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運転免許証番号の意味や仕組み解説|紛失時などの再交付回数が分かるって本当?

運転免許証番号の意味や仕組み解説|紛失時などの再交付回数が分かるって本当?
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運転免許証番号の意味や仕組み解説|紛失時などの再交付回数が分かるって本当?

運転免許証の12桁番号は、ただの数字列ではありません。都道府県・初取得年・管理ID・誤入力防止用チェックデジット・再交付回数――5層に折り重なった“運転ヒストリー”です。

本記事では2025年の最新制度を踏まえ、番号の読み解き方と活用ポイントをやさしく解説します。都市伝説を整理しつつ、マイナ免許証時代に知っておきたい注意点も網羅しました。

1〜2桁目:都道府県コード

先頭2桁は最初に免許を取得した都道府県公安委員会を示します。たとえば東京は30、大阪は62、福岡は90。引っ越しても数字は変わらないので、一生“出身地タグ”として残ります。

数字は10刻みで地域ごとにまとまっており、10台は北海道(道内は5つに細分)、20台は東北、30は首都圏、40代は関東・北関東と続きます。

また、偽造免許の判定にも使われ、存在しない「31」などが書かれていれば即座に不正が疑われる場合があります。
(ただし、将来付番される可能性がゼロではないため、「必ず偽造」と断定しないのが安全です)

都道府県コード早見表(抜粋)

コード都道府県
10北海道(道央)
20青森県
30東京都
40茨城県
45神奈川県
50富山県
62大阪府
80徳島県
90福岡県

参考:警察庁「運転免許証仕様」資料

北海道北海道函館旭川釧路北見      
1011121314      
東北青森岩手宮城秋田山形福島     
202122232425     
関東甲信越東京茨城栃木群馬埼玉千葉神奈川新潟山梨長野静岡
3040414243444546474849
北陸・中部富山石川福井岐阜愛知三重     
505152535455     
関西滋賀京都大阪兵庫奈良和歌山     
606162636465     
中国鳥取島根岡山広島山口      
7071727374      
四国徳島香川愛媛高知       
80818283       
九州・沖縄福岡佐賀長崎熊本大分宮崎鹿児島沖縄   
9091929394959697   

3〜4桁目:初取得年を示す「西暦下2桁」

3・4桁目は初めて交付を受けた年の西暦下2桁をそのまま掲載しています。1979年以前の旧様式免許では現在の12桁フォーマットと構造が異なるため、極端に古い数字を見かけることは稀です。

2000年を境に「00」にリセットされたわけではなく、単純に西暦の下2桁を採用しているだけなので、1979→79、2008→08、2024→24という扱いになります。更新しても原則変わらないため、この数字を見れば運転キャリアのおおよその長さが分かります。

5〜10桁目:管理番号は“内部ID” ただし個人情報扱い

中央6桁は都道府県公安委員会が付番する管理IDです。違反点や学科試験の点数が埋め込まれているとの噂は都市伝説で、実際には免許管理システムで一意に識別するための連番+チェック用パターンが混在しています。

匿名加工された乱数に近いものですが、法的には「個人を特定し得る符号」に該当しうるため、券面を撮影してSNSへ公開するときはマスキングを推奨します。

ICチップにも同じ番号が書き込まれており、警察端末で読み取ると券面との一致を確認できる仕組みです。

11桁目:チェックディジットの正しい計算式

11桁目は入力ミスや偽造を検出するチェックディジット(またはチェックデジット)。

上位10桁をa〜jとすると
(11 − (5a+4b+3c+2d+7e+6f+5g+4h+3i+2j) mod 11) mod 10
で算出されます。

計算結果が10になった場合は0が入ります。銀行口座やISBNで使われるmod11法の応用ですが、免許証では重みが「5,4,3,2,7,6,5,4,3,2」と変則的に並ぶ点が特徴です。

ウェブ上の検証ツールに10桁を入力すれば正誤を即チェックできるので、オンライン講習や本人確認書類アップロード時のタイプミス防止に役立ちます。

参考:免許証番号におけるチェックデジットを計算

12桁目:再交付回数―与信審査に影響する?

末尾1桁は紛失・盗難などによる再交付回数を示します。0なら未紛失、1なら1回再交付――と増えていき、公式資料によれば10回の場合は「1」、以下回数に応じて1を加えた数と記されています。通常の免許更新や破損・氏名変更のみの再発行はカウント対象外です。

数字が大きいと本人確認窓口で事情を聞かれるケースはありますが、必ずしも与信審査に直結するというわけではなく、あくまで補足情報にとどまります。過度に気にせず、紛失防止策を講じることが大切です。

偽造対策に役立つスマートチェック術

番号ロジックを知ると、偽造免許証の“ほころび”を短時間で見抜けます。たとえば未割り当ての都道府県コードや、チェックデジットが合わない番号は真っ先に疑うポイント。

ただしICチップ読み取り機器の故障やネットワーク障害で“不一致”が出る例もあるため、即断は避け、複数の確認手段を併用しましょう。

企業の採用担当やレンタカー窓口では、券面確認→IC照合→本人写真突合の三段階チェックが推奨されています。番号だけを過信せず、総合的な本人確認を心がけてください。

マイナ免許証時代の番号の行方(2025年3月24日開始)

2025年3月24日から全国で希望者向けに始まった「マイナ免許証」は、マイナンバーカードのICチップ内に免許情報を格納する新サービスです。

番号体系は従来と同一で、都道府県コードやチェックデジットも維持されますが、券面に印字されないため日常的に番号を目視する機会は激減します。

オンライン講習や免許更新予約アプリでは、マイナカードの読取により番号入力が省略されるようになり、入力ミスのリスクがさらに低減。

従来のプラスチック免許証との選択制なので、紛失リスクや更新手数料を比較して検討しましょう。
参考:警察庁「マイナンバーカードと運転免許証の一体化について」

よくある誤解Q&A

Q
番号で違反歴やゴールド免許かどうか分かる?
A

いいえ。違反歴は警察データベースでのみ管理され、12桁には一切組み込まれていません。

Q
暗証番号(4桁×2)と関係ある?
A

無関係です。暗証番号はICチップ保護用で、券面番号変更にも影響しません。

Q
「0」で始まるコードは偽物?
A

そもそも都道府県コードは 10〜97 しか割り当てられていません。現行フォーマットに「01」〜「09」は存在しないため、現時点で先頭が0の番号を見かけたら無効または誤記の可能性が高いことは確かです。ただし制度改正で新しいコードが追加される可能性もゼロではないため、「必ず偽造」と断言するよりは「2025年現在の交付規格には存在しない番号」と説明するほうが正確でしょう。

Q
管理番号に“法則”はある?
A

公開資料はなく、推測は困難です。内部識別子と考え、深読みは避けましょう。

まとめ:数字を正しく読んで安全運転をアップデート

運転免許証番号は〈都道府県〉〈取得年〉〈管理ID〉〈チェックデジット〉〈再交付回数〉という五つの情報層で構成され、マイナ免許証時代にも変わらずドライバーの“ID”として機能し続けます。

ロジックを理解すれば偽造防止に役立ち、本人確認手続きをスムーズにできる一方、都市伝説に振り回されない冷静さも必要です。

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