2025年から2026年にかけて、コンパクトオフロードSUV市場が大きく動いています。トヨタのランクルFJ、スズキのジムニーノマド、そしてフォードのブロンコ。それぞれ個性的な3台を、サイズ・価格・性能・実用性の観点から徹底比較します。どれを選ぶべきか迷っている方は必見です。
3車種の基本スペック比較表
| 項目 | ランクルFJ | ジムニーノマド | フォード・ブロンコ |
|---|---|---|---|
| 発売時期 | 2026年年央予定 | 2025年4月3日発売 (受注停止中) | 並行輸入のみ |
| ボディサイズ (mm) | 4575×1855×1960 | 3890×1645×1725 | 4828×2026×1821 (4ドアモデル) |
| ホイールベース | 2580mm | 2590mm | 2950mm |
| エンジン | 2.7L 直4ガソリン (120kW/246Nm) | 1.5L 直4ガソリン (102ps/130Nm) | 2.3L/2.7L 直4ターボ (300ps/330ps) |
| 駆動方式 | パートタイム4WD リアデフロック付 | パートタイム4WD | フルタイム4WD 前後デフロック可 |
| 価格 | 380~400万円(予想) | 265~275万円 | 800~1,200万円 (並行輸入価格) |
| 燃費 | 10~12km/L(予想) | 12~13km/L | 7~9km/L(推定) |
| 乗車定員 | 5名 | 4名 | 5名 |
サイズで選ぶ:街乗りか本格オフロードか
最もコンパクトなジムニーノマド

全長3890mm、全幅1645mmのジムニーノマドは、3車種の中で最もコンパクトです。日本の狭い道や駐車場でも取り回しが楽で、普段使いに最適なサイズ感を実現しています。
ただし乗車定員は4名までで、ラゲッジスペースもファミリーユースには少し物足りないかもしれません。シングルやカップル、週末のアウトドア用途に向いています。
バランス型のランクルFJ

ランクルFJは全長4575mm、全幅1855mmと、ジムニーとブロンコの中間に位置します。5人乗車が可能で、ランクル250よりコンパクトながら実用的な室内空間を確保しています。
「ジムニーでは手狭だが、大型SUVは扱いにくい」という層にジャストフィット。都市部での扱いやすさと本格オフロード性能を両立させた設計です。
最も大柄なブロンコ
4ドアモデルのブロンコは全長4828mm、全幅2026mmと、北米基準の堂々たるサイズです。全幅が2mを超えるため、日本の道路では取り回しに注意が必要になります。
その分、室内空間は余裕たっぷりで、長距離ドライブやファミリーキャンプにも対応できます。ただし駐車場選びには気を遣うでしょう。
価格と購入のしやすさを比較
最もお手頃なジムニーノマド
265万円~とエントリー価格が最も安く、コストパフォーマンスに優れています。ただし2025年1月30日の発表直後、わずか4日間で約5万台の受注が殺到し、2025年2月3日に受注停止となりました。(その後も”発売開始→受注停止”の動きがあったようです)
次は2026年1月30日から受注再開予定ですが、再開後も抽選販売になる可能性があります。現在は中古車市場で400万円以上の高値で取引されています。
参考:スズキ新型「ジムニーノマド」受注再開(くるまのニュース)
ミドルレンジのランクルFJ
予想価格380万円~400万円と、ジムニーとブロンコの中間に位置します。ランクルブランドの信頼性を考えれば妥当な価格設定と言えるでしょう。
(価格はあくまで予想です。上下する可能性があります)
発売後は抽選販売になる可能性が高く、すぐには手に入らないかもしれませんが、正規ディーラーで新車購入できる安心感があります。
プレミアム価格のブロンコ
フォードが日本から撤退しているため、並行輸入のみの入手となります。諸費用込みで最低でも800万円台後半から、人気グレードでは1,000万円を超えます。
メーカー保証がなく、メンテナンスは輸入車専門店に頼る必要があり、維持費も高額です。本気のオフローダーやコレクター向けと言えるでしょう。
オフロード性能を徹底比較
小さな巨人ジムニーノマド
軽量コンパクトな車体に副変速機付きパートタイム4WDを搭載し、岩場や急斜面でも驚異的な走破性を発揮します。ラダーフレーム構造で耐久性も抜群です。
エンジンパワーは控えめですが、悪路での取り回しの良さは3車種中トップクラス。狭い林道やタイトなトレイルでは無類の強さを誇ります。
現代技術の結晶ランクルFJ
IMVプラットフォームを採用し、最新のトヨタセーフティセンスを搭載。伝統的なオフロード性能と現代的な安全装備を両立させています。
2.7Lエンジンは十分なトルクを発生し、リアデフロック機構も装備。ランクルの名に恥じない本格的な悪路走破性を持ちながら、オンロードでの快適性も確保しています。
アメリカンパワーのブロンコ
2.3Lまたは2.7Lターボエンジンは300ps以上の圧倒的なパワーを誇り、前後デフロック機構やビルシュタイン製ショックなど、本格装備が満載です。
G.O.A.T.モード(地形別走行モード)を搭載し、砂地・泥濘・岩場など様々な路面に最適化された走行が可能。パワーと技術の両面で最強クラスのオフロード性能を実現しています。
日常使いの実用性はどうか
街乗りメインならジムニーノマド
コンパクトサイズで小回りが効き、狭い駐車場や商店街でもストレスなく運転できます。燃費も12~13km/Lと3車種中最良で、維持費を抑えられます。
ただし後席は大人が長時間座るには窮屈で、高速道路での走行はエンジンが頑張っている感じが否めません。
万能選手のランクルFJ
5人乗車が可能で、ファミリーユースにも対応できます。荷室も十分な広さがあり、週末のキャンプ用品もしっかり積載できるでしょう。
燃費は10~12km/L程度と予想され、維持費もジムニーよりは高くなりますが、実用性とのバランスは良好です。
週末専用車のブロンコ
全幅2mオーバーのため、日本の道路では常に気を遣います。駐車場も大型スペースが必須で、普段使いにはやや不向きです。
ただし室内の広さと快適性は抜群で、長距離ドライブやアウトドアレジャーでは真価を発揮します。週末のセカンドカーとしての運用が現実的でしょう。
結局どれを選ぶべき?用途別おすすめ
ジムニーノマドがおすすめな人
- 予算を抑えたい
- 街乗りメインで、たまにオフロードも楽しみたい
- 1~2人での使用が中心
- 駐車スペースが限られている
- 燃費を重視したい
- 2026年1月30日の受注再開を待てる
ランクルFJがおすすめな人
- バランスの取れた万能SUVが欲しい
- ファミリーユースも考えている
- 本格的なオフロード性能と日常の使いやすさを両立したい
- ランクルブランドの信頼性を重視
- 新車で正規ディーラーから購入したい
ランドクルーザーFJ完全ガイド|新型モデルのスペック・デザイン・発売日まとめ
ブロンコがおすすめな人
- 予算に余裕がある(800万円以上)
- アメ車のワイルドなデザインが好き
- 週末のオフロードレジャーがメイン
- 圧倒的なパワーとオフロード性能を求める
- 他人と被らない個性的な車が欲しい
- 左ハンドル車でも問題ない
まとめ:自分のライフスタイルに合った一台を
3車種とも本格的なオフロード性能を持ちながら、それぞれ明確な個性を持っています。
ジムニーノマドは日本の道路事情にマッチした実用性、ランクルFJは万能なバランス型、ブロンコはアメリカンスケールのパワフルさが魅力です。
予算、使用目的、駐車環境、家族構成などを総合的に考えて、あなたのライフスタイルに最もフィットする一台を選んでください。どの車を選んでも、オフロードの楽しさを存分に味わえることは間違いありません。



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