食洗機の種類やメリット・デメリット
洗い物の手間を減らして家事を楽にする食洗機。ビルトイン型や卓上型などタイプによって特徴や導入方法が異なります。本記事ではそれぞれのメリット・デメリットを分かりやすく解説し、選び方のポイントをまとめました。
食洗機の主な種類
卓上型(カウンタータイプ)
特徴
- キッチンのシンク周りやカウンターの上に設置できる、小型〜中型の食洗機
- 電源と給排水ホースをつなげば設置可能
- 1〜5人分程度の食器を洗えるサイズが多い
メリット
- 省スペースで導入しやすい
- ビルトインに比べて本体が小さく、スペースを取りにくいため、賃貸住宅でも導入しやすい。
- 工事が簡単
- 基本的には給水ホースと排水ホースをシンクに接続するだけで使用できる(機種によっては分岐水栓などの設置が必要)。
- 引っ越し時の持ち運びが容易
- 据え置き型のため、引っ越しの際には本体を簡単に持ち出して新居でも使用できる。
デメリット
- 設置スペースが必要
- キッチンカウンター上にある程度の設置面積と高さの空間が必要。
- ビルトイン型に比べると収納力が劣る
- 一度に洗える食器の量や大きさが限られるため、頻繁に食器を使う家庭や大量に調理をする家庭には物足りない場合がある。
- 見た目がごちゃつく可能性
- カウンターの上に大きな機器があるとキッチン全体の印象を損ねることがある。
ビルトイン型
特徴
- キッチンのシステム収納(シンク下や作業台下)に組み込んで設置するタイプ
- 見た目がスッキリし、収納力も卓上型より大きいものが多い
- 国内製のキッチンシステムや海外ブランドの機種など、種類が豊富
メリット
- 大容量で高い洗浄力
- 広いスペースを活かして複数段のバスケットや収納ラックを備え、まとめて多くの食器を洗える。
- キッチンがスッキリする
- 扉やパネルで覆われるため、外観が統一される。キッチン周りが見た目にもスマートになる。
- 操作が簡単で楽なモデルが多い
- 広い庫内と機能的なラックにより食器の出し入れがスムーズ。自動コースなど便利な機能も多い。
デメリット
- 工事が必要
- キッチンシステムの下部を改造したり、配管・電源の取り回しを行ったりするため、設置にはリフォームなどの大がかりな工事が発生する場合がある。
- コストが高い
- 本体価格だけでなく、設置工事費もかかる。結果として卓上型より初期投資が大きくなりやすい。
- 設置後のレイアウト変更が難しい
- ビルトインなので、一度設置すると大幅な位置変更は困難。引っ越し時にはそのまま残さざるを得ないことが多い。
業務用(家庭用大容量モデルを含む)
特徴
- レストランや飲食店などで使われる業務用タイプ
- 最近は家庭用でも“大容量タイプ”や“スピード洗浄”を謳う製品が登場しているが、多くは業務用ほどのパワーはない
- 本格的な業務用は短時間で大量の食器を洗える
メリット
- 洗浄力・乾燥力が高い
- 高温高圧で食器を洗浄できるため、短時間で洗い上がる。
- 大量の食器を一気に処理できる
- 大規模調理をするレストランや大家族にはメリットが大きい。
デメリット
- 価格が高い
- 一般家庭向けの機種より高価で、初期費用が大きい。
- 電気・水道使用量が多い
- 短時間で強力に洗浄するため、消費エネルギーや水道料金が高くなりがち。
- 設置に専門の工事が必要な場合が多い
- 業務用の大きさや給排水設備の要件により、家庭用より大規模な工事を要することがある。
食洗機全般のメリット
- 家事の時短・労力削減
- 食器洗いにかける時間を大幅に減らせる。手荒れや洗剤による肌トラブルを回避できるのも大きな利点。
- 節水効果
- 手洗いと比べて使用する水量が少ない機種が多い。特に「エコモード」などを利用すれば、一度の洗いで10〜15L前後の節水が可能とされる機種もある。
(※機種や使い方によって異なります)
- 手洗いと比べて使用する水量が少ない機種が多い。特に「エコモード」などを利用すれば、一度の洗いで10〜15L前後の節水が可能とされる機種もある。
- 高温洗浄で衛生的
- 60〜80℃程度の高温のお湯で洗う製品が多く、食器の油汚れをしっかり落とし、細菌の繁殖を抑制するのに役立つ。
また、間接的な効果として…
無駄な外食費が減る
「洗い物が溜まってる…めんどくさいので今日は外食にしよう」というシチュエーションが減り、無駄な出費(外食費)の節約に繋がる場合があります。
夫婦喧嘩が減る(かも)
「洗い物溜まってるじゃないか!」「うるさいわね!あなたがやればいいじゃない!」みたいなやりとりが減り、夫婦喧嘩の抑止に繋がるケースも。意識することは少なくても、実は食器洗いは結構な負担になっていたりしますよね。
食洗機全般のデメリット
- 初期費用・ランニングコスト
- 本体や設置費用に加え、動かすたびに電気代と水道代がかかる。ただし、手洗いよりも節水効果が高いため、ランニングコストは使い方次第で抑えられることもある。
- 庫内に入れられない食器がある
- 木製や漆器、銀製品、塗装が剥がれやすいものなどは食洗機に不向きな場合がある。取扱説明書やメーカーの推奨を必ず確認する必要がある。
- 掃除・メンテナンスが必要
- フィルターや庫内に汚れや油分が蓄積すると、ニオイや洗浄力の低下を招く。定期的に手入れをしなければならない。
まとめ
- 卓上型は導入が容易で省スペースながら、洗浄できる食器量に限りがあるのが特徴です。賃貸住宅に住んでいたり、手軽に導入したい人向けと言えます。
- ビルトイン型は外観がスッキリして大容量ですが、導入コストや設置工事が必要になります。頻繁に料理をするファミリー層やキッチンのリフォーム時に導入を検討する人に向いています。
- 業務用(大容量モデル含む)は大量の食器を一気に洗浄でき、レストランなどでは必須ですが、家庭用に導入するには価格や設置条件などハードルが高い面があります。
食洗機を選ぶ際は、家族の人数やライフスタイル、予算、キッチンの広さやレイアウトなどを総合的に考えて選びましょう。特にビルトインを検討する場合は、プロによる設置の可否やリフォームのタイミングをよく検討する必要があります。一方、卓上型なら大がかりな工事が不要なため、比較的気軽に導入できるのが魅力です。
いずれのタイプでも、手洗いと比べての時短効果や節水効果、清潔さといったメリットは大きいです。ただし、どの食器も食洗機に対応しているわけではないので、素材や形状にも注意してお使いください。各家庭の状況に合った食洗機を選ぶことで、日々の家事負担を大きく軽減できるでしょう。
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