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ハイラックスは後悔する?やめとけと言われる5つの理由と賢い選び方

ハイラックス
TOYOTAハイラックス公式

※ハイラックスは2025年10月現在、生産を休止しています。
参考:【ハイラックス】生産休止のお知らせ(トヨタ公式サイト)

無骨でタフなデザインが魅力のトヨタ・ハイラックス。その唯一無二の存在感に憧れを抱く人も多いのではないでしょうか。しかし、ネット上では「ハイラックスはやめとけ」「買ったら後悔する」といった声も少なくありません。

結論から言うと、ハイラックスはライフスタイルを選ぶクルマです。憧れだけで購入すると、日本の道路事情や使い方とのギャップに悩み、後悔につながる可能性があります。

この記事では、ハイラックスの購入を検討しているあなたが後悔しないために、「やめとけ」と言われる具体的な理由から、賢い選び方、そしてどんな人なら最高の相棒になるのかまで、分かりやすく解説していきます。

ハイラックスはやめとけ?後悔につながる5つのリアルな理由

なぜ、ハイラックスは「やめとけ」と言われてしまうのでしょうか。多くの元オーナーや購入を断念した人が口にする、リアルな5つの理由を見ていきましょう。

1. 想像以上に大きい!駐車・運転で苦労するサイズ感

ハイラックスで後悔する最も大きな理由が、その圧倒的なサイズ感です。全長5,340mm、全幅1,855mmというサイズは、国産SUVのランドクルーザーよりもさらに大きいもの。

この大きさが、日本の道路環境ではさまざまな問題を引き起こします。

まず深刻なのが駐車場問題。都市部のコインパーキングではサイズ制限で停められないことが多く、マンションの機械式駐車場はほぼ利用できません。外出先で駐車場を探すのに一苦労…なんてことも日常茶飯事です。

また、狭い路地でのすれ違いやUターンにも気を使います。運転に慣れていても、その大きさと最小回転半径の大きさ(6.4m)から、取り回しの難しさにストレスを感じる場面は少なくないでしょう。購入前には、自宅の駐車場はもちろん、通勤路やよく利用するお店の駐車場などを確認しておく必要があります。

2. 維持費が高い!「1ナンバー」の知られざるコスト

「ハイラックスは税金が安い」と聞いたことがあるかもしれません。確かに、貨物車扱いとなる「1ナンバー」のため、自動車税は年間16,000円と乗用車に比べて格安です。

しかし、ここに落とし穴があります。1ナンバーの車両は、新車登録から初回2年、以降は毎年車検を受けなければなりません。乗用車が2年ごとなのに比べ、単純に車検の回数が倍になります。

また、任意保険料も乗用車より高くなる傾向があります。これらの費用をトータルで考えると、決して維持費が安いとは言えません。具体的な年間維持費の目安を下の表にまとめました。

項目金額(年間目安)備考
自動車税16,000円1ナンバー貨物車
自動車重量税16,400円車検ごとに支払い(毎年)
自賠責保険料14,280円12ヶ月分(毎年)
車検費用約60,000円~整備費用含む。毎年必要。
任意保険料約90,000円~年齢・等級による。車両保険含むと高め。
燃料代約150,000円年間1万km走行、軽油150円/L、実燃費10km/Lで計算
合計約346,680円~※駐車場代、メンテナンス費用は別途

これに加えて、月々の駐車場代や消耗品の交換費用がかかるため、年間で40万円以上の出費は覚悟しておくべきでしょう。

3. ゴツゴツ感がすごい…トラック特有の乗り心地

ハイラックスは、重い荷物を積んで悪路を走ることを想定したピックアップトラックです。そのため、足回りにはリーフスプリングという、トラックで一般的な頑丈なサスペンションが採用されています。

この構造上、荷台に荷物を積んでいない状態では、路面の凹凸を拾いやすく、ゴツゴツとした硬い乗り心地になります。特に後部座席は跳ねるような揺れを感じやすく、長距離ドライブでは同乗者から不満が出てしまうかもしれません。

静粛性も一般的な乗用車ほど高くはなく、ディーゼルエンジン特有の音や振動もダイレクトに伝わってきます。このワイルドな乗り味を「楽しい」と感じられるかで、満足度は大きく変わってくるでしょう。ファミリーカーとしての利用を考えている場合は、必ず家族全員で試乗することをおすすめします。

4. 意外と不便?広大な荷台の使い勝手

ハイラックスの最大の特徴である広大な荷台(デッキ)。キャンプ用品や自転車など、大きな荷物を気兼ねなく積めるのは大きな魅力です。

しかし、この荷台が日常生活では意外な弱点になることも。屋根がないため、積んだ荷物は雨に濡れてしまいますし、防犯面でも不安が残ります。スーパーで買った食料品を気軽に積んでおく、という使い方も難しいのが現実です。

そのため、多くのオーナーは荷台を覆う「トノカバー」や「ハードトップ」といったオプションパーツを追加で装着しています。これらは数十万円と高価なものが多く、追加の出費となってしまいます。荷台をどう使うのか、具体的なイメージを持っていないと、ただ持て余してしまうことになりかねません。

5. 燃費が悪い!軽油でもお財布に優しくない

ハイラックスの燃料は、ガソリンより単価の安い軽油です。しかし、2トンを超える車重と大きなボディのため、燃費性能は決して良くありません。

カタログ燃費(WLTCモード)は11.7km/Lですが、実燃費は乗り方によって大きく変わります。高速道路や郊外のスムーズな走行では10~12km/L程度を期待できますが、信号の多い街中での走行が中心となると7~9km/L台まで落ち込むこともあります。平均すると10km/L前後という声が多いですが、最近のエコカーに慣れていると、給油の頻度と金額に驚くかもしれません。

燃料が軽油で単価が安くても、燃費自体が良くないため、結果的に燃料代はかさんでしまいます。経済性を重視する方には、正直なところ向いていないクルマと言えるでしょう。

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ハイラックスで後悔しないために知っておきたいポイント

ここまでデメリットを多く挙げてきましたが、もちろんハイラックスにはそれを補って余りある魅力があります。後悔しないためには、ハイラックスがどんなクルマで、どんな人に向いているのかを正しく理解することが大切です。

どんな人に向いてる?ハイラックスが輝くライフスタイル

ハイラックスのデメリットを許容でき、その性能を最大限に活かせるのは、次のようなライフスタイルの人です。

  • アウトドアが趣味の人: キャンプ、サーフィン、釣り、スノーボードなど、汚れたり濡れたりする道具をガンガン積みたい人には最高の相棒になります。
  • 仕事でタフに使う人: 現場仕事や農業などで、大きな資材や道具を運ぶ必要がある場合、その積載能力と走破性が大いに役立ちます。
  • 唯一無二のデザインが好きな人: デメリットを理解した上で、この無骨なスタイルに心から惚れ込んでいる人。
  • セカンドカーとして所有できる人: 普段使いのクルマが別にあり、趣味やレジャー専用としてハイラックスを所有できる経済的余裕がある人。

これらの用途に当てはまらない場合、街乗りでの不便さや維持費の高さが、所有する喜びを上回ってしまう可能性があります。

リセールバリューは驚異的!資産価値の高いクルマ

ハイラックスの大きなメリットとして、リセールバリュー(再販価値)が非常に高いことが挙げられます。

国内市場では競合となるピックアップトラックがほとんどなく、希少価値が高いことに加え、その圧倒的な耐久性から海外、特に新興国での需要が非常に高いためです。

状態にもよりますが、5年落ちでも新車価格の60~70%以上の価格で買い取られることも珍しくありません。これは、一般的な乗用車と比べると驚異的な数値です。つまり、手放すときには大きな価値が残るため、長期的な視点で見れば、初期投資や維持費の一部を回収できる「資産価値の高いクルマ」と考えることもできます。

中古のハイラックスサーフ(185/215)もやめとけって本当?

ハイラックスの名前を聞いて、往年の人気SUV「ハイラックスサーフ」を思い浮かべる人もいるでしょう。特に185系や215系は今でも根強い人気を誇りますが、こちらも「やめとけ」という声が聞かれます。

理由は、年式の古さによる故障リスクと維持費の高さです。発売から20年以上が経過しているモデルもあり、どんなに状態が良くても経年劣化は避けられません。エンジンや足回り、電装系のトラブルが発生しやすく、修理費用がかさむ可能性があります。

また、古いクルマのため部品の供給が少なくなっており、修理に時間がかかったり、費用が高額になったりするケースも。自動車税も13年を超えると重課されるため、維持費は現行のハイラックス以上に高くなることも覚悟しなければなりません。

それでも乗りたいという強い情熱があるなら、信頼できる専門店で、整備記録がしっかり残っている車両を選ぶことが後悔しないための最低条件です。

まとめ:ハイラックスは「覚悟」と「愛情」で選ぶクルマ

この記事では、ハイラックスが「やめとけ」と言われる理由を詳しく解説してきました。

  • 大きすぎるサイズと取り回しの難しさ
  • 毎年車検など、1ナンバー特有の維持費の高さ
  • トラック由来の硬い乗り心地
  • 屋根のない荷台の使い勝手
  • お世辞にも良いとは言えない燃費性能

ハイラックスは、決して万人受けするクルマではありません。その特性を理解せず、見た目への憧れだけで選んでしまうと、間違いなく後悔するでしょう。

しかし、その不便さやクセをすべてひっくるめて「これが良いんだ」と思える人、そしてアウトドアや仕事といった明確な目的を持ってその性能を活かせる人にとっては、他のどんなクルマにも代えがたい最高のパートナーになります。

購入を検討しているなら、まずはディーラーで試乗し、その大きさと乗り心地を自分の身体で確かめてみてください。そして、自分のライフスタイルと照らし合わせ、本当に乗りこなせるか、愛し続けられるかをじっくり考えることが、後悔しないための最も大切なステップです。

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