
ランボルギーニ右ハンドルはなぜ“ダサい”と言われる?5つの理由と真実【フェラーリとの比較も】
「スーパーカー=左ハンドル」という固定観念は、フェラーリをはじめ欧州メーカーが築いた“左ハンドル信仰”から生まれました。
そのため、日本で右ハンドルのランボルギーニを見ると「ダサい」「こだわり不足」といった声が上がりがちです。
しかし日本は左側通行の国。安全と快適性を優先するなら右ハンドルのほうが理にかないます。
本記事ではダサいと言われる5つの理由を分解し、メーカー戦略や中古相場、リアルな現状まで多角的に検証。読み終わる頃には「自分にとって一番カッコいい選択肢」が見えてくるはずです。
「ダサい」と言われる主因5選:左ハンドル神話とスーパーカー文化
まずは評判を整理しましょう。
- ブランドイメージ:本国仕様=左というイメージが強い。
- ステータス感:左ハンドルを操る姿こそ“通”という文化的演出。
- 見た目の違和感:過去のMTモデルにあったシフトレバーの角度問題が語り継がれている。
- 希少性:世界の販売比率では右ハンドルが少数派で、オークション映えしにくい。
- “フェラーリ派”との比較論:フェラーリは右ハンドル化が遅かったため、左ハンドル重視派の論調が強かった。
これら5点が複合し、一部で「ダサい」という印象を与えているものと考えられます。
右ハンドルが増えた本当の理由:日本市場とメーカーの戦略
日本は登録車の9割以上が右ハンドル仕様という特殊事情があります。そのためランボルギーニ・ジャパンは早くから右ハンドル仕様を強化。
2010年代後半にはディーラーの受注生産でRHD(右ハンドル)が選択可能となり、2020年11月以降はウルスの右ハンドルがカタログメニューとして正式に並ぶに至りました。
生産ラインのモジュール化により左右切り替えのコストも抑えられ、メーカーは国内の右ハンドルニーズに応えつつ、オーナーは日常の使いやすさを享受できる体制が整ったのです。
参考:ネクステージ
操作性とインテリア:MT世代の「不格好説」はもはや過去形
「シフトレバーが内側に曲がって格好悪い」――この声は、ガヤルド後期まで存在した6速MTモデルで顕著でした。
現行ウラカン・ウルスの主力は8速DCT+パドルシフト。センターコンソールが左右共通設計となり、視覚的なアンバランスさは消滅しています。
さらにペダルレイアウトも電子スロットル化で最適化され、右ハンドル特有の“狭さ”は感じにくい構造です。
実際に試乗すると「車幅感覚が掴みやすく、街乗りでの安心感が段違い」という声が多く、デザイン面より操作性メリットが上回るという評価が定着しつつあります。
リセールバリューと希少性:中古市場データで検証
2025年5月現在、カーセンサーにて「ランボルギーニ×右ハンドル」と検索すると68台がヒットしました(計測時点)。
左ハンドル個体に比べ台数は少ないものの、国内需要とマッチするためモデルやコンディションによっては価格差が数%以内に収まる例も珍しくありません。
逆に「希少ボディカラー×右ハンドル×低走行」という条件がそろうと、左ハンドルより高値を呼ぶケースも散見されます。
ただし相場は景況感や円相場次第で大きく揺れるので、購入時は最新データを必ずチェックしましょう。
実用メリットと想定外のデメリット:街乗り・サーキット両面で比較
メリットは(1)対向車との擦れ違いで車幅感覚がつかみやすい、(2)ETCゲートやコインパーキングで乗降不要、(3)同乗者が安全に左側乗降できる、の3点が鉄板。
デメリットは(1)欧州イベント参加や海外転売で評価が落ちやすい、(2)ステアリングポジション変更による重量配分がわずかに変わる可能性がある、の2点です。
重量配分の差は技術的には存在すると言われるものの、公に体感差を検証した資料は確認できませんでした。サーキット全開派でなければ、日常ユースの利便性が勝ると考えます。
結論としては“ダサいか否か”は使用シーンと価値観の差に過ぎず、両派ともに自分のライフスタイルを優先した選択を行っていると言えます。
なお、ランボルギーニについてのリアルな声は「みんカラ」のオーナー口コミも参考にしてみてください。
Q&A:よくある質問
- Q海外転売を見据えるなら右ハンドルは不利?
- A
欧州・北米マーケットでは左ハンドル需要が高く、流通網も豊富。輸出時の価格は下がりがちですが、希少仕様なら評価される例も。
- Qステアリング位置以外に右ハンドル専用パーツはある?
- A
メータークラスターと配線レイアウトが異なる程度で、整備部品コスト差は僅少です。
- Qフェラーリやマクラーレンは右ハンドルに対応している?
- A
近年は各社が右ハンドル仕様を用意。特にフェラーリはF8トリブート以降、正式カタログにRHDが並びます。
まとめ:自分基準でハンドルを選べば「ダサい」は最上級の褒め言葉
右ハンドルのランボルギーニは、日本の交通環境に合わせて機能美を追求したモダンな解答です。左ハンドルを選べば“本場志向”のこだわりが強調され、右ハンドルを選べば日常の快適性が高まります。
「ダサい=自分軸で選べている証」
どちらを選んでも「自分の価値基準で選んだ」という事実こそが最高のステータスであり、他人がどう評そうと気にする必要はありません。最後は必ず試乗でフィーリングを確かめ、あなた自身の“カッコよさ”を定義してみてください。
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