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地震のしくみ:メカニズムや揺れの種類、震度の意味など解説

地震のしくみ:メカニズムや揺れの種類、震度の意味など解説

地震のしくみ:メカニズムや揺れの種類、震度の意味など解説

この記事では、地震が起こるしくみや揺れの種類、そして日本で使われている「震度」という指標について、なるべく専門用語をかみ砕きながら解説します。地震は私たちの暮らしに直結する自然現象ですので、正しく理解して備えることが大切です。

地震のメカニズム(なぜ地震は起こるのか)

プレートと断層の関係

地球の表面は「プレート」と呼ばれる大きな板状の岩盤がいくつかに分かれていて、それぞれがゆっくりと動いています。日本周辺には複数のプレートが集まっているため、互いに押し合ったり、沈み込んだりして大きな力が加わります。

このプレートどうしの動きによる大きな力が地下の岩盤にかかると、「断層」と呼ばれる割れ目が動くことがあります。長い時間かけて蓄積された歪(ひず)みが限界に達すると、その歪みが一気に解放されることで地震が起こります。

断層のタイプ

断層のずれ方には大きく分けていくつかのタイプがあります。

  • 正断層:地層が上下に引き伸ばされて、上側が下にずれ落ちる形。
  • 逆断層:押しつぶす力が働き、下側がさらに下へ潜り込んで上側が持ち上がる形。
  • 横ずれ断層:左右どちらかにずれ動く形。

日本付近では、特に海洋プレートが大陸プレートの下に沈み込む「沈み込み帯」で大規模な地震が起こることがあります。

地震の揺れの種類

地震波にはいくつかの種類がありますが、基本的に「P波(初期微動)」「S波(主要動)」という2つの波を押さえておくと理解しやすいです。

P波(初期微動)

  • 特徴:地震計に最初に記録される、小刻みな揺れ。
  • 波の性質:縦波(圧縮・伸張を繰り返しながら伝わる)。
  • 速度:一般的にS波より速いため、先に到達します。

P波が到着すると、小さな揺れを感じることが多いですが、場合によってはあまり気づかないこともあります。

地震を感じやすい人の特徴と知っておきたい対策法【体質、P波、環境 etc…】

S波(主要動)

  • 特徴:P波の後に到達する、大きな横揺れ。
  • 波の性質:横波(上下・左右方向に変形を与えながら伝わる)。
  • 速度:P波より遅い。

S波は建物や地面を大きく揺らす主な要因となるため、S波が到達した後に大きな揺れを感じやすくなります。

表面波

P波やS波が地表付近に到達すると「表面波」が生まれ、地面を大きく揺らすことがあります。表面波にはさらに「レイリー波」や「ラブ波」などがあり、長周期(大きくゆったりした揺れ)を引き起こすことが多いです。高層ビルのような背の高い建物は、これらの長周期の揺れに共振しやすい性質があります。

震度(しんど)とは何か

日本で地震の大きさを表す指標としては、大きく「マグニチュード(M)」と「震度(しんど)」の2種類が使われます。

  1. マグニチュード(M)
    地震そのもののエネルギーの大きさを表します。数値が0.2~0.3違うだけでもエネルギー量は大きく変わります。
  2. 震度(しんど)
    地域ごとの揺れの強さ(体感や建物への影響)を表します。日本では気象庁が定めた0~7までの震度階級が使われます。

日本の震度階級(気象庁震度階級)の概要

  • 震度0:揺れを感じない。
  • 震度1:家の中など静かな状態だとわずかに揺れを感じる。
  • 震度2:室内にいる多くの人が揺れを感じる。吊り下げられた照明などがわずかに揺れる。
  • 震度3:屋内のほとんどの人が揺れに気づく。棚の食器が音を立てる。
  • 震度4:眠っている人の多くが目を覚ます。電灯などが大きく揺れる。
  • 震度5弱:家具が動いたり倒れたりする場合がある。立っているのが困難になることも。
  • 震度5強:多くの家具が倒れたり、食器が飛び出たりする。外ではブロック塀などが崩れることがある。
  • 震度6弱:耐震性の低い建物は倒壊する危険がある。多くの人が立っていられなくなる。
  • 震度6強:耐震性に優れた建物でも壁に亀裂が入るなどの被害が生じることがある。倒壊する建物も増える。
  • 震度7:建物の大規模な崩壊・地割れが発生する恐れがある。大きな被害を伴う大地震。

※参考:震度について(気象庁)

マグニチュードは地震のエネルギー規模を表し、震度は各地域での揺れの強さを示しています。実際に感じる揺れは、震源までの距離や地盤の性質などによっても大きく変わります。

地震対策の重要性

家具の固定

震度5弱程度から家具の転倒リスクが高まります。突っ張り棒や固定金具を使って、家具が倒れないようにしておくことが大切です。

避難経路の確保

強い揺れが発生するとドアが歪んで開かなくなる可能性もあるため、日頃から扉付近の物を整理し、避難ルートを確認しておきましょう。

非常持ち出し品の準備

地震でライフラインが止まることもあります。最低限の飲料水や非常食、ライト、充電器、常備薬などをまとめた非常持ち出し袋の用意が重要です。

建物の耐震性を確認

古い住宅などは耐震診断や耐震改修を検討することで、地震による被害を軽減できる場合があります。

地震への備え・防災対策については、下記の公的機関のHPも参考にしてみてください。

まとめ

  • 地震のメカニズムは、プレートの動きで歪みが蓄積し、それが断層のずれとして急激に放出されることで起こります。
  • 揺れの種類としては、最初に到達するP波(初期微動)と、その後に続くS波(主要動)が代表的です。加えて表面波が加わることで、さらに大きく揺れを感じる場合があります。
  • 震度は各地での揺れの強さを表す指標で、日本では0~7までの階級を用いています。同じ地震でも震源からの距離や地盤などの要因で地域ごとに震度は異なります。

地震はいつどこで起きてもおかしくない自然災害です。仕組みや揺れの違いを理解し、正しい知識をもとに備えることで、被害を最小限に抑えることができます。

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