ふと鏡を見たとき、「自分の舌、もしかして短い?」と気になったことはありませんか?
友人やテレビで見かける人と比べて、なんとなく自分の舌が小さく見えたり、逆に大きすぎて口の中で窮屈に感じたり。
実は、身長や手足の長さと同じように、舌の大きさにも個性があります。
日本人の舌の平均的な長さは、男女ともに約7センチ強と言われています。
しかし、これはあくまで「平均」。
もっと重要なのは、長さそのものよりも「舌が自由に動くかどうか」です。
「滑舌が悪いのは舌が短いせい?」
「正しい測り方ってあるの?」
そんな疑問を解消するために、この記事では舌の長さの平均データや、自分でできる測り方、そして意外と知られていない「発音」との関係について分かりやすく解説します。
今日からできる簡単なトレーニングも紹介しますので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
舌の長さの平均は?日本人と世界記録を比較
自分の舌が「普通」なのかどうか、まずは客観的な数字と比べてみましょう。
舌の長さに関するデータはいくつか存在しますが、測定方法(喉の奥から測るか、口から出ている部分を測るか)によって数値が異なります。
ここでは、一般的に引用される解剖学的な長さ(咽頭蓋から舌先まで)の平均値を紹介します。
日本人の平均は約7センチ強
日本大百科全書(ニッポニカ)などの統計によると、成人の舌の長さの平均は以下の通りです。
- 男性:平均 約 7.3cm
- 女性:平均 約 7.2cm
男性の方が女性よりもわずかに長い傾向にありますが、その差は1ミリ程度。
個人の体格差による影響の方が大きいと言えるでしょう。
身長が高い人の手が大きいのと同じで、体の大きな人は舌も比較的大きい傾向にあります。
参考:How Long Is the Average Human Tongue?|Healthline
ギネス世界記録は驚異の10センチ越え
では、世界で一番舌が長い人はどのくらいの長さなのでしょうか?
「上唇の下から舌先まで」を測定するギネス世界記録のデータを見てみましょう。
| 項目 | 記録保持者 | 長さ | 国籍 |
|---|---|---|---|
| 男性(世界一) | ニック・ストーベール | 10.1 cm | 米国 |
| 女性(世界一) | シャネル・タッパー | 9.75 cm | 米国 |
| 日本人平均(男性) | – | 約 7.3 cm | 日本 |
| 日本人平均(女性) | – | 約 7.2 cm | 日本 |
世界記録保持者の舌は、なんと平均よりも2〜3センチ以上も長いことになります。
彼らは舌で鼻の頭を触るどころか、目の近くまで届いてしまうほどの長さを持っています。
もしあなたが「鼻の頭に舌が届かない」としても、それは決して短いわけではなく、ごく普通のことなので安心してくださいね。
正しい舌の長さの測り方【セルフチェック】
「平均値は分かったけれど、自分の舌はどうやって測ればいいの?」と思いますよね。
実は、舌の「本来の長さ」を正確に測るには、喉の奥にある舌の根元(咽頭蓋)からの距離を知る必要があり、CTスキャンなどの医療機器が必要です。
自宅で定規を口の中に突っ込んで喉の奥まで測ろうとするのは、嘔吐反射(オエッとなること)を誘発し大変危険ですので絶対にやめましょう。
ここでは、安全にできる「簡易的なチェック方法」を2つご紹介します。
アッカンベー法(長さの目安を知る)
もっとも簡単で安全な方法です。
- 鏡の前に立ちます。
- 口を大きく開けます。
- 「アッカンベー」をするように、舌を思い切り下へ伸ばします。
判定基準:
舌の先が「下顎(あご)の先端」近くまで届けば、十分に長いと言えます。
下唇を超えていれば、日常生活においては平均的な範囲内と考えられます。
定規を使った測り方(ギネス流)
ギネス世界記録の測定に近い方法で、口から出せる部分の長さを測ります。
- 鏡の前で口を閉じます。
- 定規の「0」の目盛りを、上唇の中央部分に当てます。
- そのまま口を開けて、舌を前に思い切り突き出します。
- 上唇の位置から、舌の先端までの長さを読み取ります。
この方法で測った場合、日本人の多くは数センチ程度になるはずです。
もしこの数値が極端に短い(例えば舌を出しても下唇すら超えない)場合は、長さの問題ではなく、次項で解説する「舌の動き」に制限がある可能性があります。
「舌が短い」と発音・滑舌が悪くなる?
「滑舌が悪いのは、舌が短いからだ」と悩んでいる方は意外と多いものです。
しかし結論から言うと、舌の長さそのものは、発音の良し悪しにほとんど関係ありません。
発音に関係するのは、長さ(サイズ)よりも「舌の可動域(動きやすさ)」と「筋力」です。
たとえ舌が長くても、それを器用にコントロールできなければ発音は不明瞭になりますし、逆に短めでも筋肉を自在に操れればクリアな話し方ができます。
ただし、物理的に舌の動きが制限されてしまうケースがあります。それが「舌小帯短縮症(ぜつしょうたいたんしゅくしょう)」です。
舌の動きを制限する「舌小帯短縮症」とは
鏡を持って、口を大きく開け、舌先を上顎(上の前歯の裏)につけてみてください。
このとき、舌の裏側にある「スジ(舌小帯)」が見えると思います。
このスジが生まれつき短すぎたり、舌の先端近くまで付着していたりする状態を「舌小帯短縮症」と呼びます。
【セルフチェックのポイント】
- 舌を前に出したとき、舌先がくびれてハート型になる。
- 舌先を上顎につけたまま、口を大きく開けることができない。
- ソフトクリームを舐めたり、口の周りについたものを舐め取るのが苦手。
この状態だと、舌を十分に持ち上げることができないため、「ラ行」「サ行」「タ行」などの発音が不明瞭になりがちです。
「舌足らず」な喋り方になる原因の多くは、舌の長さではなく、このスジによる運動制限なのです。
滑舌の悪さは「筋力」と「位置」でカバーできる
もし舌小帯に問題がないのに滑舌が悪いなら、原因は「舌の筋力不足」か「低位舌(ていいぜつ)」かもしれません。
低位舌とは?
リラックスしているとき、あなたの舌はどこにありますか?
もし舌全体が「下顎」に落ちているなら、それは「低位舌」です。
本来、リラックス時の舌は、上顎の天井部分にぺったりと吸い付いているのが正しい位置(スポット)です。
舌が落ちていると、話し始めの動作が遅れたり、気道が狭くなって口呼吸やいびきの原因になったりします。
つまり、舌を正しい位置にキープする筋力をつけることが、滑舌改善への近道なのです。
舌の動きを良くするトレーニング方法
舌の長さ自体を大人の骨格から伸ばすことは難しいですが、舌は筋肉の塊です。
筋トレをすれば体が変わるのと同じで、舌もトレーニング次第で動きが良くなり、結果として「長く使える」ようになります。
ここでは、滑舌改善だけでなく、小顔効果や健康効果も期待できるトレーニングを紹介します。
タングトリル(巻き舌)
アナウンサーや歌手も行う準備運動です。
- 力を抜いて、軽く口を開けます。
- 舌先を上顎に軽く触れさせます。
- 息を吐きながら、舌先を「トゥルルルル」と震わせます。
最初はできなくても大丈夫です。「ル」の発音を連続して言う練習から始めましょう。
これができると舌先の力が抜け、柔軟な動きができるようになります。
あいうべ体操
福岡県の医師が考案した、口呼吸を鼻呼吸に改善するための体操です。舌の筋肉を根元から鍛えられます。
- 「あー」と口を大きく開く。
- 「いー」と口を横に大きく広げる。
- 「うー」と口を強く前に突き出す。
- 「べー」と舌を顎先に向かって思い切り伸ばす。
この「あ・い・う・べ」を1セットとして、1日30セットを目安に行います。
声は出さなくてもOK。ポイントは、大げさなくらい大きく動かすことです。
舌回し運動(ベロ回し)
マスクの下でもこっそりできる、美容効果の高いトレーニングです。
- 口を閉じたまま、舌先を歯と唇の間に差し込みます。
- 歯茎をなぞるように、舌で大きく円を描きます。
- 右回り20回、左回り20回を行います。
やってみると分かりますが、かなり舌の付け根が疲れます。
ほうれい線の予防や、二重顎の解消にも効果的です。
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まとめ
日本人の舌の平均的な長さは約7センチ強ですが、これはあくまで目安に過ぎません。
重要なのは、何センチあるかではなく、「正しく動かせるか」です。
- 長さ: 平均は約7.3cm(男性)/ 7.2cm(女性)。個人差が大きい。
- 測り方: 鏡の前で「アッカンベー」をして下顎まで届けば十分。
- 発音: 長さよりも「舌小帯」の状態や「筋力」が滑舌を左右する。
もし、「舌がハート型になる」「極端に動きが悪い」と感じる場合は、舌小帯短縮症の可能性があります。
気になる方は、一度お近くの歯科医院や口腔外科で相談してみることをおすすめします。簡単な処置で劇的に話しやすくなることもあります。
そうでない場合は、日々の「舌トレーニング」が効果的。
舌を鍛えることは、滑舌を良くするだけでなく、誤嚥(飲み込みミス)の予防や、若々しい顔立ちを保つことにも繋がります。
今日からお風呂タイムや隙間時間に、舌の体操を取り入れてみてはいかがでしょうか?

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