トヨタから新型「ランドクルーザーFJ」が世界初公開されました。2026年半ば頃の発売を予定しているこのモデルは、ランクルシリーズに「Freedom & Joy(自由と楽しさ)」という新たな価値を加えた、より多くの人が楽しめるコンパクトなランドクルーザーです。
本記事では、ランドクルーザーFJのスペック、デザインの特徴、他シリーズとの違い、そしてカスタマイズの魅力まで、知りたい情報をすべてまとめました。
ランドクルーザーFJとは?新型モデルの特徴と魅力

ランドクルーザーFJは、70年以上の歴史を持つランドクルーザーシリーズに新たに加わる第4のモデルです。車名の「FJ」には、「Freedom & Joy(自由と楽しさ)」という新しい価値を付与し、ランクルを未来へ繋ぐという意味が込められています。
従来のランクルが重視してきた「信頼性・耐久性・悪路走破性」はそのままに、より身近で扱いやすいサイズ感と、自分らしく楽しむ自由を提供するのがこのモデルの最大の特徴。250シリーズよりもホイールベースを270mm短縮し、最小回転半径5.5mという優れた取り回しの良さを実現しました。
「どこへでも行き、生きて帰ってこられる」というランクルの使命を受け継ぎながら、もっと気軽にオフロードや日常使いを楽しめる1台として開発されています。コンパクトだからこその軽快さと、ランクルらしい悪路走破性を両立させた点が注目ポイントです。
参考:トヨタ公式ニュースルーム
発売日・予約情報|2026年半ばデビュー予定

ランドクルーザーFJの日本国内での発売は、2026年半ば頃を予定しています。具体的な月日や予約開始時期については、まだ正式発表されていません。
2025年10月30日から11月9日にかけて開催される「Japan Mobility Show 2025」(東京ビッグサイト)で実車が公開される予定で、多くの来場者が実際にデザインや質感を確かめられる貴重な機会となっています。
価格についても現時点では未発表ですが、250シリーズよりもコンパクトで装備を簡素化していることから、ランクルシリーズの中ではエントリーモデル的な位置づけになるのではないかと予想されます。公式サイトでの続報や、モーターショーでの発表をチェックしておくとよいでしょう。
ランドクルーザーFJのスペック・主要諸元

ランドクルーザーFJのプロトタイプにおける主要諸元は以下の通りです。
項目 | 仕様 |
---|---|
全長 | 4,575mm |
全幅 | 1,855mm |
全高 | 1,960mm |
ホイールベース | 2,580mm |
乗車定員 | 5人(2列シート) |
エンジン | 2TR-FE 2.7Lガソリンエンジン |
最高出力 | 120kW(163PS) |
最大トルク | 246N・m |
駆動方式 | 4輪駆動(パートタイム4WDシステム) |
トランスミッション | 6 Super ECT(6速AT) |
最小回転半径 | 5.5m |
エンジンには実績のある2.7Lガソリンエンジンを採用し、163PSの出力と246N・mのトルクを発生します。パートタイム4WDシステムにより、舗装路では2WD走行で燃費効率を高め、悪路では4WDに切り替えて走破性を確保するという使い分けが可能です。
全長4,575mm、全幅1,855mmというボディサイズは、ランクル250(全長4,925mm)と比べるとひと回りコンパクト。日本の街中や狭い林道でも扱いやすく、駐車場での取り回しも楽になります。
デザイン・外装の特徴|伝統とモダンの融合

ランドクルーザーFJのエクステリアデザインは、「サイコロをモチーフとした直方体ボディ」がコンセプトです。角をそぎ落とした面取り構成により、無駄のない強い塊感と親しみやすい楽しさを同時に表現しています。
歴代ランクルが重視してきたスクエアなキャビンのシルエットを踏襲しつつ、引き締まったシンプルなボディに力強いバンパーと張り出したフェンダーを組み合わせることで、圧倒的な安定感を演出。フロント・リヤのコーナーバンパーは取り外し可能な分割タイプとなっており、壊れた部分のみ交換できる修理性の高さと、カスタマイズの自由度を両立させました。
ヘッドランプやテールランプも機能性を重視しながら楽しげなイメージになるよう工夫されており、オプションで歴代ランクルを彷彿とさせる丸目型ヘッドランプも選択できる予定です。伝統的なランクルのDNAを受け継ぎながら、モダンで親しみやすい雰囲気に仕上がっているのが印象的ですね。
内装・インテリアの魅力|機能性を追求したコックピット

ランドクルーザーFJのインテリアは、「移動の楽しさを体験できる室内」をテーマに設計されています。運転席周りは水平基調のインストルメントパネルを採用し、車両姿勢が直感的に把握しやすいレイアウトになっています。
モニター、スイッチ類、シフトノブなどは、視点移動が少なくなるよう機能ごとに集約。自然な操作ができるように配置されているため、オフロードでも瞬時に認知・操作できるコックピットを実現しました。
安全性の面でも配慮が行き届いており、低く設計されたカウルとインストルメントパネル上面により、見通しの良い前方視界を確保。ベルトラインも低めに設定されているため、悪路走行時に路面を見下ろしやすく、障害物の確認がしやすい設計です。
さらに、プリクラッシュセーフティなどの先進機能を備えた「トヨタセーフティセンス」を標準装備する予定で、より安心な運転をサポートします。シンプルで力強いデザインながら、実用性と安全性をしっかり押さえたインテリアといえるでしょう。
オフロード性能と走行性能|悪路走破性と機動性を両立
ランドクルーザーFJの走行性能は、「ランクルにふさわしい悪路走破性」と「コンパクトだからこその機動性」を両立させた点が最大の魅力です。
プラットフォームには、世界中で鍛えられたIMVシリーズのものを活用。十分な地上高とアプローチアングルを確保し、ホイールアーティキュレーション(タイヤの浮きづらさ)は70シリーズと同等レベルを実現しています。これにより、岩場や凸凹の激しい悪路でもタイヤが接地し続け、スタックしにくい高い走破性を発揮します。
一方で、ホイールベースを250シリーズ比で270mm短縮したことにより、最小回転半径5.5mという優れた取り回しの良さを獲得。狭い林道や急カーブの多い山道でも、軽快に曲がれる機動性が光ります。
床下へのブレース追加やボディの高剛性化により操縦安定性も確保されており、オンロードでの快適性も犠牲にしていません。開発段階では厳しいオフロード試験を繰り返し、弱点を徹底的に洗い出してランクルネス(信頼性・耐久性・悪路走破性)を作り込んだとのこと。本格的なオフローダーとしての実力は折り紙付きです。
カスタマイズの楽しさ|自分らしい1台に
ランドクルーザーFJは、「自分らしく楽しむ自由」を提供するため、カスタマイズ対応にも力を入れています。シンプルなデザインだからこそ、自分好みにアレンジできるキャンバスのような存在として設計されました。
今後モデルライフの中で順次導入予定のオプションには、以下のようなアイテムが含まれます。
カスタマイズオプション例
- 歴代ランクルを彷彿とさせる丸目型ヘッドランプ
- 多様な用途に応じた荷室空間を提供するモールパネル(アウトドア用品の取り付けが可能)
- オフロードスタイルを支える堅牢な外装・機能アイテム
- 個性的なカラーバリエーション
さらに注目なのが、「LAND HOPPER」という電動パーソナルモビリティの開発です。これはランクルのラゲージに積載でき、車でたどり着いた先のトレイル(山や森の中の未舗装路)をさらに探索できる乗り物。移動の楽しみを拡大する新しい提案として期待が高まっています(発売時期は未定)。

自分だけのランクルを作り上げる楽しさが、FJの大きな魅力のひとつといえますね。
他のランドクルーザーシリーズとの違い
ランドクルーザーは現在、300シリーズ、70シリーズ、250シリーズ、そして新たに加わったFJの4つのシリーズで展開されています。それぞれの特徴を比較してみましょう。
シリーズ | 特徴 | 位置づけ |
---|---|---|
300シリーズ | 最新技術を導入したフラッグシップモデル | ステーションワゴン |
70シリーズ | 高い耐久性と整備性を備えたワークホース | ヘビーデューティモデル |
250シリーズ | 質実剛健を追求した原点回帰モデル(2024年誕生) | 中核モデル |
FJ | Freedom & Joyをテーマにした身近で楽しいモデル | コンパクト・エントリーモデル |
FJは、250シリーズで原点回帰したからこそ見えた「もっと多くの人にランクルを楽しんでもらいたい」という思いから生まれました。サイズ感や価格面でのハードルを下げつつ、ランクルの本質である信頼性・耐久性・悪路走破性はしっかり継承。より幅広い層に訴求できる新しいモデルです。
本格的なオフロード走行を楽しみたいけれど、もう少しコンパクトなサイズを求めていた方にとって、FJは理想的な選択肢になるでしょう。
まとめ|新しい時代のランドクルーザー
ランドクルーザーFJは、70年以上の伝統を受け継ぎながら、「Freedom & Joy」という新しい価値を提供する意欲的なモデルです。コンパクトなボディサイズと優れた取り回しの良さ、そして本格的な悪路走破性能を兼ね備え、より多くの人がランクルを楽しめる1台として開発されました。
2026年半ば頃の発売に向けて、今後も詳細なスペックや価格、グレード展開などの情報が公開されていくでしょう。Japan Mobility Show 2025での実車展示は、このクルマの魅力を直接体感できる絶好の機会です。
街乗りからオフロードまで、自分らしく楽しめる新しいランドクルーザーの登場を、ぜひ楽しみに待ちましょう。
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