レクサスオーナーにとってお馴染みの「G-Link(ジーリンク)」。新車購入時は3年間(CPO=認定中古車は2年間)無料で利用できるため、その便利さを享受している方も多いと思います。
ですが、無料期間が終わる車検のタイミングなどで「G-Linkの継続(有料)はどうされますか?」と聞かれ、初めて料金を知って迷ってしまう…というケースは少なくありません。
「便利な気もするけど、お金を払ってまで必要?」「スマホで十分じゃない?」
この記事では、そんなG-Linkの継続で悩んでいる方のために、具体的なサービス内容、最新の料金プラン、そして「継続すべきか否か」の判断基準を分かりやすく解説していきます。
※本記事は2017年以降に発売されたレクサス車向けのG-Linkサービスを解説しています。2016年以前に生産された一部車両向けの「G-Link携帯接続プラン」は2024年12月31日をもってサービスを終了しています。
レクサスG-Linkとは?基本的なサービス概要
G-Linkは、レクサスオーナー専用のコネクティッドサービスです。簡単に言えば、「車と専門のオペレーターやデータセンターが通信でつながる」ことで、さまざまなサポートを受けられる仕組みですね。
主な目的は、レクサスが掲げる「おもてなし」を車内外で提供すること。
具体的には、事故や急病といった緊急時のサポート、盗難時の追跡、まるで秘書のようにナビ設定やお店の予約をしてくれるオペレーターサービスなどが中心となります。
単なるカーナビの通信機能(地図更新など)とは一線を画す、手厚いサポート体制がG-Linkの最大の特徴です。
新車やCPOの無料期間中は、このレクサスならではの体験を存分に味わえるわけですが、問題は有料継続の価値があるかどうか。まずは、G-Linkの具体的なメリットを見ていきましょう。
G-Linkの主なメリットと便利な機能
G-Linkのサービスは多岐にわたりますが、特にオーナーから「価値がある」と評価されている代表的な機能を紹介します。
緊急時も安心!「ヘルプネット」と「G-Security」
G-Linkの最大の価値は「安全・安心」にある、と答えるオーナーは多いです。
ヘルプネット
万が一の事故や、運転中の急病(あおり運転被害の通報なども)の際、車内にある「SOS」ボタン(ヘルプネットボタン)を押すだけで、専門のオペレーターに接続されます。
警察や消防への連携はもちろん、ドクターヘリの出動要請(D-Call Net)にも対応。さらに、エアバッグが展開するような大きな事故では、自動でオペレーターに接続される仕組みになっています。
この「万が一のお守り」として、G-Linkを継続する方は非常に多いようです。
G-Security
車両の盗難や、ドアのこじ開けといった異常を感知すると、オーナーのスマートフォン(My LEXUSアプリ)やメールアドレスに通知が届きます。
要請があれば、車両の位置追跡や、警備員の派遣(※有料オプション)も可能。レクサスは盗難リスクが比較的高い車種でもあるため、セキュリティ対策としてG-Securityを重視する声もあります。
まるで秘書室?「レクサスオーナーズデスク」
G-Linkのもう一つの柱が、この「おもてなし」機能です。
24時間365日、車内(オーナーズデスクボタン)やスマートフォンから、専門のオペレーターに繋がります。
「近くで美味しいイタリアンを探して」「このままナビに目的地を設定して」といったリクエストはもちろん、「今週末、〇〇で宿泊したいからホテルを予約して」といった要望にも応えてくれます。
運転中にナビを操作する必要がなく、口頭で全て完結するのが非常に便利。この「秘書」のようなサービスに価値を感じるかどうかが、G-Link継続の一つの分岐点になるでしょう。
スマホが鍵になる「デジタルキー」と遠隔操作
専用スマートフォンアプリ「My LEXUS」と連携した機能も充実しています。
リモート操作
スマホから車のエアコンを起動させ、出発前に車内を快適な温度にしておく「リモートエアコン」は、特に夏場や冬場に重宝します。
また、ドアロックの閉め忘れ確認や、ハザードランプの消灯なども遠隔で操作が可能です。
デジタルキー(※別オプション契約)
G-Linkとは別に「デジタルキー」のオプション契約が必要な場合があります(月額550円(税込))。新車購入時は3年間無料ですが、認定中古車(CPO)の場合は無料期間がなく、最初から有料となる点に注意が必要です。G-Linkと連携してスマホ自体を車のキーとして使えます。
物理キーがなくても施錠・解錠、エンジンの始動が可能になる便利な機能です。
(補足)データ無制限の「車内Wi-Fi」オプション
G-Linkを契約しているオーナーは、月額1,650円(税込)で「車内Wi-Fi」オプションを追加できます。
データ通信量が無制限で、同乗者のスマートフォンやタブレット、ゲーム機などを接続できるため、長距離ドライブや家族での移動が多い方には非常に人気のあるオプションです。
G-Linkの継続料金はいくら?最新プランと費用
さて、気になる継続料金です。G-Linkの料金は、搭載されているナビの種類によって異なります。
(2023年頃の価格改定を含む、最新の料金体系を反映しています)
お乗りのレクサスが「コネクティッドナビ対応」か「G-Link(T-Connectナビ対応など旧世代)」かで料金が変わります。
G-Link サービス利用料(税込)
| プラン | コネクティッドナビ対応車両 (21年10月以降発売モデル等) | 旧世代ナビ対応車両 (上記以外) |
|---|---|---|
| 2年契約 | 36,000円 (1,500円/月 相当) | 32,593円 (約1,358円/月 相当) |
| 1年契約 | 19,000円 (約1,583円/月 相当) | 17,315円 (約1,443円/月 相当) |
| 月額プラン | 1,900円/月 | 1,870円/月 |
「ヘルプネット」や「オーナーズデスク」といったサービスにこの金額を支払う価値があるか、が判断のポイントですね。
もちろん、前述の「車内Wi-Fi」や「デジタルキー(G-Link無料期間終了後)」の料金は、このG-Link利用料とは別途必要になるのでご注意ください。
【重要】コネクティッドナビ搭載車の注意点
2021年10月以降に発売されたコネクティッドナビ対応車両(ディスプレイオーディオPlus搭載車など)は、特に注意が必要です。
これらのモデルでは、G-Linkの契約が切れると、ナビゲーション機能そのものが利用できなくなります(地図表示やルート案内など)。
旧世代のナビはG-Linkが切れても車載ナビとして機能しましたが、現行モデルは通信が前提となっています。G-Linkの契約が、実質的にナビの利用料となっている点を理解しておく必要があります。
中古車でも入れる?G-Link Liteとの違い
「レクサスの中古車を買ったんだけど、G-Linkには入れないの?」という疑問も多いです。
まず、レクサス正規販売店が扱う「認定中古車(CPO)」を購入した場合は、新車と同様のG-Linkが2年間無料で付帯します。
一方で、一般の中古車販売店などで購入した場合は、G-Linkには加入できず、「G-Link Lite」という別のサービスに加入することになります。
G-Link Liteの料金(税込)
G-Link Liteは年契約のみで、初回に事務手数料(8,148円(税込))がかかります。料金はナビの世代によって異なります。
- コネクティッドナビ対応車両: 年額 19,000円
- 上記以外の車両: 年額 17,315円
※価格は変動する可能性があります。最新情報や詳細は必ず公式サイトでご確認ください。
G-LinkとG-Link Liteのサービス比較
では、G-Link Liteは通常のG-Linkと何が違うのでしょうか。大きな違いは「オペレーターサービス」です。
| サービス | G-Link (新車・CPO) | G-Link Lite (一般中古車) |
|---|---|---|
| オーナーズデスク | 専用オペレーター (レストラン・ホテル予約代行 可能) | コールセンター (レストラン・ホテル予約代行 不可) |
| ヘルプネット | ○(利用可能) | ○(利用可能) |
| G-Security | ○(利用可能) | ○(利用可能) |
| リモート操作 | ○(利用可能) | ○(利用可能) |
| オーナーズカード | ○(ラウンジ利用可) | ×(付与されない) |
G-Link Liteのオペレーターサービスは「コールセンター」扱いとなり、「オーナーズデスク」の最大の売りであるレストランやホテルの予約代行ができません。
ただし、緊急時の「ヘルプネット」や盗難時の「G-Security」、スマホでのリモート操作などはG-Linkとほぼ同等に利用可能です。
また、G-Link Lite契約ではレクサスオーナーズカードが発行されないため、販売店のオーナーラウンジは利用できない、という点も大きな違いです。
レクサスオーナーズラウンジに入れない?利用条件や疑問を徹底解説
結論:G-Linkは継続すべき?「いらない」派の判断基準
ここまでG-Linkのサービスと料金を見てきました。結局のところ、G-Linkは継続すべきなのでしょうか?
G-Linkの継続をおすすめする人
以下に当てはまる方は、G-Linkを継続する価値を十分感じられるでしょう。
- 「オーナーズデスク」を秘書代わりに活用したい人
- 運転中にナビ操作やお店探しで手間取りたくない人
- 万が一の事故や急病に備え、「ヘルプネット」の安心感を得たい人
- 盗難対策として「G-Security」が必須だと感じる人
- 「リモートエアコン」を日常的に使っていて、ないと不便な人
- 「車内Wi-Fi」(無制限)を安価に使いたい人
- コネクティッドナビ搭載車で、ナビ機能を使い続けたい人
月額1,500円〜2,000円程度で「安心」と「秘書サービス」を手に入れる、と考えればコストパフォーマンスは悪くありません。
G-Linkが「いらない」かもしれない人
一方で、以下のような方はG-Linkが「いらない」と感じるかもしれません。
- 無料期間中に、オーナーズデスクやヘルプネットボタンに触れたことすらない人
- ナビの目的地設定はスマホ(Apple CarPlayやAndroid Auto)で十分な人
- 「リモートエアコン」も特に使わない人
- 車内Wi-Fiはスマホのテザリングで十分だと感じる人
- とにかく車の維持費・固定費を最小限に抑えたい人
- (旧世代ナビ搭載車で)G-Linkが切れても車載ナビが使える人
G-Linkの機能を使わなくても、車の走行性能自体には何の影響もありません。使わないサービスにお金を払い続ける必要はない、という合理的な判断ももちろんアリです。
G-Linkの継続・解約に関するQ&A
最後に、G-Linkの継続や解約に関するよくある質問にお答えします。
- QG-Linkの継続手続きはどうやるの?
- A
G-Linkの契約期間が終了する2〜3ヶ月前になると、トヨタコネクティッド株式会社から継続案内のメールや書面が届くのが一般的です。
手続きは、スマートフォンアプリ「My LEXUS」や、専用のWebサイトから行うことができます。
また、車検や点検で販売店(ディーラー)に入庫した際に、その場で継続手続きを行うのが一番簡単で確実かもしれません。
- QG-Linkを途中で解約したら返金はある?
- A
1年契約や2年契約の場合、契約期間の途中で解約しても、原則として残期間の料金が返金されることはありません。
ただし、月額プランで契約している場合は、解約した月の利用料で終了できます。
「もうすぐ車を乗り換える予定がある」「継続するか微妙だけど、あと数ヶ月だけ使いたい」という場合は、割高にはなりますが「月額プラン」に切り替えておくのが賢明です。
まとめ:G-Linkはレクサス体験を深める「お守り」であり「秘書」
レクサスのG-Linkは、単なる通信ナビ機能ではなく、「安全・安心のお守り」と「便利なおもてなし(秘書)」を提供する、レクサス体験の核となるサービスです。
特に2021年10月以降のモデルにお乗りの方は、G-Linkがナビ利用の前提となっているため、その必要性が格段に上がっています。
年間2万〜4万円近いコストをどう捉えるかは、オーナーのカーライフや価値観によって大きく変わります。
もし無料期間がまだ残っているなら、ぜひ意識的に「オーナーズデスク」や「リモート機能」を使い倒してみてください。
その上で、「自分にはこのサービスが必要だ」と感じるか、「スマホで十分だ」と感じるか。それが、G-Linkを継続する一番の答えになるはずです。



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