
【リフレッシュレート vs レスポンスタイム】ゲーマーにとって本当に重要なのはどっち?ゲーミングモニター選びのポイント
ゲーミングモニター選びでは「リフレッシュレート(Hz)」と「レスポンスタイム(ms)」が重要視されます。本記事は、240Hz/360Hz/500Hzモニターを例に両者の意味・効果を整理し、実際の恩恵や注意点までわかりやすく解説します。
リフレッシュレートとは?
リフレッシュレートは、ディスプレイが1秒間に何回画面を書き換えるかを示します。
- 240Hz → 1,000 ms ÷ 240 ≒ 4.17 ms/フレーム
- 360Hz → 1,000 ms ÷ 360 ≒ 2.78 ms/フレーム
- 500Hz → 1,000 ms ÷ 500 = 2.00 ms/フレーム
高レートほど入力から描画までの遅延(インプットラグ)が減り、特に撃ち合いなど瞬間的な反応が求められる場面で有利です。
レスポンスタイム(応答速度)とは?
レスポンスタイムは、ピクセルがある色から別の色に変わるまでの時間で、GTG(Gray-to-Gray)で測定します。
- Esports-TN(E-TN)技術搭載:例としてROG Swift 500Hzは、Esports-TNパネル技術により標準TN比で60%高速化し、GTG 0.5 ms台を実現しています(メーカー公称値)
- 注意点:GTG値はメーカーによる公称スペックであり、通常はオーバードライブ有効・理想的なラボ環境で測定されたものです。そのため、実際の使用環境では数値が前後する可能性があり、強いオーバードライブ設定では逆残像(オーバーシュート)が発生する場合もあります。
通常、GTG 1 ms以下なら残像感はかなり抑えられますが、個人差やゲームジャンル、表示設定によって感じ方は変わります。
240Hz vs 360Hz vs 500Hz:実用性と注意点
項目 | フレーム間隔 | 実用性 | 体感差の傾向 |
---|---|---|---|
240Hz | 約4.17 ms | 多くのミドル~ハイエンドGPUで安定して高FPSを維持可能 | 144Hzからのジャンプで大きな差を感じやすい |
360Hz | 約2.78 ms | プロゲーマー向け。常時360FPS以上が出せるPCが必要 | 240Hz比で約1.39 msの改善。ただし万人が体感できるとは限らない。 |
500Hz | 2.00 ms | ASUS公式ではEsports-TN技術でGTG 0.5 ms台を実現 ただし、CS:GOやValorantで常時500FPS近くを安定出力できる環境が前提 | 360Hz比で約0.78 msの短縮。体感差は非常に微細で、ごく限られた競技環境でのみ恩恵を得られる可能性が高い。 |
500Hzモニター利用時の補足
- 条件付きの恩恵
高リフレッシュレートを実感するには、CS:GOやValorantなどFPSタイトルで常時500FPS近くを安定出力できるGPU&軽量設定が必要です。 - スペックと実測値の乖離
メーカー公称のGTG値は最適環境下の値であり、実際のゲームプレイではオーバードライブ設定によるオーバーシュートや測定誤差が生じることがあります。 - 大会での制限に注意
一部のeスポーツ大会やLANイベントでは、モニターのリフレッシュレートやオーバードライブ設定に上限が設けられている場合があります。500Hzの性能を最大限発揮できないケースもあるため、使用環境や大会ルールの確認が重要です。
【初心者向け】ゲーミングモニター選びで重視すべき3つのポイント
- インプットラグを減らしたいならリフレッシュレート
高いHzは入力から描画までの遅延を短縮し、瞬発的な操作に直結します。 - 映像のブレを抑えたいならレスポンスタイム
GTG 1 ms以下が目安ですが、設定や個人差によって残像感は変わる点に注意。 - バランス重視の選び方
- 初心者~中級者:240Hz+GTG 1 msモデルが最もコスパ良好
- 上級者~プロ志向:360Hz以上でGTG 1 ms以下、かつPC性能で高FPSを維持可能な機種
- プロ競技者:500Hz+Esports-TNで最小限の遅延を追求。ただし条件が厳しい
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まとめ
- リフレッシュレートは更新頻度、レスポンスタイムはピクセル応答速度を示す。
- 240→360→500Hzと上げるほど理論的には遅延は減るが、体感差は段階的に小さくなる。
- GTG 1 ms以下なら残像はかなり抑えられるが、オーバードライブや設定に注意。
- 自身のプレイ環境と予算を踏まえ、まずは240Hz+1 ms前後のモデルから検討し、余力があれば360Hz以上を目指すのが効率的です。
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