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【注意】+1 (811)からの電話は詐欺?国番号の正体と安全な対処法を解説

【注意】+1 (811)からの電話は詐欺?国番号の正体と安全な対処法を解説 生活の知恵

「+1 (811)」から始まる、見慣れない国際電話番号からの着信。

「誰からの電話だろう?」「もしかして詐欺?」と、不安に感じていませんか。

心当たりのない海外からの電話は、出て良いものか、折り返すべきか迷いますよね。

結論からお伝えすると、+1 (811)から始まる電話番号は詐欺に利用されるケースが非常に多く、安易に折り返したり、応答したりするのは危険です。

この記事では、+1 (811)の正体から、なぜ詐欺と疑われるのか、そして誰でもできる安全な対処法まで、分かりやすく解説します。この記事を読めば、不審な国際電話に落ち着いて対応できるようになります。

「+1 (811)」から始まる電話番号の正体は?

そもそも「+1 (811)」という電話番号は、どのような意味を持つのでしょうか。番号を分解してみると、その不自然さが見えてきます。

国番号「+1」は北米地域を指す

まず、冒頭の「+1」は、アメリカやカナダといった北米地域の国々で使われる国際電話の国番号です。日本の国番号が「+81」であるように、国ごとに固有の番号が割り当てられています。

この「+1」が表示された時点で、発信元が日本国内ではないことが分かります。そのため、海外に知人や取引先がいない限り、自分に関わりのある電話である可能性は低いと考えたほうが良いでしょう。

「811」は市外局番ではなく特殊なサービス番号

次に続く「811」ですが、これは一般的な市外局番ではありません。

実は、北米の電話番号計画(NANP)において、「811」は特別な目的のために確保された番号なのです。

具体的には、工事などで地面を掘る前に、地下に埋設されたガス管や水道管などのインフラ設備がないかを確認するための全国共通の連絡番号として利用されています。いわば、ライフラインを守るための公共的なサービス番号であり、一般の個人や企業が契約して使うことはありません。

この事実から、「+1 (811)」という番号から個人宛に電話がかかってくること自体が、極めて不自然であると判断できます。

なぜ「+1 (811)」が海外からの着信になるのか

「本来使われないはずの番号から、なぜ電話がかかってくるの?」と疑問に思いますよね。

そのカラクリは、「スプーフィング」と呼ばれる番号偽装技術にあります。

これは、特殊なシステムを使って発信者番号を偽り、あたかも別の番号からかかってきたように見せかける技術です。詐欺グループは、追跡を逃れたり、受信者を信用させたりするためにこの技術を悪用します。

つまり、実際の犯人は全く別の場所から電話をかけており、「+1 (811)」という番号はカモフラージュに使われているに過ぎないのです。

なぜ?+1 (811)からの電話が詐欺と疑われる3つの理由

「+1 (811)」からの着信が詐欺の可能性が高いと言われるのには、番号の不自然さに加えて、その手口にも特徴があります。

理由1:実在しない・特殊な番号を悪用しているから

先ほど解説した通り、「811」は個人が使用する電話番号ではありません。

にもかかわらず、その番号から電話がかかってくるのは、発信者が自身の正体を隠したいという明確な意図があるからです。

正規の企業や用事のある個人であれば、自身の正しい番号で連絡してくるはずです。わざわざ特殊な番号を偽ってまで連絡してくる時点で、その目的がまっとうなものではないと推測できます。これは、詐欺を疑うべき最も大きな根拠の一つです。

理由2:「ワン切り」で折り返しを誘う手口が多いから

「+1 (811)」からの着信は、コール音が1〜2回鳴っただけで切れる、いわゆる「ワン切り」であることが非常に多いです。これは、受信者の好奇心や不安を煽り、折り返し電話をさせることが目的です。

もし相手の術中にはまり折り返してしまうと、高額な通話料金が発生する特殊なダイヤルに接続されたり、自動的に有料サービスに登録されたりする危険性があります。また、「この番号は現在使われている」と詐欺グループに伝えてしまい、さらなる詐欺電話や迷惑SMSの標的になるリスクも高まります。

理由3:自動音声ガイダンスによるフィッシング詐欺の可能性

もし電話に出てしまった場合、自動音声ガイダンスが流れるケースも報告されています。

例えば、AmazonやApple、税関、大使館といった実在する企業や公的機関を名乗り、「アカウントに異常が見つかりました」「荷物が税関で止まっています」などと不安を煽るメッセージを流します。

そして、問題を解決するためにと称して、偽のウェブサイトへ誘導したり、クレジットカード番号や暗証番号などの個人情報を入力させようとしたりします。これは、情報を盗み取るための典型的なフィッシング詐欺の手口です。少しでも「おかしい」と感じたら、音声の指示には絶対に従わず、すぐに電話を切りましょう。

【無視が基本】+1 (811)からの不審な電話への正しい対処法

それでは、実際に「+1 (811)」から着信があった場合、どのように対応すれば良いのでしょうか。基本は「徹底的に無視する」ことです。具体的な行動をまとめました。

対処法1:絶対に折り返さない

最も重要なことは、絶対に折り返し電話をしないことです。

前述の通り、折り返すことで高額な料金を請求されたり、個人情報が流出したりするリスクしかありません。着信履歴が残っていると気になってしまうかもしれませんが、好奇心に負けず、ぐっとこらえてください。知らない海外の番号には関わらないのが一番の安全策です。

対処法2:電話に出ない・出てもすぐに切る

もちろん、電話に出ないのが最善です。

もし、うっかり出てしまった場合でも、慌てる必要はありません。無言ですぐに電話を切りましょう。

相手が何か話してきても、耳を貸す必要はありません。「もしもし」と応答するだけでも、相手に「アクティブな番号」だと認識させてしまう可能性があります。冷静に、速やかに通話を終了させてください。

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対処法3:着信拒否・ブロック設定を活用する

一度だけでなく、何度も同じような番号からかかってきてしつこい場合は、スマートフォンの着信拒否機能を活用しましょう。一度設定してしまえば、同じ番号から二度と着信しなくなります。

設定方法はiPhoneとAndroidで若干異なりますが、どちらも着信履歴から簡単な操作で設定可能です。精神的なストレスを減らすためにも、積極的に利用することをおすすめします。

また、警察庁では、海外からの着信自体をブロックする「国際電話着信ブロック」を推奨しています。
参考:みんなでとめよう!!国際電話詐欺#みんとめ

比較表:やってはいけないこと vs やるべきこと

いざという時に迷わないよう、取るべき行動と避けるべき行動を一覧表にまとめました。

やってはいけないNG行動やるべきOK行動
不安になって折り返す無視して放置する
メッセージ(SMS)に返信する着信履歴から番号を削除する
メッセージ内のURLをタップする着信拒否設定をする
個人情報(名前、カード番号等)を伝える家族や友人、警察に相談する
指示に従いアプリをインストールする消費生活センター等に情報提供する

+1から始まる他の注意すべき電話番号

「+1」から始まる国際電話が、すべて危険というわけではありません。しかし、中には「+1 (811)」と同様に、詐欺に悪用されやすいことで知られる国番号やエリアコードが存在します。

例えば、カリブ海諸国に割り当てられている一部の番号(例:+1-809, +1-876, +1-284など)は、過去に国際ワン切り詐欺で頻繁に使われた歴史があります。

もちろん、これらの地域に住む知人からの真っ当な電話である可能性もゼロではありません。重要なのは、番号全体を見て、心当たりがあるかどうかを冷静に判断することです。心当たりがなければ、たとえ番号が「811」でなくても、安易に応答しない用心深さを持つことが大切です。

まとめ:+1 (811)は無視が鉄則!冷静な対応を

今回は、「+1 (811)」から始まる電話番号の正体と、その危険性、そして具体的な対処法について解説しました。

  • 「+1」は北米の国番号、「811」は個人が使わない特殊サービス番号
  • 番号偽装技術が悪用された、詐欺の可能性が極めて高い電話である
  • 対処法の基本は「折り返さない」「出ない」「無視する」の3つ
  • しつこい場合は「着信拒否」が有効

見知らぬ番号からの突然の着信は誰でも不安になるものですが、相手の正体と目的が分かっていれば、冷静に対処できます。この記事で得た知識を、あなた自身とあなたの大切な人の安全を守るために役立ててください。

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