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日本酒の基礎知識と選び方|初心者でも好みの1本に出会える完全ガイド

日本酒の基礎知識と選び方|初心者でも好みの1本に出会える完全ガイド グルメ

「日本酒の種類が多すぎて、どれを選べばいいのか分からない」
居酒屋のメニューや酒屋の棚を前に、そう悩んだことはないでしょうか。

日本酒は、原料や製法の違いによって味わいが大きく異なります。しかし、基本的な分類とラベルの見方さえ分かれば、自分好みの味を見つけることは難しくありません。

本記事では、日本酒の基礎知識から、料理に合う失敗しない選び方までを分かりやすく解説します。
知識を深めて、奥深い日本酒の世界を存分に楽しみましょう。

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日本酒の基礎知識:まずは「特定名称酒」と「普通酒」の違いを知る

日本酒は大きく分けて「特定名称酒(とくていめいしょうしゅ)」と「普通酒(ふつうしゅ)」の2種類に分類されます。
スーパーやコンビニでよく見かけるパック酒やカップ酒の多くは「普通酒」ですが、地酒専門店や飲食店でメインとなるのは「特定名称酒」です。

特定名称酒とは、国税庁が定めた「原料」や「精米歩合(せいまいぶあい)」などの要件を満たした、高品質な日本酒のことを指します。さらにその中で、原料や製法の違いにより大きく3つのグループ、細かく分けると8種類に分類されます。

純米酒系・本醸造酒系・吟醸酒系の違い

特定名称酒は、以下の要素で分類されます。
最も大きな違いは「醸造アルコール」が添加されているかどうかです。

  • 純米酒系:米と米麹(こめこうじ)、水だけで造られたお酒。米本来の旨味やコクを感じやすいのが特徴です。
  • 本醸造酒系:米、米麹、水に加え、醸造アルコールを規定量添加したお酒。香りを引き出したり、味わいをすっきりさせたりする効果があります。
  • 吟醸酒系:よりよく磨いた米(低い精米歩合)を使い、低温でじっくり発酵(吟醸造り)させたお酒。フルーティーで華やかな香りが特徴です。

それぞれの特徴を以下の表にまとめました。

分類名称原料精米歩合特徴
純米系
(米・水・麹のみ)
純米大吟醸酒米・米麹50%以下華やかな香りと、米のふくよかな味わいが調和した最高級品。
純米吟醸酒米・米麹60%以下米の旨味とフルーティーな香りのバランスが良い。
特別純米酒米・米麹60%以下
または特別な製造方法
精米歩合60%以下や特別な製法で造られた、こだわりのお酒。
純米酒米・米麹要件なし※米本来のコクや旨味が強い。燗酒にも向く。
本醸造系
(醸造アルコール添加)
大吟醸酒米・米麹・醸造アルコール50%以下雑味が少なく、クリアで華やかな香りが際立つ。
吟醸酒米・米麹・醸造アルコール60%以下すっきりとしていて飲みやすく、香りも良い。
特別本醸造酒米・米麹・醸造アルコール60%以下
または特別な製造方法
吟醸酒に近い精米歩合で、すっきりとした味わい。
本醸造酒米・米麹・醸造アルコール70%以下キレがあり、辛口ですっきりした味わいが多い。

※かつて純米酒は「精米歩合70%以下」という規定がありましたが、現在は撤廃されており、精米歩合を表示すれば何%でも純米酒と名乗ることができます。
参考:「清酒の製法品質表示基準」の概要|国税庁

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好みの味が見つかる!日本酒の4つの分類(薫・爽・醇・熟)

かつては「甘口・辛口」という指標が主流でしたが、現在は香りや味わいの濃淡で分ける「4タイプ分類」が一般的になりつつあります。
日本酒サービス研究会(SSI)が提唱するこの分類を知っておくと、自分の好みをより正確に店員さんへ伝えられるようになるでしょう。

薫酒(くんしゅ):フルーティーで華やかな香り

花や果実のような華やかな香りが特徴のタイプです。
主に「大吟醸酒」や「吟醸酒」がこれに該当します。口当たりが軽く、日本酒初心者やワイン好きの方にも好まれる傾向があります。冷やして飲むのがおすすめで、食前酒や、カルパッチョなどの淡白な料理によく合います。

爽酒(そうしゅ):すっきり軽快な味わい

香りは控えめで、清涼感のあるすっきりとした味わいのタイプです。
「本醸造酒」や「生酒」に多く見られます。どんな料理にも合わせやすく、飲み飽きしないのが魅力といえるでしょう。しっかりと冷やして飲むことで、キレの良さが際立ちます。蕎麦や冷奴など、さっぱりした和食との相性は抜群です。

醇酒(じゅんしゅ):コクのある旨味

米本来のふくよかな旨味とコクを感じられるタイプです。
多くの「純米酒」や、伝統的な製法である「生酛(きもと)」「山廃(やまはい)」などが該当します。日本酒らしさを最も感じられるカテゴリーとも言えます。冷や(常温)やぬる燗にすると、より味わいが広がります。煮魚や焼き鳥(タレ)など、味の濃い料理と好相性です。

熟酒(じゅくしゅ):熟成した深い味わい

長期熟成させた「古酒」や「長期熟成酒」のことです。
黄金色や琥珀色をしており、ドライフルーツやスパイスのような複雑で濃厚な香りを持ちます。独特のクセがあるため上級者向けですが、チーズやチョコレート、中華料理など、個性の強い料理と合わせると真価を発揮します。

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ラベルで見分ける!失敗しない日本酒の選び方

酒屋でボトルを選ぶ際、ラベルに書かれている数値を見ることで、ある程度の味わいを予想できます。
特に注目したいのが「日本酒度」と「酸度」、そして「原料米」です。

「日本酒度」と「酸度」で甘辛を判断する

「辛口」か「甘口」かを知りたいときは、以下の2つの数値を組み合わせて判断します。

  • 日本酒度:糖分の多さを示す数値です。「マイナス(−)」が大きいほど糖分が多く甘口、「プラス(+)」が大きいほど糖分が少なく辛口(ドライ)になります。
  • 酸度:酸味や旨味成分(コハク酸や乳酸など)の量です。酸度が高いとキレのある辛口に感じられ、低いとまろやかで甘く感じられる傾向があります。

例えば、日本酒度がマイナスでも、酸度が高ければ甘ったるくなく、スッキリと感じることがあります。単純にプラスマイナスだけでなく、酸度とのバランスを見ることが重要です。

原料米(酒米)による違いを楽しむ

ワインがブドウの品種で味が変わるように、日本酒も米の品種(酒造好適米)によって個性が変わります。
代表的な品種を覚えておくと、選びやすくなります。

  • 山田錦(やまだにしき):「酒米の王様」と呼ばれます。香り高く、バランスの良い綺麗な味わいのお酒になりやすいのが特徴です。
  • 五百万石(ごひゃくまんごく):新潟県などの北陸地方で多く栽培されています。淡麗ですっきりとした、キレのある味わいになる傾向があります。
  • 美山錦(みやまにしき):長野県などの寒冷地が主産地。軽やかでスマートな味わいを生み出します。
  • 雄町(おまち):「オマチスト」と呼ばれるファンがいるほど人気の品種。野性味があり、ふくよかでコクのある味わいが特徴です。

精米歩合(せいまいぶあい)の意味を理解する

精米歩合とは、玄米を削った後に残った米の割合(%)のことです。
例えば「精米歩合60%」とあれば、玄米の表面を40%削り、中心部の60%を使っていることを意味します。

米の表面にはタンパク質や脂質が含まれており、これらは雑味の原因になり得ます。そのため、沢山削る(精米歩合の数値を低くする)ほど、雑味のないクリアで香り高いお酒になります。一方で、削りすぎないお酒には、米本来の複雑な旨味や力強さが残ります。
「数値が低い=美味しい」ではなく、「数値が低い=綺麗で高価」であり、好みによって選び分けるのが正解です。

美味しく飲むための保存方法と賞味期限

日本酒は非常にデリケートなお酒です。適切な管理をしないと、味が劣化してしまうことがあります。
基本的に日本酒に法的な「賞味期限」の記載義務はありませんが、美味しく飲める目安の期間は存在します。

光と温度に注意する

日本酒の大敵は「紫外線」と「高温」です。
直射日光はもちろん、蛍光灯の光でも劣化が進み、「日光臭」と呼ばれる不快な臭いが発生することがあります。新聞紙で瓶を包んだり、箱に入れたりして光を遮断しましょう。

保存場所は、火入れ(加熱処理)された一般的な日本酒であれば、冷暗所(涼しくて暗い場所)で問題ありません。しかし、「生酒」や「吟醸酒」のようにフレッシュな香りを楽しみたいお酒は、必ず冷蔵庫で保管してください。

開封後の飲みきり目安

一度開栓すると酸化が進み、風味が変化していきます。
味わいが落ちる前に飲み切るための目安は以下の通りです。

  • 一般的な日本酒(火入れ):開封後、冷暗所保存で数週間〜1ヶ月程度。
  • 生酒・吟醸酒:開封後、冷蔵保存で1週間〜2週間程度。

日が経って味が変わってしまった日本酒は、料理酒として使うのもおすすめです。アミノ酸が豊富なので、料理の旨味を格段に引き上げてくれます。

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まとめ

日本酒選びは、まず「香りの高い吟醸系」か「旨味のある純米系」か、自分の好みの方向性を知ることから始まります。
今回ご紹介した「4タイプ分類(薫・爽・醇・熟)」を参考にしつつ、ラベルの日本酒度や精米歩合をチェックすれば、好みの1本に出会える確率はぐっと上がります。

まずは気になったラベルのものを手に取り、色々な種類を飲み比べてみてください。その多様な味わいの中から、あなたにとって最高の一杯が見つかることを願っています。

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