「美容院に行ったけど、なんだかイメージと違う…」。せっかく楽しみにしていたのに、そんな風にガッカリした経験はありませんか?
実は、ちょっとしたオーダーのコツを知るだけで、美容院での「思ってたんと違う…」は格段に減らせます。
この記事では、イメージ通りにならない原因から、誰でも今日から実践できるオーダーのコツまで、分かりやすく解説します。
この記事を読めば、あなたの「なりたい!」が美容師さんにしっかり伝わり、鏡を見るのがもっと楽しくなるはずです。
なぜ?美容院でイメージ通りにならない主な3つの理由
美容院で思い通りの髪型にならないのには、いくつかの理由があります。決して、美容師さんの腕だけの問題ではないかもしれません。まずは、よくある原因を3つ見ていきましょう。
美容師さんと「理想のイメージ」が共有できていない
失敗の最も多い原因が、この「イメージのズレ」です。例えば、あなたが「少し軽めにしてください」と伝えたとします。あなたにとっての「少し」と、美容師さんが考える「少し」の感覚は、必ずしも同じではありません。「いい感じに」「おまかせで」といった抽象的な言葉は、さらにズレを生みやすくします。
美容師さんはあなたの髪を素敵にしたいと心から思っていますが、残念ながら心を読むことはできません。言葉のニュアンスや感覚的な表現に頼りすぎると、お互いが「良かれと思って」進めた結果、ゴールが全く違う場所になってしまうことがあるのです。理想のイメージを正確に共有するための「共通言語」を見つけることが、とても重要になります。
髪質・骨格・髪の履歴による限界
ヘアカタログのモデルさんと全く同じ髪型にならないのは、一人ひとり髪質や骨格、これまでの施術履歴が違うからです。例えば、硬くて太い髪質の人が、柔らかい髪質を活かしたフワフワのパーマを完全に再現するのは難しい場合があります。また、過去の黒染めや縮毛矯正の履歴が、希望のカラーやパーマの妨げになることも少なくありません。
美容師さんは、あなたの髪質や骨格を見極めた上で、「希望のスタイルに近づけるための最善の方法」や、「あなたにもっと似合うスタイル」をプロの視点で考えています。希望を100%叶えられない場合、それはあなたの髪をダメージから守るためだったり、骨格に合わせた方がより魅力的になると判断したりした結果かもしれません。
実はやってるかも?失敗しやすいNGオーダー方法
良かれと思ってしたオーダーが、実は失敗の原因になっていることもあります。代表的なのが「写真1枚だけ見せて『これにしてください』」というオーダーです。その写真が正面からのものだけだと、サイドや襟足、全体のシルエットがどうなっているのか美容師さんには分かりません。情報が少ないままでは、細かい部分を推測で作ることになり、イメージのズレにつながりやすくなります。
また、「シャギーを入れて」のように、意味を完全には理解していない専門用語を雰囲気で使ってしまうのも危険です。あなたがイメージしている「シャギー」と、本来の技術が違う可能性があり、意図しない仕上がりになることも。分からないことは無理せず、自分の言葉で伝えるのが失敗しないための近道です。
【これで解決】理想の髪型を叶えるオーダーのコツ5選
原因がわかったところで、次は具体的な解決策です。ちょっとした準備と伝え方の工夫で、仕上がりは大きく変わります。ぜひ次の美容院から試してみてください。
「なりたい姿」のヘアカタログ写真を複数見せる
理想のイメージを伝える最も効果的な方法は、やはり写真を見せることです。このとき、写真は1枚だけでなく、正面・サイド・後ろ姿など、角度の違うものを3枚以上用意するのがポイントです。複数のアングルから見ることで、美容師さんはヘアスタイルを立体的に理解でき、イメージの解像度がぐっと上がります。
「こんな写真を見せるのは恥ずかしい…」と感じる方もいるかもしれませんが、心配は無用です。美容師さんにとっては、言葉だけの説明よりも写真がある方が何倍も分かりやすく、お客様の「なりたい」を正確に把握できる、とてもありがたい情報源なのです。好きな雰囲気のモデルさんや、理想の髪色・質感の写真をいくつか集めておきましょう。
「なりたくない髪型」もセットで伝える
「なりたいイメージ」を伝えるのと同じくらい重要なのが、「なりたくないイメージ」を伝えることです。これは、失敗を避けるための強力なセーフティーネットになります。例えば、「こういう髪型にしたいけど、襟足が重くなるのは嫌です」「長さは変えたいけど、髪がハネやすくなるのは避けたい」といった具体的なNGポイントを伝えてみましょう。
特にこだわりたい部分や、過去に失敗して嫌だった経験などを話すことで、美容師さんは「避けるべきデザイン」を明確に把握できます。すると、あなたの希望を叶えつつ、苦手な要素を取り除いたスタイルを提案しやすくなるのです。消去法で理想に近づけていく、という考え方も非常に有効な手段です。
普段の悩みやスタイリング方法を正直に話す
あなたのライフスタイルを伝えることも、満足のいく仕上がりにつながる大切な要素です。「朝は忙しくてブローする時間がない」「スタイリング剤をつけるのが苦手」「仕事中は髪を結ぶことが多い」など、普段の様子を正直に話してみましょう。
この情報は、美容師さんが「再現性の高い」ヘアスタイルをデザインするための重要なヒントになります。例えば、あまり手間をかけられない人には、乾かすだけでまとまるカットを。よく髪を結ぶ人には、結んだときにも素敵に見える後れ毛を作るなど、ライフスタイルに寄り添った提案をしてくれるはずです。髪に関する日頃の小さな悩みも、遠慮なく相談してみてください。
専門用語は不要!具体的な言葉でリクエストする
「レイヤー」や「グラデーション」といった専門用語を無理に使う必要はありません。むしろ、自分の言葉で具体的に伝える方が、イメージは正確に伝わります。
例えば、「毛先をスカスカにして、指が通るくらい軽くしてほしい」「全体的に丸いシルエットになるようにしたい」といった表現で十分です。長さについても、「3cm切ってください」と言うより、「鎖骨くらいの長さで、結べるギリギリのラインがいい」など、具体的な体のパーツや位置で示すと、お互いの認識がズレにくくなります。自分の感覚や言葉を信じて、リクエストしてみましょう。
【比較表】美容院でのオーダー方法「良い例・悪い例」
ここで、これまでのコツを比較表で分かりやすくまとめてみました。次回のオーダーの際に参考にしてください。
項目 | 悪い例(NG) | 良い例(OK) |
---|---|---|
伝え方 | 「いい感じに」「おまかせで」 | 「大人っぽく、でも少し可愛い雰囲気も欲しい」 |
写真 | 正面の写真1枚だけ見せる | 理想のスタイルの写真を正面・横・後ろの3枚以上見せる |
NGを伝える | 特に何も言わない | 「重い印象になるのは避けたいです」となりたくない例も伝える |
長さの指定 | 「3cmくらい切ってください」 | 「顎下のボブで、肩にはつかない長さにしたい」 |
悩み相談 | 「特にありません」 | 「朝、右側だけハネるのが悩みです」と具体的に話す |
専門用語 | よく分からずに「シャギーを入れて」 | 「毛先を軽く、動きが出る感じにしたいです」 |
まとめ:上手なオーダーは美容師さんとの共同作業
美容院で理想の髪型を叶えるためには、上手なオーダーが欠かせません。しかし、それは決して難しいことではなく、「自分のなりたいイメージ」と「髪の現実」を、美容師さんと一緒にすり合わせていく共同作業です。
今回ご紹介した
- 理想の写真を複数枚用意する
- なりたくないイメージも伝える
- 普段の悩みやライフスタイルを話す
といったコツを実践するだけで、美容師さんとのイメージ共有は驚くほどスムーズになります。
美容師さんは、あなたの髪の最高のパートナーです。信頼して、あなたの「なりたい」を遠慮なく伝えてみてください。次の美容院が、あなたにとって最高の体験になることを願っています。
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