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地震のしくみをわかりやすく解説|P波・S波の違いと震度・マグニチュード

地震のしくみをわかりやすく解説|P波・S波の違いと震度・マグニチュード 自然・宇宙・科学

この記事では、地震が起こるしくみや揺れの種類、そして日本で使われている「震度」という指標について、なるべく専門用語をかみ砕きながら解説します。地震は私たちの暮らしに直結する自然現象ですので、正しく理解して備えることが大切です。

先に結論をまとめると、地震はプレートの動きで地下の岩盤にたまった歪みが、断層のずれとして一気に解放されることで起こります。揺れは、最初に届く小さな揺れ(P波)と、あとから来る大きな揺れ(S波)に分かれます。そして「震度」は場所ごとの揺れの強さ、「マグニチュード」は地震そのものの規模を表す、まったく別の数字です。

この記事を読むと、次のことが分かります。

  • 地震が起こる理由と、日本で地震が多い理由
  • P波・S波・表面波の違いと、緊急地震速報のしくみ
  • マグニチュードと震度の違い、震度0〜7の揺れの目安(気象庁の解説表にもとづく)
  • 南海トラフ地震の発生確率など、2026年時点の最新情報
  • 今日からできる地震対策と、揺れたときの行動

地震のメカニズム(なぜ地震は起こるのか)

プレートと断層の関係

地球の表面は「プレート」と呼ばれる大きな板状の岩盤がいくつかに分かれていて、それぞれがゆっくりと動いています。動く速さは1年に数cm程度で、爪が伸びるくらいのスピードです。日本周辺には複数のプレートが集まっているため、互いに押し合ったり、沈み込んだりして大きな力が加わります。

このプレートどうしの動きによる大きな力が地下の岩盤にかかると、「断層」と呼ばれる割れ目が動くことがあります。長い時間かけて蓄積された歪(ひず)みが限界に達すると、その歪みが一気に解放されることで地震が起こります。

イメージとしては、下敷きを両手で少しずつ曲げていき、限界を超えたところで「バチン」と元に戻る動きに近いものです。このとき岩盤がずれ動いた場所を震源、震源の真上にあたる地表の地点を震央と呼びます。ニュースで「震源の深さは10km」と言うのは、震央から地下10kmの地点で岩盤がずれ始めた、という意味です。

日本で地震が多い理由

日本列島の周りには、太平洋プレート・フィリピン海プレート・北米プレート・ユーラシアプレートの4枚のプレートが集まっています。重くて冷たい海のプレート(太平洋プレート・フィリピン海プレート)が、陸のプレートの下へ年に数cmずつ沈み込んでいるため、境界付近にも陸のプレートの内部にも、常に強い力がかかっています。

その結果、日本は国土面積が世界のわずか0.3%ほどにもかかわらず、世界で起こるマグニチュード6以上の地震のおよそ2割が日本周辺で発生しているとされています(内閣府『防災白書』)。「日本のどこにいても地震と無縁ではない」と言われるのはこのためです。

断層のタイプ

断層のずれ方には大きく分けていくつかのタイプがあります。

  • 正断層:地層が左右に引っ張られて、断層の上側(上盤)が下にずれ落ちる形。
  • 逆断層:左右から押しつぶす力が働き、断層の上側(上盤)がのし上がる形。日本の内陸では、東西方向に押される力が強いため多く見られます。
  • 横ずれ断層:断層をはさんで、地面が水平方向(左右)にずれ動く形。

日本付近では、特に海洋プレートが大陸プレートの下に沈み込む「沈み込み帯」で大規模な地震が起こることがあります。

地震の3つのタイプ(海溝型・内陸型・プレート内部)

日本で起こる地震は、起こる場所によって大きく3つに分けられます。タイプによって揺れ方や注意すべき被害が変わるので、ニュースを理解するうえでも役立ちます。

タイプ起こる場所特徴主な例
海溝型地震(プレート境界型)海のプレートが沈み込む境界(海溝・トラフ)規模が大きくなりやすく(M8〜9級も)、津波を伴うことが多い。広い範囲が長く揺れる2011年 東北地方太平洋沖地震(M9.0)、想定される南海トラフ地震
内陸の浅い地震(活断層型)陸のプレートの内部にある活断層規模は海溝型より小さいことが多いが、震源が浅く人の住む場所の真下で起こるため、局地的に激しく揺れる1995年 兵庫県南部地震(M7.3)、2016年 熊本地震(M7.3)、2024年 能登半島地震(M7.6)
沈み込んだプレート内部の地震(スラブ内地震)沈み込んだ海のプレートの内部震源がやや深いことが多く、規模の割に広い範囲で揺れることがある1993年 釧路沖地震(M7.5)など

海の近くに住んでいる人は「強い揺れの後の津波」、内陸に住んでいる人は「直下で突然起こる激しい揺れ」を特に意識しておくと、備えるべきポイントが整理しやすくなります。

地震の揺れの種類(P波・S波・表面波)

地震波にはいくつかの種類がありますが、基本的に「P波(初期微動)」と「S波(主要動)」という2つの波を押さえておくと理解しやすいです。地震のとき「最初にカタカタ、少したってからユサユサ」と揺れ方が変わるのは、速さの違う2つの波が順番に届いているからです。

P波(初期微動)

  • 特徴:地震計に最初に記録される、小刻みな揺れ。
  • 波の性質:縦波(圧縮・伸張を繰り返しながら伝わる)。
  • 速度:秒速約7km(気象庁)。S波より速いため、先に到達します。

P波が到着すると、小さな揺れを感じることが多いですが、場合によってはあまり気づかないこともあります。P波の名前は「Primary(最初の)」に由来します。

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S波(主要動)

  • 特徴:P波の後に到達する、大きな揺れ。
  • 波の性質:横波(進む方向と直角に揺れながら伝わる)。
  • 速度:秒速約4km(気象庁)。P波より遅い。

S波は建物や地面を大きく揺らす主な要因となるため、S波が到達した後に大きな揺れを感じやすくなります。名前は「Secondary(2番目の)」に由来します。地震の被害の多くは、このS波の強い揺れによってもたらされます。

表面波

P波やS波が地表付近に到達すると「表面波」が生まれ、地面を大きく揺らすことがあります。表面波にはさらに「レイリー波」や「ラブ波」などがあり、長周期(大きくゆったりした揺れ)を引き起こすことが多いです。高層ビルのような背の高い建物は、これらの長周期の揺れに共振しやすい性質があります。

揺れの時間差で震源までの距離が分かる

P波が届いてからS波が届くまでの時間を初期微動継続時間といいます。P波とS波は速さが違うので、震源から遠いほどこの時間差は長くなります。

P波を秒速約7km、S波を秒速約4kmとして計算すると、時間差1秒あたり震源までの距離はおよそ9kmです。たとえば「カタカタ」が始まってから「ユサユサ」が来るまで10秒あれば、震源はおよそ90km先と見当がつきます。逆に、いきなり強い揺れが来た場合は、震源がすぐ近くにあると考えられます。

緊急地震速報はP波とS波の速さの差を利用している

スマートフォンやテレビで流れる緊急地震速報は、この速さの違いを利用したしくみです。気象庁は、震源の近くにある地震計でP波をとらえると、震源の位置や地震の規模、各地の揺れの強さを自動で計算し、強い揺れ(S波)が届く前に知らせます。地震波が秒速数kmで伝わるのに対し、電気信号はほぼ光の速さで伝わるため、先回りして情報を届けられるのです。

主な発表の条件は次のとおりです(気象庁)。

  • 最大震度5弱以上が予想されるとき、震度4以上が予想される地域に「警報」として発表
  • 2023年2月1日からは、長周期地震動階級3以上が予想されるときも発表の対象に追加

ただし、緊急地震速報は「地震が起きてから」出す情報で、地震を予知するものではありません。また、震源のすぐ近くでは計算と配信が揺れに間に合わず、速報より先に強い揺れが来ることがあります。「速報が鳴らなかったから大丈夫」ではなく、揺れを感じたらすぐに身を守る行動をとりましょう。

長周期地震動と長周期地震動階級

大きな地震では、周期(揺れが1往復する時間)が数秒〜十数秒の、ゆっくりとした大きな揺れが生まれることがあります。これが長周期地震動です。遠くまで減衰しにくく、震源から数百km離れた都市の高層ビルの上層階を、長い時間大きく揺らすことがあります。

高層ビルでは、地上では震度3程度でも上の階は大きく揺れる、ということが起こり得ます。そのため気象庁は、震度とは別に、高層ビルの中での揺れの大きさを1〜4の4段階で表す長周期地震動階級を発表しています。階級3では立っていることが難しく、固定していない家具が大きく動いたり倒れたりする危険があるとされています。マンションの高層階や高層オフィスで過ごす時間が長い人は、震度だけでなくこちらも気にしておくと安心です。

マグニチュードと震度の違い

日本で地震の大きさを表す指標としては、大きく「マグニチュード(M)」と「震度(しんど)」の2種類が使われます。

  1. マグニチュード(M)
    地震そのもののエネルギーの大きさを表します。1つの地震に対して値は1つだけです。数値が0.2違うだけでエネルギーは約2倍、1違うと約32倍、2違うと約1000倍になります(気象庁)。
  2. 震度(しんど)
    地域ごとの揺れの強さ(体感や建物への影響)を表します。1つの地震でも場所によって値が変わります。日本では気象庁が定めた0~7までの震度階級が使われます。

よく使われるたとえが「電球」です。電球そのものの明るさ(ワット数)がマグニチュード、電球から離れた場所での明るさが震度にあたります。同じ電球でも、近くでは明るく、遠くでは暗く感じるのと同じように、同じ地震でも震源に近い場所ほど震度は大きくなります。

項目マグニチュード(M)震度
表すもの地震そのものの規模(エネルギー)ある地点での揺れの強さ
1つの地震での値1つだけ場所ごとに異なる
数字の範囲上限は決まっていない(観測史上最大はM9.5)0〜7の10階級
変わる要因断層がずれた面積やずれの量マグニチュード、震源からの距離、震源の深さ、地盤の性質など

なお、観測史上最大の地震は1960年のチリ地震(M9.5)です。日本では2011年の東北地方太平洋沖地震がM9.0で、国内観測史上最大となっています。

震度(しんど)とは何か

震度は、ある場所で地面がどれくらい強く揺れたかを表す日本独自の指標です。かつては気象台の職員が体感や周りの被害の様子から判断していましたが、1996年からは計測震度計という機械で自動的に観測されるようになりました。同じ年に震度5と震度6がそれぞれ「弱」「強」に分けられ、現在の震度0・1・2・3・4・5弱・5強・6弱・6強・7の10階級になっています。

震度7が最大で、「震度8」はありません。震度7は計測される揺れの強さに上限がない階級なので、震度7の中でも揺れの強さには幅があります。

日本の震度階級(気象庁震度階級)の概要

各震度で起こることの目安は、気象庁の「震度階級関連解説表」にまとめられています。主な内容を抜き出すと次のとおりです。

震度人の体感・行動屋内の状況
震度0人は揺れを感じないが、地震計には記録される-
震度1屋内で静かにしている人の中には、揺れをわずかに感じる人がいる-
震度2屋内で静かにしている人の大半が揺れを感じる。眠っている人の中には目を覚ます人もいる電灯などのつり下げ物がわずかに揺れる
震度3屋内にいる人のほとんどが揺れを感じる。眠っている人の大半が目を覚ます棚にある食器類が音を立てることがある
震度4ほとんどの人が驚く。眠っている人のほとんどが目を覚ますつり下げ物は大きく揺れ、座りの悪い置物が倒れることがある
震度5弱大半の人が恐怖を覚え、物につかまりたいと感じる食器類や本が落ちることがある。固定していない家具が移動したり、不安定なものが倒れたりすることがある
震度5強大半の人が、物につかまらないと歩くことが難しいなど、行動に支障を感じる落ちる食器や本が多くなる。テレビが台から落ちることがある。固定していない家具が倒れることがある
震度6弱立っていることが困難になる固定していない家具の大半が移動し、倒れるものもある。ドアが開かなくなることがある
震度6強立っていることができず、はわないと動くことができない。揺れにほんろうされ、動くこともできず、飛ばされることもある固定していない家具のほとんどが移動し、倒れるものが多くなる
震度7震度6強と同じ(立っていることができず、はわないと動くことができない)固定していない家具のほとんどが移動したり倒れたりし、飛ぶこともある

建物への影響も震度によって変わります。木造住宅の場合、震度6弱では耐震性の低い建物で瓦の落下や傾き、倒壊が出始め、震度6強・7ではその数がさらに増えます。一方、耐震性の高い建物は震度7でも、壁のひび割れや、まれに傾く程度とされています。同じ震度でも、建物の耐震性によって被害が大きく変わることが分かります。

※参考:震度について(気象庁)

なお、この解説表は「ある震度が観測されたとき、周辺でどんなことが起こりやすいか」を示したものです。表の様子に当てはめて震度を決めるわけではなく、震度はあくまで計測震度計の数値で決まります。

同じ地震でも場所によって震度が違う理由

マグニチュードは地震のエネルギー規模を表し、震度は各地域での揺れの強さを示しています。実際に感じる揺れは、震源までの距離や地盤の性質などによっても大きく変わります。主な要因は次の3つです。

  • 震源からの距離:揺れは遠くへ伝わるほど弱まるため、震源に近いほど震度は大きくなります。
  • 震源の深さ:同じマグニチュードでも、震源が浅いと真上の地域は強く揺れ、深いと揺れが弱まる代わりに広い範囲で揺れやすくなります。
  • 地盤の性質:埋め立て地や川沿いの低地など、やわらかい地盤は揺れが増幅されやすく、近くの硬い地盤の場所より震度が1程度大きくなることもあります。

そのため「マグニチュードは小さいのに震度が大きい」「マグニチュードは大きいのに震度はそれほどでもない」ということが起こります。自宅や職場の地盤が揺れやすいかどうかは、自治体のハザードマップや「揺れやすさマップ」で確認できます。

日本で警戒されている大地震と最新情報(2026年時点)

南海トラフ地震の30年以内の発生確率

静岡県の駿河湾から九州の日向灘沖にかけて続く「南海トラフ」では、マグニチュード8〜9クラスの巨大地震が繰り返し起きてきました。前回の昭和東南海地震(1944年)・昭和南海地震(1946年)から約80年がたっています。

政府の地震調査委員会は2025年9月に評価を見直し、今後30年以内の発生確率をそれまでの「80%程度」から「60〜90%程度以上」に改めました。あわせて、別の計算方法による「20〜50%」という値も示しています。2026年1月1日を基準にした再計算でも、同じ数値が示されています。

数字が変わったのは計算方法を見直したためで、地震の危険性が下がったわけではありません。地震調査委員会も、発生確率は依然として高いとしています。また首都圏では、マグニチュード7程度の首都直下地震が30年以内に70%程度の確率で起こると評価されています。

「南海トラフ地震臨時情報」と「後発地震注意情報」

大きな地震のあとに、さらに大きな地震が続けて起こる可能性が普段より高まったときに出される情報もあります。

  • 南海トラフ地震臨時情報:南海トラフ沿いで異常な現象が起きたときに発表されます。2024年8月8日、日向灘で起きたM7.1の地震(最大震度6弱)を受けて、制度ができてから初めて「巨大地震注意」が発表され、約1週間、日頃の備えを再確認するよう呼びかけられました。
  • 北海道・三陸沖後発地震注意情報:日本海溝・千島海溝沿いでM7以上の地震が起きたときに発表されます。2025年12月8日、青森県東方沖の地震(青森県八戸市で震度6強)を受けて初めて発表され、北海道から千葉県までの地域で約1週間「すぐ避難できる態勢」をとるよう呼びかけられました。

どちらも「必ず巨大地震が起こる」という予告ではありません。発表されたら、普段どおりの生活を続けながら、家具の固定や避難場所、非常持ち出し品をあらためて確認するきっかけにしましょう。

地震は予知できる?

「いつ・どこで・どれくらいの規模の地震が起こるか」を特定して事前に知らせる地震予知は、現在の科学では困難とされています(気象庁)。発生確率はあくまで長い期間での見通しで、「明日起こるかどうか」は分かりません。

動物の異常行動や雲の形などが地震の前兆として話題になることもありますが、科学的な裏付けは確認されていません。予知に頼るのではなく、「いつ起きても困らない準備」をしておくことが現実的な対策です。

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地震対策の重要性(今日からできる備え)

家具の固定

震度5弱程度から家具の転倒リスクが高まります。東京消防庁によると、近年の地震で負傷した人の3〜5割は、屋内での家具類の転倒・落下・移動が原因でした。突っ張り棒や固定金具を使って、家具が倒れないようにしておくことが大切です。

  • 背の高い家具は、L字金具などで壁の下地(柱や桟)にしっかり固定する
  • 重い物は棚の下段に、軽い物は上段に置いて重心を下げる
  • 寝室には背の高い家具を置かない。置く場合は、倒れても体にかからない向きにする
  • テレビや電子レンジは、粘着マットやベルトで台に固定する
  • 食器棚や窓ガラスには、飛散防止フィルムや扉の開放防止器具をつける

突っ張り棒は、家具の奥側(壁側)に、天井の強度がある場所を選んで取り付けると効果が出やすくなります。そもそも物を減らしておくと、倒れる物・落ちる物が少なくなり、避難もしやすくなります。

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避難経路の確保

強い揺れが発生するとドアが歪んで開かなくなる可能性もあるため、日頃から扉付近の物を整理し、避難ルートを確認しておきましょう。気象庁の解説表でも、震度6弱で「ドアが開かなくなることがある」とされています。

あわせて、自宅周辺の避難場所・避難所や、津波・土砂災害の危険がある場所を、自治体のハザードマップで確認しておくと安心です。夜間の停電に備えて、枕元に懐中電灯とスリッパ(割れたガラスで足をけがしないため)を置いておくのもおすすめです。

非常持ち出し品と備蓄の準備

地震でライフラインが止まることもあります。最低限の飲料水や非常食、ライト、充電器、常備薬などをまとめた非常持ち出し袋の用意が重要です。

持ち出し袋とは別に、自宅で避難生活を送るための備蓄も必要です。首相官邸の防災ページなどでは、飲料水と食料は最低3日分、大規模災害に備えるなら1週間分が望ましいとされています。飲料水の目安は1人1日3リットルです。

人数3日分の飲料水1週間分の飲料水
1人9リットル(2Lペットボトル約5本)21リットル(2Lペットボトル約11本)
2人18リットル(2Lペットボトル9本)42リットル(2Lペットボトル21本)
4人36リットル(2Lペットボトル18本)84リットル(2Lペットボトル42本)

トイレを流すなどの生活用水は、飲料水とは別に必要です。普段から少し多めに買い置きし、使った分を買い足す「ローリングストック」にすると、賞味期限切れを防ぎながら無理なく備蓄を続けられます。

建物の耐震性を確認

古い住宅などは耐震診断や耐震改修を検討することで、地震による被害を軽減できる場合があります。目安になるのが、建物が建てられた(建築確認を受けた)時期です。

  • 1981年5月31日以前:旧耐震基準。震度6強〜7程度の揺れへの備えが十分でない可能性があります。
  • 1981年6月1日以降:新耐震基準。震度6強〜7程度の揺れでも倒壊しないことを目標にしています。
  • 2000年6月以降(木造住宅):地盤に合わせた基礎の設計や、柱・梁などの接合部を金具で留めることなどが求められるようになりました。

2016年の熊本地震では、被害の大きかった地域の調査で、旧耐震基準の木造住宅の28.2%が倒壊・崩壊したと報告されています(国土交通省)。多くの自治体では、旧耐震基準の木造住宅を対象に、耐震診断や耐震改修の費用を補助する制度を設けています。お住まいの市区町村の窓口やホームページで確認してみてください。

家族との連絡方法を決めておく

大きな地震の直後は電話がつながりにくくなります。家族が別々の場所にいるときに備えて、集合場所や連絡手段を話し合っておきましょう。安否を伝える手段として、NTTの「災害用伝言ダイヤル(171)」や、携帯電話各社の「災害用伝言板」があります。いざというときに慌てないよう、毎月1日など体験利用ができる日に一度試しておくと安心です。

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揺れを感じたときにとるべき行動

揺れている最中にできることは限られています。場所ごとに「まず何をするか」を決めておくと、とっさに体が動きやすくなります。

  • 家の中:丈夫な机の下にもぐるか、クッションなどで頭を守り、揺れが収まるまで動かない。火を使っていたら、無理に消しに行かず、揺れが収まってから火の始末をする。
  • 外にいるとき:ブロック塀や自動販売機、看板、窓ガラスの多いビルから離れ、カバンなどで頭を守る。
  • 車の運転中:急ブレーキを避け、ハザードランプをつけてゆっくり道路の左側に止める。避難するときはキーを付けたまま、ドアロックをせずに離れる。
  • 海や川の近く:強い揺れや長く続く揺れを感じたら、津波警報を待たずにすぐ高台へ避難する。

地震への備え・防災対策については、下記の公的機関のHPも参考にしてみてください。

地震のしくみに関するよくある質問

Q. 震度8はないのですか?

ありません。日本の震度階級は震度7が最大です。震度7は「これ以上の強さ」をすべて含む階級なので、震度7と発表された地震の中でも揺れの強さには差があります。

Q. マグニチュードが大きいほど、震度も大きくなりますか?

必ずしもそうとは限りません。震度は震源からの距離や震源の深さ、地盤によって変わります。たとえば、M7クラスでも震源が深く遠ければ震度は小さく、M6クラスでも震源が浅く真下で起これば、震度6弱以上になることがあります。

Q. 緊急地震速報が鳴る前に揺れたのはなぜですか?

震源に近い場所では、P波をとらえて計算し、速報を配信するまでの間にS波が届いてしまうためです。また、予想震度が発表の基準に届かない地震では速報は出ません。速報の有無にかかわらず、揺れを感じたらすぐに身を守ることが大切です。

Q. 大きな地震のあとの「余震」にはいつまで注意が必要ですか?

大きな地震のあとは、同じくらいの規模の揺れが続くことがあります。2016年の熊本地震では、最初の震度7の揺れの約28時間後に、さらに大きな地震(M7.3、震度7)が起きました。気象庁は、大地震のあと1週間程度は同程度の地震に注意するよう呼びかけています。揺れが収まっても、壊れかけた建物には近づかず、しばらくは備えを続けましょう。

まとめ

  • 地震のメカニズムは、プレートの動きで歪みが蓄積し、それが断層のずれとして急激に放出されることで起こります。日本は4枚のプレートが集まる場所にあるため、地震が多い国です。
  • 揺れの種類としては、最初に到達するP波(初期微動)と、その後に続くS波(主要動)が代表的です。加えて表面波が加わることで、さらに大きく揺れを感じる場合があります。緊急地震速報は、このP波とS波の速さの差を利用しています。
  • 震度は各地での揺れの強さを表す指標で、日本では0~7までの10階級を用いています。同じ地震でも震源からの距離や地盤などの要因で地域ごとに震度は異なります。地震そのものの規模を表すのはマグニチュードです。
  • 備えとしては、家具の固定、避難経路の確保、最低3日分(できれば1週間分)の備蓄、建物の耐震性の確認、家族との連絡方法の取り決めが基本です。

地震はいつどこで起きてもおかしくない自然災害です。仕組みや揺れの違いを理解し、正しい知識をもとに備えることで、被害を最小限に抑えることができます。

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