「愛猫には、1日でも長く健康でいてほしい」
猫と暮らす誰もが、そう願っているはずです。
その願いを叶えるために欠かせないのが、毎日の食事であるキャットフード。
しかし、ペットショップや通販サイトには驚くほど多くの商品が並び、「いったいどれを選べばいいの?」と途方に暮れてしまう飼い主さんも少なくありません。
この記事では、そんなキャットフード選びのお悩みを解決するために、
「フードの種類」「猫の年齢」「健康上の目的」
という3つの視点から、最適なフードを見つけるためのポイントを分かりやすく解説していきます。
キャットフード選びの基本!3つの種類とそれぞれの特徴
キャットフードは、水分量によって大きく3つのタイプに分けられます。
「ドライフード」と「ウェットフード」が主流ですが、それぞれのメリット・デメリットを知ることで、愛猫に合った食事スタイルが見えてきます。
まずは、それぞれの特徴を理解し、主食をどれにするか考えてみましょう。
種類 | メリット | デメリット | 1食あたりの費用目安 |
---|---|---|---|
ドライフード | ・価格が手頃 ・保存しやすい ・歯石が付きにくい | ・水分摂取量が少なくなりがち ・食感が硬く、猫によっては好まない | 安価 |
ウェットフード | ・水分補給がしやすい ・食いつきが良い傾向 ・嗜好性が高い | ・価格が高め ・開封後の保存が難しい ・歯石が付きやすい | 高価 |
セミモイスト | ・ドライとウェットの中間の食感 ・嗜好性が高い | ・添加物が多い傾向 ・商品数が少ない | 中程度 |
多くの飼い主さんは、保存のしやすさと価格面からドライフードを主食にしています。
ドライフードは栄養バランスが優れている製品が多く、置き餌(好きな時に食べられるようにしておくこと)ができるのも便利な点です。
ただし、猫はもともとあまり水を飲まない動物なので、ドライフードが中心だと水分不足になりやすいという懸念もあります。
一方で、ウェットフードは食いつきの良さが抜群で、食事と一緒に自然な水分補給ができるのが最大の魅力です。食欲が落ちたシニア猫や、お水をあまり飲んでくれない猫には特におすすめできます。
普段はドライフードを主食にしつつ、トッピングや特別な日のごちそうとしてウェットフードを取り入れる「ミックスフィーディング」も、両方の良いところを活かせる人気の方法です。
【年齢別】ライフステージに合わせたキャットフードの選び方
人間と一緒で、猫も成長段階によって必要とする栄養素やカロリーが変化します。
キャットフードのパッケージに「子猫用」「成猫用」といった表記があるのはこのためです。
愛猫のライフステージに合ったフードを選ぶことは、健康な体づくりの基本となります。
子猫期(〜1歳):成長を支える高タンパク・高カロリーなフードを
生まれてから1年間の子猫は、まさに成長期。骨や筋肉、内臓など、体を作るためにたくさんのエネルギーを必要とします。
そのため、成猫用フードよりもタンパク質や脂質、カロリーが高く設定されている「子猫用(キトン)」や「総合栄養食(成長期用)」と書かれたフードを選びましょう。
また、丈夫な骨を作るカルシウムや、脳の発達をサポートするDHAなどの栄養素がバランス良く配合されているかも確認したいポイントです。
まだ体が小さく、消化器官も未熟なため、一度にたくさん食べられません。少量でも効率よく栄養が摂れるように作られているのが、子猫用フードの特徴です。
生後3ヶ月頃までは、ドライフードをお湯でふやかして与えると、消化しやすく、水分補給にもなります。
成猫期(1歳〜7歳頃):健康維持と体型管理がカギ
1歳を過ぎると体の成長は落ち着き、成猫期に入ります。
この時期は、子猫期と同じ高カロリーなフードを与え続けると、肥満の原因になってしまうことも。
そのため、「成猫用(アダルト)」と記載されたフードに切り替えて、健康的な体型を維持することが大切です。
特に、避妊・去勢手術を受けた猫は、ホルモンバランスの変化で太りやすくなる傾向があります。運動量も以前より減ることが多いため、通常よりもカロリーを抑えた「避妊・去勢後用」のフードを選ぶと安心です。
フードのパッケージに記載されている給与量を参考にしつつ、愛猫の体重や体型(肋骨に触れるか、ウエストにくびれがあるかなど)を定期的にチェックして、与える量を調整してあげましょう。
高齢猫期(7歳頃〜):内臓に優しく、健康をサポートする成分を
7歳頃から、猫はシニア期(高齢期)に差し掛かります。
見た目は若々しくても、体内では少しずつ変化が起きています。特に、腎臓や心臓などの内臓機能が衰え始めるため、フード選びもより慎重になる必要があります。
シニア用のフードは、内臓への負担を減らすために「リン」や「ナトリウム」の含有量が調整されているものが多いです。
また、関節の健康をサポートする「グルコサミン」や「コンドロイチン」、免疫力を維持する「抗酸化成分」などが配合されている製品もおすすめです。
年齢とともに運動量が減り、消化機能も低下してくるため、消化しやすい良質なタンパク質が使われているかどうかもチェックしましょう。
食が細くなったり、硬いものが食べにくくなったりした場合は、ウェットフードを活用すると食欲増進につながります。
【目的・お悩み別】愛猫の健康を守るキャットフードの選び方

年齢に合わせたフード選びを基本としながら、愛猫が抱える特有の悩みや目的に合わせてフードを選ぶことも、健康管理において非常に重要です。
ここでは、飼い主さんがよく直面するお悩み別に、フード選びのポイントを解説します。
まずはこれ!「総合栄養食」が主食の基本
キャットフードには、目的別に「総合栄養食」「一般食(副食)」「療法食」などの種類があります。
この中で、毎日の主食として与えるべきなのは「総合栄養食」です。
総合栄養食とは、そのフードと水だけで、猫が健康を維持するために必要な栄養素をバランス良く摂取できるように作られた食事のこと。ペットフード公正取引協議会の定める基準をクリアした製品だけが、この表示を許可されています。
一方で、「一般食」や「副食」と書かれたフードは、いわば「おかず」のようなもの。嗜好性を高める目的で作られているため、これだけを与えていると栄養が偏ってしまいます。おやつや、総合栄養食へのトッピングとして活用しましょう。
「療法食」は、特定の病気の治療をサポートするための特別な食事です。必ず獣医師の診断と指導のもとで与える必要があり、健康な猫に与えるのは避けましょう。
毛玉ケア・体重管理…特定のお悩みに対応する「機能性フード」
「最近、毛玉をよく吐く」「少し太ってきたかも…」といったお悩みはありませんか?
そうした場合、特定の健康維持をサポートする目的で作られた「機能性フード」が役立ちます。
- 毛玉ケア: 食物繊維を多く含み、飲み込んでしまった毛を便と一緒に排出しやすくします。
- 体重管理(ダイエット): 低カロリー・低脂肪で、満腹感を得やすいように作られています。
- 下部尿路ケア: ミネラルバランスを調整し、尿路結石ができにくいように配慮されています。
- 皮膚・被毛ケア: オメガ3脂肪酸やオメガ6脂肪酸などを配合し、健康な皮膚と美しい毛並みをサポートします。
ただし、これらのフードは病気を治療するものではありません。あくまで健康維持や特定の悩みの「ケア」が目的です。症状が改善しない場合や、気になることがある場合は、必ず獣医師に相談してください。
アレルギーが心配な猫には「グレインフリー」や「単一タンパク源」も選択肢に
近年、「グレインフリー(穀物不使用)」のキャットフードが注目されています。
猫は本来肉食動物であり、穀物の消化が得意ではないため、穀物を含まないフードは消化器への負担が少ないと考えられています。
皮膚のかゆみや下痢などの食物アレルギーが疑われる場合、原因となりやすい穀物(小麦、とうもろこしなど)を避けることで、症状が改善する可能性があります。
また、アレルギーの原因はタンパク質であることも多いため、主原料となるタンパク質を「チキンのみ」「サーモンのみ」のように1種類に限定した「単一タンパク源(シングルプロテイン)」のフードも、アレルゲンを特定しやすく、アレルギーを持つ猫におすすめです。
ただし、全ての猫にグレインフリーが必要なわけではありません。穀物にアレルギーがない猫にとっては、穀物もエネルギー源の一つとなります。愛猫の体質をよく観察して、最適なフードを選んであげることが大切です。
後悔しないために!キャットフードの原材料・成分表チェックリスト
パッケージのデザインやキャッチコピーに惹かれてフードを選んでいませんか?
本当に愛猫のためを思うなら、必ずパッケージの裏側にある「原材料名」と「保証成分値」をチェックする習慣をつけましょう。
少し難しく感じるかもしれませんが、見るべきポイントは決まっています。
主原料は良質な動物性タンパク質か?
原材料名は、含まれている量が多いものから順番に記載されています。
猫は肉食動物なので、リストの一番最初に、品質の良い肉や魚の名前(例:「骨抜きチキン」「生サーモン」「乾燥ラム肉」など)が来ているかを確認しましょう。
注意したいのが、「ミートミール」「家禽(かきん)ミール」といった表記です。これらは、何の肉が使われているか不明確で、羽やくちばし、骨など、本来食べない部分が含まれている可能性も否定できません。「チキンミール」のように、何の動物か特定できる表記の方が安心感があります。
また、かさ増しのために穀物が原材料のトップに来ているフードは、猫にとって消化の負担になる可能性があるため、避けた方が無難かもしれません。
注意したい添加物と安全な添加物
キャットフードの品質を保つために、酸化防止剤などの添加物は必要不可欠です。
しかし、中には猫の健康への影響が懸念されるものもあります。
特に注意したいのは、「BHA(ブチルヒドロキシアニソール)」「BHT(ジブチルヒドロキシトルエン)」「エトキシキン」といった、人工の酸化防止剤です。これらは発がん性のリスクが指摘されていることもあり、長期的に与えるのは避けたいところ。
また、「赤色〇号」「青色〇号」などの人工着色料や、人工香料も、猫の食欲をそそるためだけに使われるもので、健康上のメリットはありません。
一方で、「ミックストコフェロール(ビタミンE)」「ローズマリー抽出物」「緑茶抽出物」といった天然由来の酸化防止剤は、安全性が高く安心です。
添加物が全く入っていないフードを探すのは困難ですが、どのような種類の添加物が使われているのかを自分の目で確認することが、賢いフード選びの第一歩です。
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まとめ:愛猫の「好き」と「健康」を両立するフードを見つけよう
ここまで、キャットフードの選び方について様々な角度から解説してきました。
たくさんの情報がありましたが、最も大切なのは、あなたの目の前にいる愛猫をよく観察することです。
- 毎日美味しそうに食べてくれるか?(食いつき)
- 毛並みはツヤツヤしているか?
- うんちの状態は健康的か?(硬すぎず、緩すぎない)
- 体重は適正範囲をキープできているか?
どんなに評判が良いプレミアムフードでも、愛猫が食べてくれなかったり、体に合わなかったりしては意味がありません。
この記事で紹介した知識をベースに、いくつかのフードを試し、愛猫の「好き」と「健康」を両立できる、運命の一品を見つけてあげてください。
フードを新しいものに切り替える際は、今までのフードに少しずつ混ぜながら、1週間〜10日ほどかけてゆっくり行うのがお腹に負担をかけないコツです。
あなたのフード選びが、愛猫との幸せな毎日につながることを心から願っています。
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