
クラウンエステートにゴルフバッグは何個積める?公式情報・実用性・積載レイアウトを解説
新型クラウンエステートはカタログ値の570Lを誇る荷室を備えます。しかしゴルフバッグの積載を語る際、数字だけでは足りません。
公式FAQは「9.5インチ×3個(スペアタイヤ無し)/同2個(スペアタイヤ有り)」と明示しつつ、形状差による変動を注意書きしています。

つまり“3個積める”は条件付きであり、実車確認が大前提。
この記事ではゴルフバッグを安全かつスマートに運ぶ具体策を整理します。
公式FAQが示す基準「3個OK」はスペアタイヤ無し車のみ
トヨタ公式FAQによれば、スペアタイヤ非装着車は後席使用時でも9.5インチバッグが3個収まります。一方、スペアタイヤ付きでは2個が上限。
これは床下ストレージの容量減少が理由です。実際にバッグを3個積む場合は、バッグ同士が干渉しない向きで互い違いに並べ、ヘッドカバーを守るため薄手毛布を挟むといった配慮が必須。
公式が推奨していない「2+1個目」はあくまで自己責任であり、販売店で現物チェックを行うのが無難です。
“3個め”を狙うレイアウト術:後席可倒+荷崩れ防止ネット
スペアタイヤ有り車でも後席6:4分割の“4側”を倒し、奥行きを延長して縦向きに1本差し込めば3個目を確保できます。ただしバッグの高さが650mmフロア高を超えるとリアゲートと干渉するため、ソフトタイプ推奨。
固定は純正フック4点にラゲージネットを張り、急カーブ時の横ズレを防止。シューズケースやレインウェアはバッグ間の300mm弱の隙間に薄型ケースを縦置きすると視界を遮りません。
荷室寸法を再検証:幅1,430⇔1,030mmが意味するもの

メーカー公式PDFでは床面最小幅1,030mm、最大幅1,430mm。この“段差”があるため、ゴルフバッグは床面を中心に横倒し配置がベスト。
高さ方向はラゲージマット上面からトノカバー下まで約650mmあり、ハードケースを上下に重ねると上段がカバーに接触する可能性があります。
バッグを積む際は、もっとも制約の大きい「床面幅」や「トノカバー下の高さ」を意識してレイアウトを検討すると、無理のない収納がしやすくなります。
AVSが支える走行快適性と燃費:グレード別WLTC
RS系に装備されるのはエアサスではなく「AVS(Adaptive Variable Suspension)」とDRS(後輪操舵)。減衰力を電子制御してフラットライドを実現し、車高は走行中に自動で下がる機構を持ちません。
燃費はWLTC17.0km/L(HEV Z)、16.4km/L(HEV G)、15.8km/L相当(PHEV RS *EV走行終了後のハイブリッド走行時)と公表されています。
PHEVは充電状態や走行モードにより燃費が変動しやすいため、単純比較には注意が必要です。さらに、オプション装着やタイヤサイズで0.2〜0.4km/L変動するため、注文時はカタログ注記も確認しましょう。
参考:トヨタ自動車公式サイト「クラウンエステート走行性能 AVS」
電動バックドアと装備差:標準・オプションを明確に
ハンズフリー電動バックドアはZ“Advanced”/RS PHEVで標準装備、G系ではメーカーオプション扱いです。キックセンサー有無もグレードにより異なるため、要確認。
オプション選択時はバックドアクローザーやパノラミックビューモニターとの抱き合わせ設定になるケースがある点にも注意してください。
ディーラーOP「フルフラットラゲージマット」

車中泊やアウトドア用途で注目されるのが、純正アクセサリー「フルフラットラゲージマット」(税込36,300円)。
ラゲージ拡張ボードと後席背面をシームレスに繋ぎ、凹凸を解消する3分割構造です。耐荷重は公式で100kg相当とされ、バッグの上にスーツケースを重ねてもたわみにくい仕様。
防水素材のため濡れたシューズやクーラーボックスを置いても清掃が容易です。
4人乗車シミュレーション:安全固定と快適性の両立
4人+ゴルフバッグ3個のケースでは、後席右側を倒しバッグ2+1配置、左側座席を確保するレイアウトが最適でした。
助手席後方の足元を活用するとシューズ4足と小物袋2つが収まり、膝前スペースはこぶし2個分を維持。
荷物は高さを抑えてバックミラー視界を確保し、固定ネットで上下動を防止。走行中の異音低減にもつながります。
オーナー評価:「荷室が思ったより四角い」が高評価の鍵
カーSNSには「幅の余白が大きくハードケースも楽に並ぶ」「トノカバー位置が高めで背高バッグがスッと入る」といったポジティブレビューが多数。
一方で「スペアタイヤ仕様は床面が30mm高くなるため3個目が厳しい」との声もありました。筆者の試乗でも床高差の影響は体感でき、購入時にスペアタイヤ選択を迷うユーザーは多い印象です。
まとめ:“公式を守りつつ工夫する”ことで真価が発揮される
クラウンエステートの公式FAQは9.5インチバッグ「3個/2個」を基準に掲げますが、荷室幅1,030〜1,430mmという“二面性”と後席アレンジを理解すれば3個+αも現実的です。
AVS搭載によるフラットライド、グレード差のある電動バックドア、そして後付け可能なフルフラットマットまで含めると、本車は単なる“積めるワゴン”を超えた多面的なパートナーに仕上がっています。
ゴルフ場への快適な道程と、現地でのスマートな荷物扱い。その両立には「公式データを尊重しつつ、自身のバッグで実測確認する」――この一手間こそが、クラウンエステートの真価を最大化する鍵になるでしょう。
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