
Wi-Fiが遅い・つながらないときの原因と対処法
Wi-Fiは便利ですが、遅い・つながらない状況が続くとストレスがたまりますよね。この記事では、考えられる原因と対処法をわかりやすく解説します。加えて、2.4GHz帯・5GHz帯のメリット・デメリットや、セキュリティ面、さらにはモバイルWi-Fiなど他の選択肢も紹介します。
電波強度・電波干渉に関する問題
主な原因
- ルーターから端末までの距離が遠い
- 壁・家具などの障害物が多い
- 周波数帯(2.4GHz・5GHz)の選択ミス
- 近隣や家電製品による電波干渉
→家族の誰かが電子レンジを使い始めると接続が不安定になる…など。
周波数帯の選び方
- 2.4GHz帯
- 長所: 電波が遠くまで届きやすく、壁や障害物にも強い
- 短所: 電波が混雑しやすい(電子レンジやBluetoothなど同じ周波数帯が多いため)
- こんな人におすすめ: 距離や障害物の影響が大きい環境で使いたい場合
- 5GHz帯
- 長所: 干渉が少なく、理論値・実測ともに高速通信が期待できる
- 短所: 壁などの障害物に弱く、広い家や別フロアでは電波が届きにくい
- こんな人におすすめ: ルーターとの距離が近く、高速通信を優先したい場合
ポイント:
- 「距離を優先」なら 2.4GHz帯
- 「速度を優先」なら 5GHz帯
対処法
- ルーターの配置を見直す
- 高い場所や障害物の少ない場所へ移動。
- 周波数帯・チャンネルの切り替え
- ルーター管理画面から、2.4GHz⇔5GHzを切り替えたりチャンネルを変更すると干渉を軽減できる。
ルーターや機器の不具合・設定ミス
主な原因
- ルーターの故障・熱暴走
- ファームウェアの更新不足
- セキュリティ規格が古く、接続不良が起こる
対処法
- ルーターの再起動・ファームウェア更新
- 一度電源を落として再起動し、メーカーサイトなどで最新ファームウェアを確認・更新する。
- ルーターを初期化・買い替え検討
- 複雑な設定や長年使用による不安定を疑うなら初期化。
- 最新のWi-Fi 6やWPA3対応ルーターへの買い替えも選択肢。
インターネット回線・プロバイダの問題
回線混雑・プロバイダ障害
- 夜間や休日の混雑
利用者が増え、速度低下や帯域制限がかかる場合がある。 - プロバイダの障害・メンテナンス
VDSL方式とは?
- 集合住宅でよく採用される仕組みで、建物内は電話線を使うため、住人同士で帯域を共有してしまう。
- 特に夜間や休日は利用者増加により速度が落ちやすい。
対処法
- 速度テストを複数回行う
- ピーク時間帯とオフピーク時間帯で比較。
- プロバイダの障害情報を確認
- 公式サイトやサポート窓口、SNSなど。
- 回線方式・プランの見直し
- VDSL→光配線方式への変更や、高速プランへのアップグレードを検討。
- 別のプロバイダに変更
- 地域や契約状況によって速度が改善するケースあり。
デバイス(PC・スマホ・タブレットなど)の問題
主な原因
- 無線LANドライバの不具合
- バックグラウンドアプリの影響
- ウイルスやマルウェア感染
- 古いセキュリティ規格のみ対応の端末
対処法
- OSやドライバを最新に保つ
- 不要アプリやタブを閉じる・定期的なメンテナンス
- ウイルススキャンの実行
- WPA3非対応の古い端末に要注意
同時接続台数の増加
主な原因
- 多くの端末が同時に動画ストリーミングやダウンロード
- 帯域の取り合い
対処法
- 同時接続数を減らす・時間帯をずらす
- 使わない端末のWi-Fiをオフにするなどの工夫。
- QoS機能の利用
- ルーターの管理画面で優先度(動画優先、ゲーム優先など)を設定。
- QoS(Quality of Service)とは?
- 特定のアプリや端末の通信優先度を設定し、ネットワークの混雑を防ぐ機能です。
設定例:- Zoom会議やオンラインゲームを最優先にして、遅延を防ぐ
- 動画視聴(YouTube・Netflix)よりも、仕事用の通信を優先
- 特定のデバイス(自分のPC・スマホ)だけを優先
- ゲストネットワークで負担を分ける
- ゲスト用SSIDを設けるとセキュリティ面でも安心。
ケーブルや配線の問題
主な原因
- LANケーブルの断線・劣化
- コネクタ部分のホコリ・接触不良
対処法
ケーブルの抜き差し・交換
カテゴリが古い(CAT5など)場合はCAT5e、CAT6以上に。
LANケーブルの選び方
Wi-Fiの速度を最大限活かすために、LANケーブルの規格も重要です。
- CAT5(古い規格)→ 推奨しない(最大100Mbpsしか出ない)
- CAT5e(ギガビット対応)→ 最低でもこれを選ぶ(1Gbps対応)
- CAT6(より安定した通信)→ 光回線ならおすすめ(1Gbps~10Gbps対応)
- CAT6A以上(ハイスペック)→ Wi-Fi 6の速度を活かしたいなら検討
コネクタ部分の掃除
汚れやホコリが付着していないか確認。
「Wi-Fi中継機」と「メッシュWi-Fi」の違いと選び方
- Wi-Fi中継機(リピーター)
- ルーターと中継機の間で電波をリピートしてエリアを拡大。
- 【メリット】導入が比較的手軽。特に「一部の部屋だけ電波が弱い」ときに使いやすい。
- 【デメリット】中継機との間で速度が半減したり、設置場所によって効果に大きな差が出る。
- メッシュWi-Fi
- 家の複数拠点(サテライト)を無線でつなぎ、シームレスにエリアをカバー。
- 【メリット】複数フロアや広い家でも安定して高速接続が保てる、移動時の切り替えがスムーズ。
- 【デメリット】導入コストが高めの傾向。
選び方の目安
- 「一部分だけ弱い」→ 中継機
- 「家全体や複数階をまるっとカバーしたい」→ メッシュWi-Fi
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光回線以外の選択肢(モバイルWi-Fi・5Gホームルーター)
モバイルWi-Fiルーター
- メリット: 外出先でも使える、据え置き工事が不要。
- デメリット: バッテリー残量を気にする必要がある、データ上限・速度制限がかかる場合が多い。
5Gホームルーター
- メリット: 光回線工事が不要で、コンセントに挿すだけで利用できる。地域によっては十分高速。
- デメリット: 回線の安定性や実測速度が光回線ほど高くない場合がある。
- こんな人に向いている
- 管理規約などで光回線工事ができない、もしくは難しい。
- 一人暮らしや比較的低~中程度の通信負荷が想定される。
- 引っ越しや転勤が多く、据え置きでの工事が負担になりやすい。
セキュリティ面での注意
- Wi-Fiパスワードの強度
- 推測されやすい単語や初期設定のまま使わない。
- WPA3など最新の暗号化規格
- WPA2以上、可能であればWPA3対応を推奨。
- ゲストネットワークの活用
- 来客用SSIDを別に用意するとセキュリティリスクを低減できる。
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まとめ & チェックポイント
- ルーターの再起動や配置の見直し
- 2.4GHz帯と5GHz帯の使い分け
- ケーブルの点検・交換(劣化やホコリの除去)
- 端末の更新・ドライバやOSのアップデート
- 回線・プロバイダの混雑状況(VDSL方式の場合は特に注意)
- Wi-Fi中継機やメッシュWi-Fiでカバー範囲を拡張
- モバイルWi-Fiや5Gホームルーターなど光回線以外の選択肢も検討
- セキュリティを最新規格に保ち、パスワードを強固に
Wi-Fiが遅い・つながらない原因はさまざまですが、まずはルーターや端末の簡単なトラブルシューティングを試してみてください。そこから周波数帯の切り替え、ケーブル交換、回線プランの変更、さらにはWi-Fi中継機やメッシュWi-Fi、5Gホームルーターなどを段階的に検討していけば、多くのトラブルは解決できるはずです。
ぜひこの記事を参考に、快適なWi-Fi環境を手に入れてください。
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