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「お足元の悪い中」の正しい使い方と例文集|ビジネスメール・挨拶・返信マナー

「お足元の悪い中」の正しい使い方と例文集|ビジネスメール・挨拶・返信マナー 仕事・ビジネス

「今日はあいにくの雨、お客様への第一声はどうしよう……」
そんなふうに迷った経験はありませんか?

結論からお伝えすると、「お足元の悪い中」は、雨や雪などで移動しにくい状況の中、来てくれたことへの感謝を伝える表現です。

使えるシチュエーションは主に以下の通りです。

  • 雨、雪、台風などの悪天候時
  • 前日の雨などで地面がぬかるんでいる時
  • 対面での挨拶、メール、スピーチ

この記事では、言葉の意味や具体的な例文はもちろん、天候が回復した時の対処法や、逆に自分が言われた時の返し方まで網羅的に解説します。
天候に左右されず、常に相手への配慮ができるビジネスパーソンを目指しましょう。

「お足元の悪い中」の意味とは?ビジネスでの基本

ビジネスシーンにおける挨拶は、単なる定型文ではありません。
相手への「気遣い」を表現する大切なツールです。

「お足元の悪い中(おあしもとのわるいなか)」というフレーズは、文字通り「歩きにくい道や状況」を指しています。
雨で地面が濡れて滑りやすかったり、雪で交通機関が乱れていたりする状況をイメージすると分かりやすいでしょう。

この言葉の本質は、「大変な状況であるにもかかわらず、自分のために時間を割いて足を運んでくれたこと」に対する深い感謝と恐縮の気持ちにあります。

日本では古くから、相手の労苦をねぎらう文化が根付いています。
単に「来てくれてありがとう」と伝えるよりも、「移動が大変でしたよね、本当にありがとうございます」というニュアンスを含ませることで、相手の心に寄り添った丁寧な印象を与えることができるのです。

特に目上の方や取引先に対しては、天候への言及そのものが「あなたのことを気にかけています」というメッセージになります。
まずはこの「配慮の心」を持つことが、正しい使い方の第一歩です。

【シーン別】「お足元の悪い中」の正しい使い方と例文

具体的なシチュエーションごとに、そのまま使える例文をご紹介します。
相手との関係性や場面に合わせて、語尾などを調整して活用してください。

来客・対面での挨拶(話し言葉)

会議や商談で来社されたお客様への第一声として使います。
出迎えの瞬間や会議室に入室した直後など、顔を合わせた最初のタイミングで伝えるのがマナーです。

【基本の例文】
「本日はお足元の悪い中、弊社までお越しいただき誠にありがとうございます。」

【より丁寧な例文】
「本日はあいにくのお天気ですが、お足元の悪い中ご足労いただき、心より感謝申し上げます。」

一言添えるだけで、相手の緊張をほぐし、和やかな雰囲気で商談をスタートさせることができます。
タオルを差し出しながら伝えると、よりホスピタリティが伝わるでしょう。

ビジネスメール・案内状(書き言葉)

メールの場合は、相手が来社した後のお礼メール(来社御礼)や、イベント開催前のリマインドメールなどで使用します。
天候が崩れることが予想されている場合、事前の気遣いとしても有効です。

【お礼メールの例文】
「本日はお足元の悪い中、貴重なお時間を割いていただき誠にありがとうございました。
無事にお戻りになられましたでしょうか。」

【イベント前日のリマインド例文】
「明日は雨の予報となっております。
お足元の悪い中とは存じますが、お気をつけてお越しくださいませ。」

メールでは表情が見えない分、文章で相手の安全を気遣う一文を入れると好印象です。

式典・セミナーの冒頭挨拶(スピーチ)

大勢の人が集まる場での挨拶でも定型句として活躍します。
司会者や主催者代表として話す場合、冒頭の挨拶に組み込むのが一般的です。

【スピーチ例文】
「本日はお足元の悪い中、またご多用中のところ、多数のご参集を賜り厚く御礼申し上げます。」

「ご多用中のところ(お忙しい中)」とセットで使うことで、時間を作ってくれたことへの感謝を強調できます。
会場の雰囲気を引き締めつつ、参加者への敬意を示す重要なフレーズです。

雨以外でも使える?使える天気・使えない天気

「足元が悪い」という表現は便利ですが、どんな天気でも使えるわけではありません。
状況判断を誤ると、「マニュアル通りに喋っているだけだな」と思われてしまう可能性があります。

使える天気(雨、雪、強風、路面凍結)

基本的には、歩行や移動に支障が出るレベルの天候で使用します。

  • 雨:小雨から豪雨まで幅広く使えます。
  • 雪:降っている最中だけでなく、積雪や路面凍結時も該当します。
  • 強風・台風:傘が差しにくかったり、交通機関に影響が出たりする場合も含みます。

また、雨が上がった直後でまだ地面に水たまりが多い場合も、「お足元の悪い中」を使って問題ありません。
「先ほどまで雨が降っておりましたので」と一言添えれば、より自然な文脈になります。

晴天時はNG!天候が回復した場合の言い換え

当然ですが、快晴の日にこの言葉を使うのは不自然です。
注意が必要なのは、「朝は雨だったが、午後から晴れた」というケースです。

地面が完全に乾いており、移動に全く支障がない状態で「お足元の悪い中」と言うと、相手は違和感を覚えるかもしれません。
そのような場合は、以下のように言い換えるのがスマートです。

【天候が回復した場合の言い換え】
「本日はお暑い中、お越しいただきありがとうございます。」(夏場など)
「本日はお忙しい中、ご足労いただき感謝いたします。」(万能な表現)

天候に触れず、忙しい時間を割いてくれたこと(「ご多忙の折」「お忙しい中」)へ感謝の焦点をシフトさせましょう。

「お足元の悪い中」と言われた時の返し方・回答例

ここまでは「言う側」の視点で解説しましたが、あなたが取引先を訪問した際に「言われる側」になることもあります。
とっさに気の利いた返しができると、ビジネスパーソンとしての評価が上がります。

基本的には、相手の気遣いに対して感謝しつつ、謙遜するのが正解です。
「いえいえ」と否定するだけでなく、ポジティブな言葉を続けましょう。

【スマートな回答例】

  • 「いいえ、駅からは近かったので大丈夫ですよ。」
  • 「お気遣いありがとうございます。〇〇様にお会いできるのを楽しみにしておりましたので、雨など気になりません。」
  • 「いえいえ、ここに来る頃には小降りになっていましたので。」

「貴社にお伺いすることが重要だった」という熱意をさりげなく伝えるチャンスでもあります。
単に「ありがとうございます」で終わらせず、プラスアルファの一言を添えてみてください。

類似表現との使い分け!言い換えフレーズ比較表

日本語には、天候や状況に応じた様々な挨拶言葉があります。
「お足元の悪い中」以外にもバリエーションを持っておくと、状況に応じた使い分けが可能です。

代表的な言い換え表現を比較表にまとめました。

フレーズ特徴・適したシチュエーション
悪天候の中
(あくてんこうのなか)
台風や猛吹雪など、明らかに天気が荒れている時に使います。
「お足元」よりも状況の厳しさを強調する表現です。
あいにくのお天気の中小雨や曇り空など、「お足元」と言うほどでもないけれど、すっきりしない天気の時に便利です。
少し柔らかい印象を与えます。
お暑い中/お寒い中夏場や冬場など、気温が厳しい時期の挨拶として最適です。
「猛暑の中」や「厳寒の候」など季節に応じて使い分けます。
お忙しい中
(ご多用中)
【万能】天候に関係なく使えます。
晴れている日や、天候の話題を出すまでもない場合はこれを使うのが無難で確実です。

特に「お忙しい中」は、どんな天気でも使える最強のカードです。
天候の判断に迷ったら、無理に天気の話題に触れず、相手の時間に対する感謝を伝えるのが安全策と言えます。

まとめ

ビジネスシーンにおける「お足元の悪い中」という言葉は、単なる天候の描写ではなく、相手への思いやりを形にした美しい日本語です。

最後に、ポイントを整理します。

  • 雨や雪などで移動が大変な時に使うのが基本。
  • 「来てくれてありがとう」という感謝とセットで伝える。
  • 晴れたら無理に使わず、「お忙しい中」と言い換える。
  • 言われた時は、「お会いできるのを楽しみにしていました」とポジティブに返す。

大切なのは、マニュアル通りの言葉を並べることではなく、「雨の中大変でしたよね」という労いの心を込めることです。
ぜひ次回の雨の日には、心を込めて「お足元の悪い中」と伝えてみてください。
その一言が、信頼関係を築くきっかけになるはずです。

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