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12桁!?「+」から始まる不審な電話番号は詐欺?海外からの着信の正体と対処法

12桁!?「+」から始まる不審な電話番号は詐欺?海外からの着信の正体と対処法 生活の知恵

「+」から始まる11桁や12桁、あるいはそれ以上の見慣れない電話番号からの着信に、戸惑った経験はありませんか?

「これって海外からの電話?もしかして詐欺?」と不安になりますよね。

この記事では、そんな桁数の多い不審な電話番号の正体と、万が一かかってきた際の安全な対処法を分かりやすく解説します。冷静に対応すれば、何も怖いことはありません。

不審な長桁電話番号の正体は「国際電話」

結論から言うと、「+」から始まり、11桁や12桁など日本の番号より桁数が多い電話番号は、海外からかかってきた「国際電話」である可能性が非常に高いです。

日本の携帯電話番号は11桁、固定電話は10桁が基本です。しかし、国際電話は仕組みが異なり、全体の桁数が国によって変動します。

国際電話の番号は、多くの場合「+」(プラス記号)から始まります。この「+」は「国際電話識別番号」で、「国際電話ですよ」という合図です。続く1〜3桁の数字が、どの国からかけているかを示す「国番号」となります。

  • +1:アメリカ、カナダ
  • +44:イギリス
  • +86:中国
  • +60:マレーシア

例えば、アメリカ(国番号1)からかかってきた場合、「+1」の後に現地の電話番号が続くため、合計の桁数は12桁以上になることが一般的です。表示形式や国によっては、さらに長くなることもあります。

もちろん、海外の知人や利用した海外サービスからの正規の連絡である可能性もゼロではありません。しかし、全く心当たりがない場合は、詐欺や迷惑電話を疑う必要があります。

危険!不審な国際電話に潜む詐欺の手口

では、なぜわざわざ海外から怪しい電話がかかってくるのでしょうか。その目的は、私たちの不安を煽って個人情報を抜き取ったり、金銭をだまし取ったりすることにあります。特に注意したい代表的な手口を2つ紹介します。

一つ目は国際ワン切り詐欺です。

これは、着信履歴を残すだけですぐに電話を切り、こちらからの折り返しを狙う手口です。何も知らずに折り返してしまうと、高額な国際通話料金が発生する仕組みになっています。犯人側は、その通話料の一部をキックバックとして得ることで利益を上げています。特に、通話料金が高く設定されている国が悪用されやすい傾向があります。

二つ目は「自動音声ガイダンス詐欺」です。

「アマゾンです。未納料金があります」「税関です。荷物が差し押さえられました」といった自動音声を流し、私たちをドキッとさせます。そして、指示に従って番号を押させたり、偽の窓口に電話をかけさせたりして、巧みに個人情報やクレジットカード情報を盗み出そうとします。実在する大手企業や公的機関の名前をかたるため、信じ込んでしまう人も少なくありません。

これらの手口に共通するのは、「突然の連絡で不安を煽る」という点です。身に覚えのない内容であれば、まずは詐欺を疑い、冷静に行動することが大切です。

【比較表】安全な電話 vs 危険な電話の見分け方

心当たりのない長い番号から着信があっても、「もしかしたら大事な用件かも…」と迷ってしまうかもしれません。そこで、安全な可能性のある電話と、危険性が高い電話の特徴を比較表にまとめました。

比較項目安全な可能性のある電話危険性が高い電話
心当たり海外の知人、取引先、利用したサービス(ホテル、航空会社等)など、何かしら心当たりがある全く心当たりがない国番号からの着信
着信パターン常識的な時間帯にかかってくる深夜や早朝など、非常識な時間帯の「ワン切り」
留守電用件が留守番電話に残されている留守電には何も残さず、着信履歴だけを残していく
応答後の内容知人本人や、サービス担当者が明確な用件を話す自動音声ガイダンスが流れる、片言の日本語で話す
番号の検索結果企業の公式サイトなどで確認できる番号ネットで検索すると「詐欺」「迷惑電話」などの口コミが多数見つかる

この表を見ても判断に迷う場合は、危険な電話だと考えて無視するのが最も安全な選択です。相手に本当に用事があれば、メールなど別の手段で連絡してくるはずです。安易に反応しないようにしましょう。

不審な電話がかかってきた時の正しい対処法

実際に不審な電話番号から着信があった場合、どのように行動すればよいのでしょうか。被害に遭わないための具体的な対処法を解説します。

ステップ1:絶対に出ない・折り返さない

これが最も重要で、最も効果的な対策です。知らない番号、特に海外からの電話には絶対に出ないでください。一度出てしまうと、「この番号は現在使われている」と相手に知られてしまい、迷惑電話リストに登録され、さらに多くの詐欺電話を呼び寄せる原因になりかねません。

そして、絶対に折り返してはいけません。前述の通り、高額な通話料を請求される「国際ワン切り詐欺」の被害に遭うリスクが非常に高いです。

ステップ2:番号を検索して発信元を調べる

着信履歴に残った電話番号を、コピーしてインターネットで検索してみましょう。「+」から始まる国番号や、番号全体で検索すると、同じ番号から電話を受けた人の口コミや注意喚起の情報が見つかることがあります。多くの人が「詐欺電話だ」と報告していれば、危険な番号だと断定できます。

ステップ3:着信拒否&スマホの機能でブロック

同じ番号から何度もかかってくる場合は、スマートフォンの着信拒否設定が有効です。

さらに、より強力な対策として、iPhoneの「不明な発信者を消音」機能や、Androidの「不明な番号からの着信をブロック」といった機能を活用しましょう。これらの設定をオンにすると、連絡先に登録していない番号からの着信は通知されず、自動的に留守番電話に送られます。迷惑電話の着信音に悩まされなくなるため、非常に効果的です。

ステップ4:万が一被害に遭ってしまったら

もし、うっかり電話に出て個人情報を話してしまったり、金銭的な被害に遭ってしまったりした場合は、一人で抱え込まずに専門機関に相談してください。

不安なことや困ったことがあれば、すぐに上記の窓口に連絡しましょう。

「通知不可能」の電話に出てしまった!その正体と今すぐできる対策を徹底解説

より強力な迷惑電話対策

日々の着信に煩わされたくない場合は、より強力な対策を検討しましょう。

各キャリアの国際電話着信拒否サービス

ドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイルといった主要な携帯キャリアは、海外からの電話を一括でブロックするサービスを提供しています。多くは無料で利用できますが、サービス内容や申込方法が変更される可能性もあるため、利用を検討する際は各キャリアの公式サイトで最新の情報を必ず確認してください。このサービスは強力ですが、海外の知人などからの正規の電話も受け取れなくなる点には注意が必要です。

ちなみに警察庁では、海外からの着信をブロックする「国際電話着信ブロック」を推奨しています。
参考:みんなでとめよう!!国際電話詐欺#みんとめ

迷惑電話対策アプリの導入

Whoscall」などの迷惑電話対策アプリも有効な選択肢です。アプリが独自のデータベースをもとに、かかってきた電話番号の発信元を自動で識別し、危険な番号であれば警告を表示したり、自動でブロックしたりしてくれます。ただし、これらのアプリは利用者の連絡先情報へアクセスを求める場合があります。利用する際は、アプリのレビューや評価を確認するとともに、プライバシーポリシーをよく読み、個人情報の取り扱いに納得した上で導入しましょう。

海外からの正規の連絡を待っている場合は?

海外旅行先のホテルや、海外の友人、国際的な取引先など、正当な理由で海外から電話がかかってくる予定がある場合は、事前に対策しておきましょう。

最も簡単な方法は、事前に相手の電話番号を聞いて、スマートフォンに登録しておくことです。連絡先に登録さえしておけば、着信時に相手の名前が表示されるため、安心して電話に出られます。スマートフォンの「不明な発信者を消音」機能を設定していても、連絡先に登録済みの番号からの電話は通常通り着信します。

まとめ:不審な国際電話は「無視」が基本!

最後に、この記事の要点をまとめます。

  • 「+」で始まる長い番号は、海外からの「国際電話」
  • 心当たりのない国際電話は、詐欺や迷惑電話の可能性が高い
  • 基本の対処法は「出ない」「折り返さない」「検索する」「ブロックする」
  • スマホの「不明な発信者を消音」機能や、キャリアの拒否サービスも有効
  • 正規の連絡を待つ際は、事前に番号を連絡先に登録しておく

見知らぬ番号からの着信は不安になるものですが、その正体と対処法を知っていれば、冷静に対応できます。一番の対策は「徹底的に無視すること」です。この記事が、あなたの安心につながれば幸いです。

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