「賃貸だから壁に穴を開けたくない」「設置が簡単なベビーゲートを探している」
このようにお考えの方にとって、第一候補となるのが突っ張り式ベビーゲートです。工事不要で手軽に設置できるため多くの家庭で選ばれていますが、実は「設置してはいけない場所」や「選び方の落とし穴」があることをご存知でしょうか。
結論からお伝えすると、突っ張り式はキッチンや洗面所などの平坦な通路には最適ですが、階段上への設置は推奨されていません。
この記事では、突っ張り式ベビーゲートの仕組みやメリット・デメリットを整理し、失敗しない選び方を解説します。後悔しない安全な環境づくりのために、ぜひ最後までご覧ください。
突っ張り式ベビーゲートとは?仕組みと特徴を解説
ベビーゲートは、赤ちゃんの安全を守るためにキッチンや階段、玄関などの危険エリアへの侵入を防ぐ柵のことです。固定方法には大きく分けて「突っ張り式」と「ネジ留め式」の2種類がありますが、現在主流となっているのが突っ張り式です。
まずは、その仕組みと他のタイプとの違いを正しく理解しましょう。
壁に穴を開けずに「圧力」で固定する仕組み
突っ張り式ベビーゲートは、ゲートの両端にあるボルトやアジャスターを回し、壁や柱に強い圧力をかけることで固定します。家具の転倒防止ポールの横向きバージョンとイメージすると分かりやすいでしょう。
最大の特徴は、壁にビス(ネジ)を打ち込む必要がない点です。そのため、退去時の原状回復が必要な賃貸マンションやアパートにお住まいの方、あるいは実家への帰省時だけ一時的に設置したい方から絶大な支持を得ています。
工具を使わずに女性一人でも数分で取り付けられる製品が多く、届いてすぐに使い始められる手軽さも魅力の一つといえます。
【比較表】突っ張り式とネジ留め式の違い
ベビーゲートを選ぶ際、どちらのタイプにするか迷われる方が多くいます。それぞれの特徴を比較表にまとめました。
| 項目 | 突っ張り式 | ネジ留め式 |
|---|---|---|
| 設置の難易度 | 簡単(工具不要な場合が多い) | 少し手間(ドライバー等が必要) |
| 壁へのダメージ | なし(跡が残る場合あり) | あり(ネジ穴が開く) |
| 足元の枠(段差) | あり(構造上必須) | なし(バリアフリー対応が多い) |
| 固定力・強度 | 強い(定期的な確認が必要) | 非常に強い(より安定する) |
| 階段上への設置 | 基本的にNG | 推奨 |
このように、手軽さでは突っ張り式が勝りますが、設置場所やバリアフリーの観点ではネジ留め式に軍配が上がります。ご自宅の環境に合わせて最適なタイプを見極めることが大切です。
突っ張り式ベビーゲートのメリット・デメリット
手軽で便利な突っ張り式ですが、購入前に知っておくべきデメリットも存在します。メリットだけでなく注意点も把握した上で導入を検討しましょう。
【メリット】賃貸でも設置可能で移動も簡単
最大のメリットは、やはり「壁を傷つけない」ことです。持ち家であっても、新築の壁に穴を開けることに抵抗がある方は少なくありません。突っ張り式であれば、壁紙や柱を保護するアタッチメントを使用することで、ダメージを最小限に抑えられます。
また、ライフスタイルの変化に合わせて設置場所を変えやすいのも利点です。「料理中はキッチンの入り口に」「掃除中は洗面所の前に」といったように、必要に応じて移動させることができます。
さらに、国内・海外メーカー問わず種類が豊富であるため、インテリアに馴染む木製デザインや、ホワイトやグレーなどのシンプルモダンなカラーを選びやすい点もメリットといえるでしょう。
【デメリット】足元の段差による「つまづき」リスク
突っ張り式を選ぶ上で最も注意したいデメリットが、「足元のフレーム(段差)」です。
突っ張り式は構造上、コの字型のフレームで壁を突っ張るため、どうしても床部分に数センチの横枠が残ります。このわずかな段差に、赤ちゃんを抱っこした大人がつまづいてしまう事故が少なくありません。
特に夜間の暗い廊下や、急いで移動している時は注意が必要です。ルンバなどのお掃除ロボットも、この段差を乗り越えられないケースがあります。最近では段差をスロープ状にしてつまづきにくくした製品も登場していますが、完全なフラットにはならないことを覚えておきましょう。
失敗しない突っ張り式ベビーゲートの選び方4選
数ある商品の中から、自宅にぴったりのベビーゲートを選ぶための具体的なポイントを4つ紹介します。
設置場所の採寸(幅と巾木の高さ)
購入前の採寸は最も重要です。以下の2点を必ずメジャーで測ってください。
- 取り付け幅:設置したい場所の幅を、足元と上部の2ヶ所で測ります。
- 巾木(はばき)の高さ:床と壁の境目にある「巾木」の高さを測ります。
特に見落としがちなのが「巾木の高さ」です。多くの突っ張り式ゲートは、下部のボルト位置が床から数センチの場所にあります。このボルトが中途半端に巾木と重なってしまうと、しっかり突っ張ることができず、取り付け不可となるケースがあります。
また、設置幅が広い場合は「拡張フレーム」が必要になるため、対応サイズに余裕を持たせて選びましょう。
扉の開閉方法とロック機能の操作性
毎日の生活で頻繁に通る場所に設置する場合、開閉のしやすさはストレスに直結します。
おすすめは、手を離すと勝手に閉まる「オートクローズ機能」と、90度以上開くと開いたまま固定できる「扉解放機能」の両方がついているタイプです。洗濯物を干す際や荷物を運ぶ際、扉を開けっ放しにできる機能は非常に重宝します。
ロック機能に関しては、大人は片手で解除でき、子供には開けられない「ダブルロック」構造のものを選びましょう。「ボタンを押しながら持ち上げる」といったツーアクションが必要なものが安全です。
壁紙を守る!固定力と保護パーツの有無
突っ張り式は壁に強い圧力をかけるため、長期間設置していると壁紙が凹んだり、クロスが剥がれたりすることがあります。
壁へのダメージを防ぐために、接地面積を広げる「ウォールセーバー」や「保護パッド」が付属している商品を選ぶと安心です。もし付属していない場合は、100円ショップやホームセンターでシリコン製の保護パッドを別途購入し、ゲートと壁の間に挟むことを強くおすすめします。これにより摩擦力が増し、ゲートのズレ防止にもつながります。
【重要】階段上には「突っ張り式」を使わない
最も重要な選び方のポイントですが、一般的な突っ張り式ベビーゲートは、階段の降り口(階段上)には設置してはいけません。
理由は2つあります。1つ目は、先述した「足元の段差」につまづいて、大人が階段から転落する恐れがあること。2つ目は、万が一固定が緩んだ際、子供が体重をかけた勢いでゲートごと階段の下へ転落する危険性が極めて高いからです。
階段上に設置したい場合は、必ず「階段上設置可能」と明記された専用商品を選んでください。これらは主にネジ留め式か、足元に段差がない特殊な突っ張り構造になっています。
参考:ベビーゲートを正しく使用し事故を防止しましょう!(消費者庁)
まとめ
突っ張り式ベビーゲートは、賃貸住宅でも手軽に子供の安全エリアを確保できる便利なアイテムです。
最後に、選び方のポイントを振り返ります。
- 設置場所:キッチンや廊下に最適(階段上はNG)。
- サイズ確認:幅だけでなく、巾木(はばき)の高さも確認してボルト干渉を防ぐ。
- 機能性:オートクローズや解放機能があると家事がスムーズ。
- デメリット対策:足元の段差につまづかないよう意識し、壁保護パッドを併用する。
赤ちゃんの成長は早く、行動範囲はあっという間に広がります。事故が起きてから後悔しないよう、ご自宅の環境に合ったゲートを早めに準備して、親子ともに安心して過ごせる環境を整えましょう。

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