「レクサスUXはひどい」「買って後悔した」といったネガティブな評判を目にして、購入をためらっていませんか?
レクサスブランドのエントリーモデルとして人気のコンパクトSUVですが、その一方で手厳しい評価があるのも事実です。しかし、なぜ「ひどい」と言われるのか、その理由を正しく理解しないまま購入候補から外してしまうのは、少し早いかもしれません。
この記事では、レクサスUXが「ひどい」と言われる5つの具体的な理由を深掘りしつつ、それを上回るほどの魅力や、ライバル車との比較、そして最新のモデル情報までを徹底的に解説します。
この記事を読めば、ネガティブな評判の真相が分かり、あなたにとってレクサスUXが本当に「買い」の⼀台なのかを判断できるようになるはずです。
レクサスUXが「ひどい」と言われる5つの理由を徹底解説
なぜ、レクサスUXは一部で「ひどい」と評価されてしまうのでしょうか。その主な理由は、以下の5つに集約されることが多いです。それぞれ詳しく見ていきましょう。
理由1:後部座席と荷室(ラゲージスペース)が狭い
レクサスUXの購入をためらう最も大きな理由が、後部座席と荷室の狭さでしょう。
エクステリアデザインを重視したクーペのようなスタイリングのため、室内空間、特に後席の居住性や積載性が犠牲になっている面は否めません。
大人の男性が後部座席に座ると、ひざ周りや頭上のスペースに圧迫感を覚える可能性があります。長距離の移動では、同乗者から不満の声が上がるかもしれません。
また、荷室容量もコンパクトSUVの中では小さい部類に入ります。現行のハイブリッドモデル(UX300h)の荷室容量は仕様によって220L〜310Lとなっており、ゴルフバッグを積むのにも一苦労するという声も聞かれます。家族でのキャンプや大きな荷物を頻繁に運ぶような使い方を想定している方には、物足りなく感じるでしょう。この点は、購入前に実車で確認すべき最も重要なポイントです。
理由2:価格設定が割高に感じる(コスパが悪い?)
レクサスUXの価格は、最も安価なモデルでも450万円を超えます。プラットフォームを共有するトヨタのカローラクロスやヤリスクロスと比較すると、倍近い価格設定です。この価格差から「割高だ」「コストパフォーマンスが悪い」という評価につながっています。
もちろん、内外装の質感や静粛性、ブランド価値、そしてレクサスならではの充実した保証やオーナーサービス(レクサスオーナーズデスクなど)を考慮すれば、単純な価格比較はできません。しかし、純粋に「走る・曲がる・止まる」という車の基本性能や、室内の広さといった実用面を重視する方にとっては、この価格設定に疑問を感じるのも無理はないでしょう。
特に、上位グレードになると乗り出し価格は600万円に迫るため、もう少し予算を足せば、ひと回り大きいレクサスNXや、他社のミドルサイズSUVも視野に入ってきます。この絶妙な価格設定が、ユーザーを悩ませる一因となっているようです。
理由3:内装がプラスチック感ありで安っぽいという声
「レクサスなのに内装が安っぽい」という声も、UXに対するネガティブな評価の一つです。特に、ドアトリムの下部やセンターコンソールの一部などに使われている樹脂パーツ(プラスチック)の質感が、価格に見合っていないと感じる方がいるようです。
もちろん、人の手が触れやすいダッシュボード上部には上質なソフトパッドが使われ、和紙をモチーフにしたオーナメントなど、レクサスらしいこだわりも随所に見られます。しかし、兄貴分であるNXやRXといった上位車種の豪華な内装を知っていると、どうしても見劣りしてしまう部分があるのは事実です。
2022年のマイナーチェンジで、センターコンソール周りのデザインが変更され、大型のタッチディスプレイが採用されるなど、質感や使い勝手は向上しています。それでもなお、細部の質感にまでこだわるユーザーからは、厳しい目が向けられることがあるのです。
理由4:乗り心地が硬いと感じる人がいる
レクサスUXの乗り心地は、スポーティで引き締まった味付けが特徴です。そのため、路面の凹凸を拾いやすく「乗り心地が硬い」と感じる方がいます。特に、初期モデルに多く採用されていたランフラットタイヤ装着車では、その傾向が顕著でした。
ランフラットタイヤは、パンクしても一定距離を走行できる安全性を持つ一方で、タイヤ自体の剛性が高いため、乗り心地が硬くなるというデメリットがあります。この点が、レクサスに期待されるような、しっとりとした快適な乗り心地を求める層からの不満につながりました。
ただし、この点も年次改良によって改善が進んでいます。2023年の改良ではサスペンションの再チューニングが行われ、乗り心地は向上しました。現在はノーマルタイヤとランフラットタイヤがグレードやオプションによって設定されており、以前よりマイルドな乗り心地の仕様も選択可能です。試乗する際は、装着されているタイヤの種類も確認してみると良いでしょう。
理由5:パワートレイン(走り)に物足りなさを感じる
現在のレクサスUXのラインナップは、2.0Lハイブリッドシステムを搭載した「UX300h」と、電気自動車の「UX300e」です(2.0Lガソリンモデル「UX200」は2023年12月で生産終了)。
主力であるハイブリッドモデル「UX300h」は、街乗りでは十分な性能ですが、高速道路での合流や追い越し加速といったシーンで「もう少しパワーが欲しい」と感じる場面があるかもしれません。2023年の改良でシステム出力は向上したものの、車格に対する期待値が高い分、パワフルな走りを想像していると、少し物足りなさを感じる可能性があります。
あくまでも、燃費性能と扱いやすさを重視した、ジェントルなパワートレインと理解しておくのが良いでしょう。モーターによるスムーズな発進や静粛性は大きな魅力です。キビキビとしたスポーティな走りを求めるなら、足回りが専用チューニングされた“F SPORT”グレードを選択するのがおすすめです。
参考:GOODSPEED
本当にひどい?レクサスUXの魅力とメリット
ここまでネガティブな側面を見てきましたが、もちろんレクサスUXにはそれを補って余りある魅力がたくさんあります。ここでは、UXが持つ優れた点を見ていきましょう。
メリット1:洗練されたエクステリアデザイン
レクサスUXの最大の魅力は、何と言ってもそのスタイリッシュなエクステリアデザインです。コンパクトSUVでありながら、まるでスポーツクーペのような流麗でアグレッシブなフォルムは、他のどの車にも似ていません。
レクサスの象徴であるスピンドルグリルと、シャープな三眼フルLEDヘッドランプが織りなすフロントマスクは、一目でレクサスと分かる存在感を放ちます。また、左右のテールランプを一直線につないだデザインは、夜間における独自性を際立たせています。
「ひどい」と言われる理由の一つである室内の狭さは、このデザインを優先した結果とも言えます。実用性よりも、まず見た目の美しさや個性を重視したいという方にとって、UXのデザインは非常に満足度の高いものになるはずです。駐車場に停まっている姿を見るたびに、所有する喜びを感じさせてくれるでしょう。
メリット2:燃費性能が優れている
レクサスUXのハイブリッドモデル(UX300h)の燃費性能は、このクラスのSUVとしてトップレベルです。WLTCモード燃費で23.4km/L〜26.3km/Lという数値は、日々のランニングコストを抑えたい方にとって大きなメリットです。
ガソリン価格が高騰している昨今、維持費の中でも大きな割合を占める燃料代を節約できるのは、非常に魅力的と言えるでしょう。トヨタが長年培ってきたハイブリッド技術の恩恵を、レクサスブランドの品質とともに享受できます。
また、燃費が良いということは、給油の回数が減るということでもあります。週末のドライブや長距離移動でも、ガソリン残量を気にせず快適に運転できるのは、精神的な余裕にもつながります。デザイン性だけでなく、経済性や環境性能を重視する方にも、UXは十分応えてくれる一台です。
参考:e燃費
メリット3:小回りが効き、街乗りに最適
レクサスUXは、最小回転半径が5.2mと、非常に小回りが効く設計になっています。これは、同クラスのSUVの中でも特に優れた数値です。
この取り回しの良さは、狭い路地や駐車スペースが多い日本の道路環境において、絶大な効果を発揮します。スーパーの駐車場での車庫入れや、Uターンが必要な場面でも、ストレスを感じることは少ないでしょう。
ボディサイズも全長4,495mm × 全幅1,840mmと、日本の道路事情にマッチした大きさです。SUVらしい見晴らしの良さも相まって、運転が苦手な方でも安心してステアリングを握れます。まさに、都市部での日常使い(街乗り)をメインに考えるユーザーにとって、最適なパートナーとなり得る存在です。デザインの良さと運転のしやすさを両立している点が、UXの大きな強みです。
メリット4:レクサスならではの高い静粛性と安全性
コンパクトなボディサイズながら、レクサスブランドにふさわしい高い静粛性を実現している点もUXの魅力です。風切り音やロードノイズ対策が徹底されており、高速走行中でもクリアな音声で会話を楽しめます。この静かな室内空間は、上質な移動時間を提供してくれるでしょう。
また、安全性も抜かりありません。先進の予防安全パッケージ「Lexus Safety System +」が全車に標準装備されています。衝突被害軽減ブレーキ(プリクラッシュセーフティ)や、車線逸脱を防ぐレーントレーシングアシスト、先行車との車間距離を保ちながら追従走行するレーダークルーズコントロールなど、多彩な機能でドライバーをサポートします。
万が一の事故の際にも、強固なボディ構造と多数のエアバッグが乗員を保護します。こうした目に見えにくい部分にコストをかけ、高い安心感を提供しているのが、レクサスブランドの価値なのです。
【比較表】レクサスUXはどんな人におすすめ?ライバル車との比較
レクサスUXを検討する際、比較対象となるのはどのような車種でしょうか。ここでは、国産ライバル車として人気の「トヨタ ハリアー」と、輸入車ライバルとして「BMW X1」を例に、その違いを比較してみましょう。
項目 | レクサス UX (UX300h) | トヨタ ハリアー (ハイブリッド Z) | BMW X1 (xDrive20i) |
---|---|---|---|
全長 | 4,495mm | 4,740mm | 4,500mm |
全幅 | 1,840mm | 1,855mm | 1,835mm |
全高 | 1,540mm | 1,660mm | 1,625mm |
荷室容量 | 220L〜310L | 409L | 540L |
燃費(WLTC) | 23.4〜26.3km/L | 22.3km/L | 12.9km/L |
新車価格帯 | 約456万円〜 | 約443万円〜 | 約586万円〜 |
特徴 | ・取り回しの良いサイズ ・優れた燃費性能 ・個性的なデザイン | ・上質で広大な室内空間 ・堂々としたスタイリング ・優れたコストパフォーマンス | ・スポーティな走行性能 ・先進的なインテリア ・高いブランドイメージ |
こうして比較すると、それぞれの車の得意分野が見えてきます。
- レクサスUXがおすすめな人
- 都市部での運転がメインで、取り回しの良さを重視する人
- 燃費性能を最優先し、維持費を抑えたい人
- 他人とは違う、個性的で洗練されたデザインを好む人
- レクサスならではの上質なサービスや安心感を求める人
- トヨタ ハリアーがおすすめな人
- 後部座席や荷室の広さを重視し、ファミリーでの利用を考えている人
- ゆったりとした乗り心地と、高級感のある内装を求める人
- リセールバリューを意識し、コストパフォーマンスを重視する人
- BMW X1がおすすめな人
- キビキビとしたスポーティな走りを最優先する人
- 先進的なデジタル装備や、ドイツ車ならではの質実剛健な作りを好む人
- BMWというブランドが持つ走行性能へのこだわりに共感する人
レクサスUXは、実用性ではハリアーに、走行性能ではX1に劣る部分があるかもしれません。しかし、「デザイン」「燃費」「取り回しの良さ」という3つの要素を高い次元でバランスさせているのが、UXならではの魅力と言えるでしょう。
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まとめ:「ひどい」は誤解?レクサスUXはこんな人におすすめ!
この記事では、レクサスUXが「ひどい」と言われる理由から、その本当の魅力までを詳しく解説してきました。
確かに、後部座席や荷室の狭さ、価格設定など、一部のユーザーにとっては「ひどい」と感じるかもしれない弱点があるのは事実です。しかし、それらはUXが持つ「都市部で際立つ、スタイリッシュなパーソナルSUV」という明確なコンセプトの裏返しでもあります。
【レクサスUXが心からおすすめできる人】
- 独身の方や、夫婦二人での利用がメインの方
- 後部座席に人を乗せる機会が少なく、大きな荷物もあまり積まない方
- 何よりもデザインを重視し、所有する喜びを感じたい方
- 街中での運転しやすさと、優れた燃費性能を求める方
- レクサスブランドが提供する上質なサービスと安心感に価値を見出す方
もしあなたがこれらの条件に当てはまるなら、レクサスUXは「ひどい」どころか、最高の満足感を与えてくれるパートナーになる可能性を秘めています。
ネット上の評判だけで判断せず、ぜひ一度ご自身の目で実車を確かめ、試乗してみてください。きっと、その唯一無二の魅力に気づくはずです。
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