったより燃費が良くならない…」と感じていませんか。

結論から言うと、アルファードのハイブリッドの燃費は、乗り方や使い方次第で良くも悪くもなります。

この記事では、なぜ燃費が悪化してしまうのか、その具体的な原因から、明日から誰でも実践できる燃費改善テクニック、そして「結局ガソリン車とどっちがいいの?」という疑問まで、分かりやすく解説していきます。

アルファードのハイブリッド燃費は本当に悪い?【歴代モデル比較】

まずは「本当にアルファードのハイブリッドは燃費が悪いの?」という疑問をハッキリさせるため、歴代モデルの実燃費データを見ていきましょう。カタログ燃費だけでなく、ドライバーの実際の利用状況に近い「実燃費」が重要です。

最新40系(2023年〜)の実燃費

最新モデルである40系アルファードのハイブリッドは、燃費性能が大きく向上しました。特に、発進時や市街地走行でのモーターアシストが強力になり、スムーズな走りと低燃費を両立しています。

燃費の種類2WDE-Four(4WD)
カタログ燃費(WLTC)17.7km/L16.7km/L
実燃費の目安14.0〜16.0km/L13.0〜15.0km/L

実燃費はカタログ値の8割程度が一般的ですが、運転スタイルや交通状況によっては、カタログ値に近い数値を出すことも可能です。ただし、これらの実燃費はあくまで目安であり、運転の仕方や道路状況、エアコンの使用などによって大きく変動する点はご留意ください。

30系(2015年〜2023年)の実燃費

中古車市場でも人気の高い30系アルファード。特に2018年のマイナーチェンジで後期型となり、燃費性能が改善されました。

燃費の種類2WD/E-Four(4WD)
カタログ燃費(WLTC)14.8km/L
実燃費の目安11.0〜13.0km/L

30系のハイブリッドは、街乗りよりも高速道路を一定速度で走行する方が燃費が伸びやすい傾向にあります。とはいえ、2トンを超える車重を考えると、リッター10kmを超えてくるのは立派な数値と言えるでしょう。ここに示す実燃費も、参考程度にお考えください。

20系(2008年〜2015年)の実燃費

デビューから時間が経っている20系ですが、まだまだ現役で活躍しているモデルです。当時の技術としては画期的でしたが、現在の基準で見ると燃費性能は見劣りします。

燃費の種類4WDのみ
カタログ燃費(JC08)16.2〜17.0km/L
実燃費の目安9.0〜11.0km/L

20系のハイブリッドを中古で検討する際は、燃費性能だけでなく、ハイブリッドバッテリーの劣化具合も必ずチェックすることが重要です。バッテリーが劣化していると、期待した燃費が出ない原因となります。

なぜ?アルファードの燃費が悪化する4つの原因

「自分のアルファード、平均より燃費が悪いかも…」と感じるなら、それはいくつかの原因が考えられます。普段の何気ない運転が、燃費を悪化させているかもしれません。

原因1:2トンを超える車両重量

アルファードの燃費を語る上で避けて通れないのが、その圧倒的な車両重量です。グレードや装備にもよりますが、ハイブリッドモデルは約2.2トン以上にもなります。

車は発進するときに最もエネルギーを消費するため、この重い車体をゼロから動かすには、相応のパワーが必要です。そのため、信号の多い市街地でのストップ&ゴーは、燃費にとって非常に厳しい状況となります。ハイブリッドシステムがアシストしてくれるとはいえ、重量の影響は無視できません。

原因2:走り方と道路状況のミスマッチ

ハイブリッド車は、モーター走行とエンジン走行を効率的に切り替えることで燃費を稼ぎます。しかし、そのメリットを活かせない走り方をしてしまうと、燃費は悪化します。

例えば、短距離の「ちょい乗り」ばかりだと、エンジンが温まる前に目的地に着いてしまい、常に効率の悪い状態で走ることになります。また、高速道路での急な登り坂が続くような道では、エンジンがフル稼働し続けるため、ガソリン車と変わらないか、それ以上に燃費が悪化することもあるのです。

原因3:エアコン(特に暖房)の使用

快適な車内空間を保つために必須のエアコンですが、これも燃費悪化の大きな要因です。特に注意したいのが冬場の暖房です。

冷房は電気でコンプレッサーを動かすため、バッテリーの電気を使います。一方、暖房はエンジンの排熱を利用するため、熱を発生させるためにエンジンを強制的に始動させることがあります。つまり、EV走行できる場面でもエンジンがかかってしまい、結果的に燃費が悪化するというわけです。

原因4:急がつく運転操作

これはハイブリッド車に限りませんが、「急発進」「急加速」「急ブレーキ」といった「急」がつく運転は、燃費に最も悪影響を与えます。

アクセルを強く踏み込めば、エンジンとモーターが総動員でパワーを出すため、燃料と電気を大量に消費します。また、急ブレーキは、せっかく回生ブレーキで回収できるはずだったエネルギーを無駄にしてしまう行為です。穏やかな運転を心がけるだけで、燃費は驚くほど改善されます。

明日からできる!燃費を改善する5つの運転テクニック

燃費が悪化する原因が分かれば、対策は簡単です。ここでは、誰でもすぐに実践できる、アルファードの燃費を良くするための運転テクニックを5つ紹介します。

テクニック1:「ふんわりアクセル」でモーター走行を促す

発進時は、アクセルをじわっと踏み込む「ふんわりアクセル」を意識しましょう。クリープ現象を利用しながら、ゆっくりとアクセルを踏み足していくイメージです。これにより、エンジンがかかるタイミングを遅らせ、モーターだけで走行する時間(EV走行)を長くすることができます。

ある程度スピードが乗ったら、一度アクセルを少し戻してみてください。そうすることで、EV走行モードに切り替わりやすくなります。エネルギーモニターを見ながら、モーター走行を意識するのが上達のコツです。

テクニック2:回生ブレーキを最大限に活用する

ハイブリッド車の大きな特徴である回生ブレーキを使いこなしましょう。これは、ブレーキをかけたときの減速エネルギーを電気に変えて、バッテリーに充電する仕組みです。

信号で停止することが分かったら、早めにアクセルから足を離し、エンジンブレーキを使いながらゆるやかに減速するのがポイント。車間距離を十分に保ち、カックンブレーキを避けることで、より多くのエネルギーを回収でき、燃費向上に直接つながります。

テクニック3:Bレンジ(エンジンブレーキ)を賢く使う

シフトレバーにある「B」レンジ。これは、強いエンジンブレーキをかけるためのモードです。長い下り坂でBレンジを使うと、フットブレーキの負担を減らせるだけでなく、より強力な回生ブレーキが働き、効率的にバッテリーを充電できます。

ただし、平坦な道や短い坂で多用すると、逆に減速しすぎてしまい、再加速で余計なエネルギーを使うことになるので注意が必要です。あくまで、長い下り坂での使用に限定するのが賢い使い方です。

テクニック4:タイヤの空気圧をこまめにチェック

意外と見落としがちなのがタイヤの空気圧です。空気圧が規定値より低いと、タイヤの転がり抵抗が大きくなり、燃費が悪化します。人間が、空気が抜けた自転車を漕ぐのが大変なのと同じ理屈です。

アルファードのような重量級の車では、その影響はさらに大きくなります。月に一度はガソリンスタンドなどで空気圧をチェックする習慣をつけましょう。運転席のドアを開けたところに、適正空気圧が記載されたシールが貼ってあります。

テクニック5:不要な荷物は降ろす

車の重量が燃費に影響することは先述の通りです。つまり、車内を軽量化することも立派な燃費対策になります。

使わないゴルフバッグやキャンプ用品、洗車道具などを積みっぱなしにしていませんか? 100kgの荷物を降ろすと、燃費が約3%改善するとも言われています。こまめに車内を整理整頓し、不要な荷物は降ろすことを心がけるだけで、着実に燃費は向上します。

ハイブリッドとガソリン車、結局どっちがいい?

ここまで読んで、「ハイブリッドは色々考えなきゃいけなくて大変そう…ガソリン車の方がいいのかな?」と思った方もいるかもしれません。最後に、どちらのモデルがあなたに合っているのか、選び方のポイントを解説します。

年間走行距離で損益分岐点を考える

ハイブリッド車とガソリン車の車両価格差は、新型アルファードの場合で約50〜80万円ほどです。この価格差をガソリン代で回収できるかが、一つの判断基準になります。(※価格差はグレードや時期によって変動するため、購入検討時は必ず最新の情報で見積もりを取得してください)

あくまで一般的な目安ですが、損益分岐点は年間走行距離1万km前後と言われています。もちろん、この数値はガソリン価格や走り方によって大きく変動するため、ご自身の状況に合わせてシミュレーションしてみることが大切です。

ガソリン代計算ツール【無料】燃費・走行距離から瞬時に算出

それぞれのメリット・デメリット比較表

ハイブリッド車ガソリン車
メリット・燃費が良い
・静粛性が高い
・発進がスムーズ
・リセールバリューが高い
・車両価格が安い
・メンテナンス費用が比較的安い
・パワフルな走り(V6モデル)
デメリット・車両価格が高い
・バッテリー交換費用が高額
・独特の運転フィール
・燃費が悪い
・自動車税が高い
・アイドリングストップからの復帰に違和感

こんな人にはハイブリッドがおすすめ

  • 年間走行距離が1万kmを超える人
  • 静かで快適な乗り心地を最優先したい人
  • ストップ&ゴーの多い市街地での運転がメインの人
  • 購入後のリセールバリュー(売却価格)を気にする人

こんな人にはガソリン車がおすすめ

  • 初期費用を少しでも抑えたい人
  • 週末しか車に乗らないなど、走行距離が短い人
  • 力強く、ダイレクトな加速フィールが好きな人
  • シンプルな構造で、メンテナンス費用を安く済ませたい人

最終的には、ご自身のライフスタイルや車に何を求めるかを総合的に判断することが大切です。

アルファードの燃費は本当に悪いの?「悪すぎる」という噂の真相や実燃費・改善策まで徹底解説

まとめ:乗り方の工夫でアルファードの燃費は劇的に変わる

この記事では、アルファードのハイブリッド燃費について、その実態から原因、改善策までを詳しく解説しました。

  • アルファードの燃費は歴代モデルで進化しており、40系では実燃費14km/L以上も可能
  • 燃費悪化の主な原因は「車重」「走り方」「エアコン」「急操作」にある
  • 「ふんわりアクセル」と「回生ブレーキの活用」が燃費改善の最大のカギ
  • タイヤの空気圧チェックや不要な荷物を降ろすことも効果的
  • ガソリン車とハイブリッド車は、年間走行距離や何を重視するかで選ぶべき

「ハイブリッドは燃費が悪い」のではなく、「ハイブリッドの性能を活かしきれていない」場合がほとんどです。今回ご紹介した運転テクニックを少し意識するだけで、あなたのアルファードはもっと燃費が良く、経済的なパートナーになってくれるはずです。ぜひ、明日からの運転で試してみてください。

アルファードに関する記事一覧

コメント