「アバルト595のデザインに一目惚れして購入を検討しているけれど、ネットで調べると『後悔した』という声があって不安…」と悩んでいませんか?
結論から申し上げますと、アバルト595は「実用性」や「静粛性」を求める方が買うと、確実に後悔する車です。フィアット500の可愛らしいルックスとは裏腹に、その中身は刺激に満ちた本格的なスポーツカーだからです。特に「大きな排気音」「硬い乗り心地」「決して安くない維持費」は、購入前に必ず知っておくべきポイントと言えるでしょう。
しかし、こうした欠点を事前に理解し、「それでもあの走りと世界観を手に入れたい!」と割り切れる方にとっては、これ以上ない最高の相棒になります。
この記事では、アバルト595の購入後に後悔しがちな理由や、リアルな維持費、実用性の真実について、自動車ライターが徹底的に解説します。良い部分も悪い部分も包み隠さずお伝えしますので、ぜひ車選びの参考にしてください。
なぜアバルト595で「後悔した」という声が上がるのか?
アバルト595は、イタリアのサソリのエンブレムが示す通り、非常に刺激的で個性的な車です。しかし、その強烈な個性が日常の足として使う際に、ストレスに変わってしまうことがあります。
ここでは、オーナーが手放す理由や後悔したポイントとしてよく挙がる4つの代表的な理由を詳しく見ていきましょう。
刺激的すぎる排気音(レコードモンツァ)が環境に合わなかった
アバルト595を語る上で欠かせないのが、「レコードモンツァ(Record Monza)」と呼ばれる純正の高性能エキゾーストシステムです。このマフラーが奏でる排気音は、1.4Lという小排気量からは想像もつかないほど重低音が響き、車好きの心を強烈に揺さぶります。
しかし、この素晴らしい快音が、住宅街にお住まいの方にとっては最大の「後悔ポイント」になり得るのです。特に冷間時のエンジン始動直後は、アイドリングの回転数が上がるため「ドロドロドロ…」という野太い音が響き渡ります。早朝にゴルフに出かける際や、深夜に帰宅した際など、ご近所への配慮からエンジンをかけること自体にストレスを感じてしまうオーナーは少なくありません。
車内に入ってくる音も大きいため、静かな空間で音楽を楽しみながらドライブしたいという方にとっては、ただの「騒音」に感じられてしまう可能性があります。
イタリア車ならではの維持費や予期せぬトラブル
輸入車、特にイタリア車を所有する上で覚悟しておかなければならないのが、国産車と比べた際の維持費の高さです。「車体価格が手の届く範囲だったから」と購入したものの、その後のランニングコストで後悔するケースは珍しくありません。
アバルト595は比較的信頼性が高くなってきたとはいえ、国産のコンパクトカーのように「オイル交換だけしておけば10万キロノントラブル」というわけにはいきません。ゴム類や樹脂パーツの劣化が早かったり、センサー類の不具合で警告灯が点灯したりと、定期的なメンテナンスと部品交換が必須になります。
また、パーツ代そのものが海外からの取り寄せになるため割高になりがちです。ちょっとした修理でも数万円単位の出費になることがあり、家計に余裕がないと維持に疲れてしまうというわけです。
ファミリーユースには厳しい実用性と積載量の限界
丸みを帯びた可愛らしいデザインのアバルト595ですが、ベースとなっているのはAセグメントと呼ばれる非常にコンパクトな車体のフィアット500です。そのため、室内空間や荷室の広さに過度な期待をしてはいけません。
特に後悔しやすいのが、ファミリーカーとして使おうとした場合です。3ドアハッチバックであるため、後部座席へのアクセスは前のシートを倒して乗り込む必要があり、チャイルドシートへの子どもの乗せ降ろしはかなりの重労働になります。
トランクルームも日常の買い物程度なら問題ありませんが、ベビーカーや家族全員分の旅行カバンを積むには明らかに容量不足です。実用性を妥協して購入したものの、日々の不便さに耐えきれなくなるというパターンも多いのが現実です。
コンパクトな見た目に反して小回りが利かない
アバルト595を購入して、意外と多くの方が驚き、そして後悔するのが「絶望的に小回りが利かない」という点です。あの小さなボディを見れば、誰しもが狭い路地でもスイスイ走れると想像するでしょう。
しかし、アバルト595(特に17インチホイール装着車)の最小回転半径は、なんと「5.4m」もあります。一般的な国産コンパクトカーが4.5m〜4.8m程度であることを考えると、ミニバンや中型SUV並みの取り回しの悪さなのです。参考までに、ベース車であるフィアット500の最小回転半径は4.7mとなっています。
これは、太いタイヤを収めるためと、エンジンルーム内にハイパワーなターボエンジンを詰め込んでいるため、タイヤの切れ角が極端に制限されていることが原因です。狭い駐車場での切り返しや、細い路地でのUターンでは何度もハンドルを切り返す羽目になり、日常使いで大きなストレスを感じる要因となります。
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アバルト595の排気音問題!ご近所トラブルを避けるために
後悔する理由のトップに挙げられやすい「排気音の大きさ」。しかし、この官能的なサウンドこそがアバルト595の最大の魅力でもあります。
音の大きさを理由に購入を諦める前に、マフラーの特徴や、オーナーたちが実践している対策を知っておきましょう。
純正採用される「レコードモンツァ」の音量と特徴
上位グレードである「コンペティツィオーネ」などに標準装備されているレコードモンツァマフラーは、排圧によってバルブが開閉する仕組みを持っています。
アイドリング時や低回転域ではある程度音が抑えられる設計にはなっているものの、それでも一般的な乗用車と比べると明らかに「スポーツカーが停まっている」と分かるほどの音量があります。
そして、アクセルを踏み込んで回転数が上がるとバルブが開き、まるでレーシングカーのような甲高いエキゾーストノートを轟かせます。トンネル内で窓を開けて走りたくなるほど魅力的な音ですが、深夜の住宅街では間違いなく響き渡るレベルだと認識しておくべきでしょう。
早朝や深夜のエンジン始動時にできる工夫とは?
ご近所迷惑にならないよう、アバルトオーナーは様々な工夫を凝らしています。もっとも効果的で確実なのは、「エンジンをかけたらすぐに発進する」ことです。
昔の車のように、停車したまま長時間の暖気運転を行うのは、騒音の観点からも環境面からも現在では推奨されていません。エンジンを始動したら、速やかにアイドリング状態のままゆっくりと車を動かし、大通りに出るまでは低回転を維持して走行する「走りながらの暖気」を心がけましょう。
また、駐車場の向きを工夫するのも一つの手です。マフラーの排気口が隣の家の壁や寝室の窓を向かないように、前向き駐車をするだけでも、音の響き方は大きく軽減されます。
音が気になるなら社外マフラーへの交換も視野に入れる
「どうしてもアバルト595に乗りたいけれど、レコードモンツァの音量は環境的に無理がある」という場合は、あえて静かな社外マフラーへの交換を検討するのも賢い選択です。
アフターパーツメーカーからは、車検対応で音量を抑えつつ、アバルトらしい心地よい低音を楽しめるマフラーが多数販売されています。車を購入する際、ディーラーや専門店に相談して、納車前にマフラーを交換してもらうことも可能です。
また、グレード選びの段階で、レコードモンツァが装備されていない「ベースグレード」や、年式によっては通常のスポーツマフラーを装備した「ツーリズモ」を選ぶという方法もあります。これらは十分にスポーティでありながら、周囲への威圧感はかなり抑えられています。
本当に高い?アバルト595のリアルな維持費をシミュレーション
車を所有する上で避けて通れないのが「維持費」の問題です。輸入スポーツカーと聞くと莫大なお金がかかるイメージがありますが、実際はどうなのでしょうか。
ここでは、アバルト595にかかるリアルなランニングコストを分解して解説します。
自動車税・車検・保険など毎年かかる固定費の目安
まず、アバルト595の排気量は1368cc(1.4L)です。そのため、毎年の自動車税は「1.0L超~1.5L以下」の区分となり、年間34,500円(※2019年9月30日以前の登録車。同年10月以降の新車登録の場合は30,500円)となります。排気量が小さいため、この税金面に関しては国産コンパクトカーと同等で非常にリーズナブルです。
車検費用については、ディーラーで受けるか、一般の整備工場で受けるかによって大きく変わります。何も故障がない状態の基本料金と法定費用だけであれば、10万円〜15万円程度が目安です。ただし、ブレーキパッドやローターの交換、タイミングベルトの交換などが重なると、一気に20万円〜30万円コースになることも珍しくありません。
また、車両保険の金額も高めになる傾向があります。スポーツカーは事故率が高いとみなされることや、輸入車は修理時の部品代が高額になるため、保険料の等級が低い状態だと大きな負担となるかもしれません。
ハイオク指定が痛手?実燃費から考える月々のガソリン代
アバルト595の指定燃料は「無鉛プレミアムガソリン」、つまりハイオクです。昨今のガソリン価格高騰の中、レギュラーガソリンよりもリッターあたり10円〜15円高いハイオクを入れ続けるのは、じわじわと家計に響いてきます。
気になる燃費ですが、カタログ値(WLTCモード)では約13.0〜14.0km/L前後となっています。しかし、実際の市街地走行では10km/L〜12km/L程度に落ち着くことが多いようです。もちろん、ターボを効かせて元気に走れば、燃費は一桁台まで落ち込みます。
仮に実燃費を11km/L、月間の走行距離を1,000km、ハイオク価格を185円/Lとして計算すると、月のガソリン代は約16,800円となります。コンパクトカーとしては決して良い燃費とは言えませんが、あの圧倒的な走りの楽しさを考えれば、十分に納得できる金額と言えるのではないでしょうか。
タイミングベルトやデュアロジック(MTA)関連のメンテナンス費用
アバルト595の維持費を押し上げる最大の要因が、定期的な消耗品の交換です。特に注意したいのが「タイミングベルト」の交換です。国産車の多くが交換不要のタイミングチェーンを採用しているのに対し、アバルト595はゴム製のベルトを使用しており、約4万km〜5万km、または4〜5年ごとの交換が推奨されています。この交換費用がウォーターポンプ等とセットで10万円前後かかります。
また、AT限定免許でも乗れる「MTA(ATモード付5速シーケンシャル)」モデルを選んだ場合、トランスミッションを制御するデュアロジックのオイル交換やメンテナンスが必要です。万が一このユニットが故障すると、20万円以上の修理代が飛んでいくこともあります。
こうした「輸入車特有のメンテナンスサイクル」を理解し、毎月少しずつ修理貯金をしておくことが、後悔しない秘訣です。
【比較表】国産コンパクトスポーツと維持費を比べてみた
維持費のイメージをより具体的につかむために、ライバルとなり得る国産ホットハッチの代表格「スズキ スイフトスポーツ」と、年間の基本維持費を比較してみましょう。
| 項目 | アバルト595(1.4Lターボ) | スズキ スイフトスポーツ(1.4Lターボ) |
|---|---|---|
| 自動車税(年額) | 34,500円(※) | 34,500円(※) |
| 使用燃料 | ハイオク | ハイオク |
| 実燃費の目安 | 約10〜12km/L | 約13〜15km/L |
| オイル交換の頻度・費用 | 3000〜5000km毎 / 約1.5〜2万円 | 5000km毎 / 約5千円〜1万円 |
| 突発的な修理リスク | やや高い(部品代も高額) | 低い(部品代も安価) |
| 車検費用の目安(法定費用込) | 約12万〜20万円 | 約8万〜12万円 |
※自動車税は2019年9月30日以前の新車登録の場合を想定。燃費や費用は走り方や依頼する工場により異なります。
表を見ると分かる通り、税金や燃料の種類は同じでも、燃費性能やオイル交換費用、そして何より「車検・修理代」の部分で大きな差が出ます。アバルト595は、国産車のように「乗りっぱなし」で安く維持できる車ではないことを覚悟しておく必要があります。
乗り心地や荷室は?アバルト595の実用性を徹底検証
日常生活で車を使う以上、実用性は無視できないポイントです。通勤、買い物、休日のドライブなど、様々なシチュエーションでアバルト595はどのような顔を見せるのでしょうか。
突き上げ感は強め?硬いサスペンションの乗り心地
アバルト595の乗り心地を一言で表現するなら「非常に硬い」です。特にハイパフォーマンスモデルである「コンペティツィオーネ」には、KONI製のスポーツサスペンションが装備されており、路面のギャップやマンホールを乗り越えるたびに、ガツン!という直接的な突き上げが乗員の身体に伝わります。
この硬さは、サーキットやワインディングロードで車体をピタッと安定させるためには必要不可欠なセッティングです。しかし、舗装の荒れた市街地を低速で走るような場面では、常に車体がピョコピョコと跳ねるような感覚になり、同乗者(特に車に興味がないパートナーや子ども)からは不満が出やすいポイントでもあります。
乗り心地の良さを少しでも重視するなら、比較的マイルドな足回りがセッティングされている「ツーリズモ」などのグレードを選ぶことを強くお勧めします。
後部座席はあくまで「荷物置き場」か「エマージェンシー用」
アバルト595は4人乗りの車として登録されていますが、大人が4人乗って長距離を移動するのは現実的ではありません。前席のシートが分厚いスポーツシートになっていることもあり、後部座席の足元スペースは非常に狭いです。
また、ルーフが後方に向かって下がっていくデザインのため、身長が170cmを超える大人が座ると頭が天井につかえてしまいます。
基本的には「1〜2人で乗る車」であり、後部座席は手荷物を置いたり、いざという時に短距離だけ人を乗せる「エマージェンシーシート」だと割り切る必要があります。この割り切りができないと、実用性の低さに後悔することになるでしょう。
荷物はどれくらい積める?トランクルームの積載量
トランクルームの容量は185リットルと、決して大きくはありません。機内持ち込みサイズの小さなスーツケースなら2つ、スーパーの買い物カゴならギリギリ2つ入る程度の広さです。
ゴルフバッグを横に積むことは不可能で、後部座席を倒して縦に積み込む必要があります。しかし、後部座席は5:5の分割可倒式(グレードによる)になっているため、シートを倒せばそれなりのスペースを確保することは可能です。
コストコなどで大量のまとめ買いをする際や、2人で数泊の旅行に出かける程度の荷物であれば、シートアレンジを駆使することで十分に対応できます。
クリープ現象のないMTA(ATモード)の独特な操作感
アバルト595には、3ペダルのマニュアル(MT)モデルと、2ペダルの「MTA」と呼ばれるモデルが存在します。MTAは一見すると普通のオートマチック車のようですが、中身はマニュアル車のクラッチ操作を機械が自動で行う「シングルクラッチ式」のトランスミッションです。
そのため、一般的なトルクコンバーター式ATやCVTのような滑らかな変速はしません。ギアが切り替わるたびに、前後にカックンと揺れるような変速ショックがあります。これを「ダイレクト感があって楽しい」と捉えるか、「ギクシャクして乗りにくい」と捉えるかで評価が真っ二つに分かれます。
また、トルコンAT特有の「クリープ現象(ブレーキを離すとゆっくり前に進む現象)」がありません。坂道発進時にはヒルホールド機能が働きますが、渋滞時のノロノロ運転や車庫入れの微妙な速度調整には、アクセルワークに少しコツが必要です。
失敗しないアバルト595のグレード選び
アバルト595にはいくつかのグレードが存在し、それぞれキャラクターが明確に異なります。自分の用途や好みに合わないグレードを選んでしまうことも、後悔に繋がる大きな要因です。
代表的なグレードの特徴を知り、最適な一台を見つけましょう。
バランス重視なら「ツーリズモ」や「ベースグレード」がおすすめ
街乗りメインで、たまに週末のドライブを楽しみたいという方には「ツーリズモ(Turismo)」や「ベースグレード」が適しています。
ツーリズモは、レザーシートが標準装備されるなど上質なインテリアが特徴で、大人のツアラーといった位置づけです。サスペンションもコンペティツィオーネほどガチガチではなく、マフラー音も比較的ジェントルに抑えられているため、日常使いでのストレスが大幅に軽減されます。
ベースグレードも同様に、過激すぎる装備が省かれている分、乗りやすくバランスが取れています。初めてのアバルトや、実用性とのバランスを取りたい方に最適の選択肢と言えるでしょう。
究極の刺激を求めるなら「コンペティツィオーネ」一択
「せっかくアバルトに乗るなら、最も過激なモデルを味わい尽くしたい!」という熱い思いをお持ちなら、最上位グレードの「コンペティツィオーネ(Competizione)」一択です。
180馬力まで引き上げられたエンジン、ブレンボ製の強力なブレーキキャリパー、身体をがっちりとホールドするサベルト製のスポーツシート、そして爆音を奏でるレコードモンツァマフラー。サーキットをそのまま走れるような豪華な装備が満載です。
乗り心地の硬さや排気音の大きさはトップクラスですが、それらの欠点を補って余りある圧倒的なドライビングプレジャーを提供してくれます。刺激を求める方にとって、これ以上の選択肢はありません。
リセールバリューを狙うなら限定車や左ハンドルモデル
アバルト595は、定期的に非常に魅力的な限定車や特別仕様車を発売しています。特別なボディカラーや専用装備が施された限定車は、中古車市場でも価格が落ちにくく、高いリセールバリューを誇る傾向があります。
また、日本市場では右ハンドルが一般的ですが、ペダルレイアウトの自然さから、あえて「左ハンドル」のMTモデルを探すマニアも少なくありません。左ハンドルのMT車は流通量が少ないため、手放す際にも高値で取引されやすいというメリットがあります。
将来の乗り換えまで見据えるのであれば、こうした希少価値の高いモデルを狙うのも賢い車選びのテクニックです。
アバルト595の中古車購入で後悔しないためのチェックリスト
新車だけでなく、価格がこなれてきた中古車市場でもアバルト595は高い人気を集めています。しかし、輸入スポーツカーの中古車選びには慎重な見極めが必要です。
ハズレ個体を引いて修理地獄に陥らないためのポイントを解説します。
整備記録簿(メンテナンスノート)で過去の履歴を確認する
中古のアバルト595を購入する際、絶対に確認してほしいのが「整備記録簿(メンテナンスノート)」の有無と内容です。
エンジンオイルは適切な頻度で交換されていたか、タイミングベルトの交換履歴はあるか、リコール対応は済んでいるかなど、過去のオーナーがどれだけ愛情を持ってメンテナンスしてきたかが、この一冊に凝縮されています。
いくら外装が綺麗でも、整備記録簿が残っていない車両や、何年も点検を受けていないような車両は、見えない部分に深刻なトラブルを抱えているリスクが高いため、避けた方が無難です。
クラッチの消耗やオイル漏れなど、特有のウィークポイント
アバルト595特有の弱点(ウィークポイント)を事前に把握しておくことも大切です。
MT車であれば、クラッチの滑りやミッションの入りにくさがないかを試乗で確認しましょう。MTAモデルの場合は、変速ショックが極端に大きくないか、デュアロジックの作動音に異常がないかをチェックします。
また、エンジンルームを開けて、ヘッドカバー周辺などからオイル漏れや滲みが発生していないかを目視で確認することも重要です。イタリア車はゴムパッキン類の劣化が早いため、微小な滲み程度であれば持病とも言えますが、ポタポタと垂れているような状態は高額修理のサインです。
信頼できる専門店や主治医となるショップを見つける重要性
中古でアバルト595を購入した後、一番の頼りになるのは「車を診てくれる整備工場」です。一般的な国産車メインの修理工場では、専用の診断機(テスター)を持っていなかったり、イタリア車特有のノウハウが不足していたりして、正確な修理ができない場合があります。
購入する前に、自宅の近くにフィアット・アバルトの正規ディーラーや、輸入車・イタリア車の修理を得意とする専門ショップ(主治医)があるかどうかを必ずリサーチしておきましょう。
信頼できるプロフェッショナルが近くにいるという安心感が、アバルトライフを後悔のない楽しいものにしてくれます。
結論!アバルト595はどんな人におすすめの車なのか?
ここまで、アバルト595の欠点や後悔しがちなポイントを厳しく指摘してきましたが、それでもなお、この車は世界中のファンを熱狂させ続けています。
最後に、アバルト595はどのような人にとって「最高の車」になるのかをまとめます。
車を「移動手段」ではなく「趣味の相棒」として割り切れる人
車に「快適に、静かに、安く移動すること」を求めるなら、最新の国産ハイブリッドカーを買うべきです。
アバルト595は、移動すること自体を「イベント」や「エンターテインメント」に変えてくれる車です。ハンドルを握るたびにワクワクし、少し遠回りして帰りたくなるような、趣味の道具として車を愛せる人にとって、これほど濃密な時間を過ごせる車は他にありません。
不便さを笑って許せる、イタリア車の世界観を愛せる人
「荷物が積めない」「小回りが利かない」「たまに警告灯が点く」……こうしたトラブルや不便さに対して、イライラするのではなく「イタリア車だから仕方ないな」「可愛いヤツめ」と笑って許せる心の余裕を持つことが大切です。
内装のオシャレなデザインや、サソリのエンブレムが放つ独特のオーラ、そして歴史あるアバルトというブランドのストーリーに惚れ込んでいる人であれば、多少の欠点は「エクボ」として愛せるはずです。
とにかく運転を楽しみたい、心高ぶるエキゾーストノートを浴びたい人
ダウンサイジングターボやEV化が進み、静かで優等生な車が増えている現代において、アバルト595のように「エンジンを回す喜び」と「野蛮なエキゾーストノート」を合法的に楽しめる車は、まさに絶滅危惧種と言えます。
アクセルを踏み込んだ瞬間のターボの強烈な加速感、シフトダウン時に響くレコードモンツァの破裂音。この圧倒的な高揚感と刺激を求める人にとって、アバルト595は後悔どころか、人生を豊かにしてくれるかけがえのない存在になるでしょう。
まとめ:アバルト595は欠点も含めて愛せるなら最高の相棒になる
アバルト595は、決して万人に優しく、使い勝手の良い車ではありません。排気音の大きさ、硬い乗り心地、小回りの利かなさ、そして決して安くない維持費など、購入して後悔する理由になり得る要素はいくつも存在します。
しかし、それらの「欠点」は、アバルト595が強烈な個性を持ったリアルスポーツカーであることの裏返しでもあります。ご近所への配慮を怠らず、維持費のための予算をしっかりと計画し、実用性の低さを納得した上で購入すれば、後悔することは絶対にありません。
むしろ、その刺激的な走りと官能的なサウンドは、日々の生活にスパイスを与え、運転するたびにあなたを笑顔にしてくれるはずです。ぜひ、後悔のないモデル選びをして、刺激に満ちた素晴らしいアバルトライフを手に入れてください!
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