「携帯の画面を見たら、+1 700 という見慣れない番号から着信があった」
「留守電を聞いたら、中国語や自動音声で入国管理局と名乗っていた」
このような不審な着信があると、何かトラブルに巻き込まれたのではないかと不安になりますよね。
結論から申し上げます。「+1 700」から始まる電話は、十中八九、詐欺グループによる電話です。
この番号は、アメリカやカナダの国番号を使っていますが、通常の一般電話からかかってきているわけではありません。
この記事では、なぜ「700」という番号が使われているのか、その正体と、電話を受けてしまった時の正しい対処法について、Webセキュリティの観点から分かりやすく解説します。
+1 700から始まる電話番号の正体は?
まずは、相手の正体を知ることから始めましょう。「+1 700」という番号には、明確な意味と、詐欺師がこれを使う理由があります。
「+1」は北米エリアの国番号
電話番号の頭に付いている「+1」は、国際電話の国番号です。
これはアメリカ合衆国、カナダ、および一部のカリブ海諸国で構成される「北米電話番号計画(NANP)」で使用されている番号です。
そのため、スマホの着信画面には「アメリカ合衆国」や「カナダ」と表示されることが多いですが、実際に現地の一般人からかかってきているわけではありません。
【注意】「+1」から始まる電話番号はどこ?国際電話詐欺の手口と対処法を徹底解説
「700」は一般家庭では使われない特殊な番号
ここが詐欺を見破る重要なポイントです。「+1」の後の「700」はエリアコード(市外局番)にあたりますが、これはニューヨークやロサンゼルスといった特定の地域を示すものではありません。
北米において「700」番台は、歴史的に通信キャリア向けの特殊サービスなどに割り当てられてきた番号です。現在ではVoIP(インターネット電話)サービスなどで使用されるケースもありますが、一般の家庭や企業の電話番号として「700」が使われることは、通常あり得ないのです。
このことから、「+1 700」からの着信は、インターネット回線を使った通話アプリなどで番号を偽装(スプーフィング)して発信されたものであると断定できます。
入国管理局(現:出入国在留管理庁)を騙る詐欺の手口
2024年以降、この「+1 700」を使った詐欺電話の報告が急増しています。
そのほとんどが、日本の公的機関を装ったものです。
旧名称「入国管理局」を使う点に注意
電話に出ると、日本語や中国語の機械的な自動音声(ロボットボイス)が流れます。
内容は以下のようなものが典型的です。
- 「こちらは入国管理局です」
- 「あなたに重要なお知らせがあります」
- 「在留カード(またはパスポート)に異常があります」
- 「詳細を知りたい場合は『1』を押してください」
ここで注意したいのが組織の名称です。日本の「入国管理局」は2019年に改組され、現在は「出入国在留管理庁」が正式名称です。
しかし、詐欺グループは情報の更新が遅れているのか、未だに旧称である「入国管理局」と名乗るケースが多く報告されています。
「法的措置」「通信停止」などの言葉で脅し、ターゲットをパニック状態にさせることが彼らの狙いです。
なぜ「700」や「200」が使われるのか
詐欺グループが「+1 200」や「+1 700」といった番号を使うのには理由があります。
それは、「一見するとアメリカからの国際電話に見えるが、実は実在しない(または一般利用されていない)架空の番号」だからです。
彼らは追跡を逃れるために、発信元の番号をランダムに偽装しています。
たまたま生成された番号が「700」だったというケースもあれば、あえて特殊な番号を使っているケースも考えられます。
電話がかかってきた時のNG行動と対処法
もしスマホに着信があっても、絶対に焦ってはいけません。
被害を防ぐために、以下の行動を心がけてください。
「1」などのダイヤルボタンを押さない
もし電話に出てしまい、自動音声で「担当者に繋ぐには『1』を押してください」と言われても、絶対にボタンを押してはいけません。
ボタンを押すと、詐欺グループの「人間」のオペレーターに繋がります。
そこで巧みな話術で個人情報を聞き出されたり、金銭を要求されたりする恐れがあります。
また、「この電話番号は詐欺に反応する『カモ』だ」とリストアップされてしまうリスクもあります。
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着信拒否をして無視する
最善の策は「無視」です。
着信履歴に残っていても、かけ直す必要は一切ありません。
今後もしつこくかかってくる可能性があるため、着信拒否設定を行いましょう。
iPhoneやAndroidの設定で、特定の番号をブロックするか、「不明な発信者を消音」にする設定が有効です。
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【特徴まとめ】公的機関と詐欺電話の違い
「もしかしたら本物の役所かも?」と不安な方のために、本物の公的機関と詐欺電話の特徴を比較しました。
| チェック項目 | 本物の出入国在留管理庁 | 詐欺電話(+1 700) |
|---|---|---|
| 電話番号の表示 | 03、0570などの国内番号 | +から始まる国際電話 |
| 名乗り | 出入国在留管理庁 | 入国管理局(旧称) |
| 話し手 | 日本の職員(人間) | 機械的な自動音声 |
| 用件の伝え方 | 書面(封書)での通知が原則 | いきなり電話で警告 |
| 要求内容 | 窓口への出頭要請など | 金銭の振込、個人情報 |
参考:入管を名乗る不審な電話、メール等にご注意ください(出入国在留管理庁)
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まとめ
「+1 700」から始まる不審な電話について解説しました。
この番号は、北米の特殊な局番を悪用した詐欺電話(なりすまし)です。
今回のポイントをまとめます。
- 「+1 700」は一般の家庭用電話番号ではない(VoIPや特殊用途)。
- 入国管理局(現:出入国在留管理庁)が国際電話を使ってくることはない。
- 自動音声の指示に従ってダイヤルを押してはいけない。
- 着信があっても無視し、ブロックするのが唯一の正解。
「+」から始まる見知らぬ番号は、基本的にすべて疑ってかかりましょう。
この記事を読んだあなたが、詐欺被害に遭わず、安心してスマホを使えることを願っています。

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