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「仕事始め」と「仕事初め」どっちが正解?意味の違いと使い分けを解説

「仕事始め」と「仕事初め」どっちが正解?意味の違いと使い分けを解説 仕事・ビジネス

新年あけましておめでとうございます。お正月休みが明けて、いよいよ業務開始。「さて、取引先に挨拶メールを送ろう」と思ったその時、変換候補に出てくる2つの言葉に手が止まったことはありませんか?

「仕事始め」と「仕事初め」。

読み方は同じ「しごとはじめ」ですが、ビジネス文書として正しいのはどちらなのでしょうか。この記事では、迷いやすいこの2つの言葉の違いと正しい使い分け、間違えやすい類似語について、Webライターの視点から分かりやすく解説します。

「しごとはじめ」の漢字は「仕事始め」が正解!その理由は?

結論から申し上げますと、お正月休みが明けて業務を開始することを指す場合、「仕事始め」と書くのが正解です。

なぜ「初め」ではなく「始め」なのか。それは、この言葉が「年の初めの業務を(再)スタートする」という意味を持っているからです。

多くの企業や官公庁では、年末に一度業務を区切る「仕事納め」を行っていますよね。その中断していた業務を、年が明けて再び動かし始めるため、「開始」の意味を持つ「始」の漢字が使われるのです。

実際に国語辞典などを引いてみても、新年の業務開始については「仕事始め」で統一されています。したがって、ビジネスメールや社内報、年賀状のやり取りにおいては「仕事始め」を使っておけば間違いありません。

「初」という漢字を使ってしまうと、相手によっては「漢字の使い分けができていない」という印象を持たれてしまう可能性も。新年のスタートダッシュで躓かないよう、自信を持って「始め」を選びましょう。

「始め(Start)」と「初め(First)」の意味の違いと使い分け

では、なぜ「仕事初め」と混同してしまうのでしょうか。それは日本語の「はじめ」という言葉が持つニュアンスが繊細だからです。ここからは、「始め」と「初め」の根本的な意味の違いを、英語に置き換えて整理してみましょう。

「始め」は動作の開始(Start)

「始め」は、英語で言うと「Start(スタート)」や「Begin(ビギン)」に相当します。

「始める」の対義語は「終わる」です。つまり、何らかの動作や行事がスタートし、それが継続していく流れを意識する場合に使います。

「仕事始め」の場合、「仕事納め(終わり)」に対して、再び仕事を「動かし始める」わけですから、こちらの漢字が適用されるのです。「会議を始める」「勉強を始める」なども、すべて動作の開始を指していますね。

「初め」は時期や順序の最初(First)

一方の「初め」は、英語で言うと「First(ファースト)」や「Beginning(ビギニング)」に近いです。

こちらは「終わり」の対義語として使われることは少なく、時間的な「最初」や、順序としての「一番目」を指します。「初体験」「初耳」など、「初めて〇〇する」という経験や、期間の初期段階を表す際に使われます。

「新年の最初の仕事だから、仕事初めでも良いのでは?」と思うかもしれません。しかし、「仕事」は継続的な行為であり、単発のイベントではありません。そのため、継続する行為を再開するニュアンスが強い「始め」が優先されるのです。

一目でわかる!「始め」と「初め」の比較表

頭の中を整理しやすいように、違いを表にまとめました。

漢字英語イメージ意味・ニュアンス代表的な使用例
始めStart動作や物事の開始。
「終わり」の対義語。
仕事始め、店始め、手始め、
習い始め、読み始め
初めFirst時期や順序の最初。
初めての経験。
月初め、書き初め、食べ初め、
初心、初対面

このように並べてみると、動詞的に「~しはじめる(Start)」と言い換えられるものは「始」、形容詞的に「最初の(First)」と言い換えられるものは「初」となる傾向が見えてきますね。

ビジネスシーンでの「仕事始め」の正しい使い方と例文

意味の違いが分かったところで、実際のビジネスシーンでどのように使われているかを確認しておきましょう。間違いのない表現を知っておくことで、スムーズなコミュニケーションが可能になります。

メールや挨拶での使用例

年始の挨拶メールでは、以下のように使うのが一般的です。

  • 「弊社の仕事始めは1月5日からとなっております。」
  • 「仕事始めの日は、電話が混み合うことが予想されます。」
  • 「本日が仕事始めのため、順次ご返信させていただきます。」

もしここで「仕事初め」と書いてしまうと、読み手によっては「会社を設立して初めての仕事なのかな?」と(極端ですが)誤解を招く可能性もゼロではありません。慣用句として「仕事始め」が定着しているので、迷わずこちらを使いましょう。

新入社員の「初めての仕事」はどうなる?

ここで一つの疑問が浮かびます。「新入社員にとって、その年の最初の仕事は、人生で初めての仕事かもしれない。それなら『仕事初め』ではないか?」という点です。

確かに心情的には「初め」を使いたくなりますが、日本語の表記ルールとしては、個人の経験(First)よりも、会社としての行事・業務の開始(Start)が優先されます。

たとえ新入社員であっても、会社という組織が業務をスタートさせる日であることに変わりはないため、やはり「仕事始め」と書くのが適切です。

「書き初め」はなぜ「初」を使う?関連用語の豆知識

「仕事始め」に対して、お正月関連の言葉には「初」を使うものが多く存在します。この違いを知っておくと、使い分けがより明確になります。

「書き初め」や「食べ初め」の場合

新年に初めて筆をとって文字を書く「書き初め(かきぞめ)」や、赤ちゃんに初めて食事をさせる真似をする「お食い初め(おくいぞめ/食べ初め)」。これらは「初」を使います。

なぜなら、これらは「業務の再開(Start)」ではなく、新年という節目に行う「初めての儀式的行為(First)」だからです。「その年一番最初の特別な行い」というニュアンスが強いため、「初」の字が当てられています。

※補足ですが、「書き初め」は「書初」と表記されることもあります。また、似た意味を持つ言葉に「筆始め(ふではじめ)」や「始筆(しひつ)」があり、こちらには「始」が使われています。伝統的な行事には複数の表現があることも多いですが、現代のビジネス用語としての「仕事始め」は「始」で統一されていると覚えておきましょう。

官公庁は「御用始め」、証券取引所は「大発会」

民間企業では「仕事始め」と言いますが、業界や組織によって呼び名が変わることがあります。

  • 御用始め(ごようはじめ):
    官公庁や行政機関で使われる言葉です。江戸時代、幕府や藩の公務を「御用」と呼んでいた名残ですね。法律で12月29日から1月3日までが休日と定められているため、通常は1月4日が御用始めとなります。ただし、1月4日が土日に当たる場合は、直後の平日(月曜日など)になります。
  • 大発会(だいはっかい):
    証券取引所での年始最初の取引日のこと。これに対して年末最後の日を「大納会(だいのうかい)」と呼びます。

呼び方は違っても、いずれも「休止していた業務を再開する」という意味では共通しています。ニュースなどでこれらの言葉を聞いたときも、「ああ、Startの意味だな」と思い出してみてください。

まとめ

「仕事始め」と「仕事初め」の違いについて解説しました。ポイントを振り返りましょう。

  • 正解は「仕事始め」:業務を「スタート(Start)」させる意味のため。
  • 「初め」は「ファースト(First)」:「書き初め」など、その年最初の儀式的な意味合いで使われる。
  • ビジネスメールでは迷わず「仕事始め」を使う。

日本語の同音異義語は紛らわしいですが、その背景にある「動作の開始」か「順序の最初」かという理屈を知っておけば、もう迷うことはありません。

正しい日本語を使って、気持ちよく新年のスタートを切りましょう。

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