「+280」から始まる見慣れない番号からの着信。出てしまっても大丈夫なのか、不安に思っていませんか?
結論から申し上げます。その電話は詐欺ですので、絶対に出ないでください。
これは「警視庁生活安全課」などの警察組織を騙り、あなたの個人情報を盗み出そうとする悪質な手口です。
警察が国際電話を使ってあなたに連絡することは絶対にありません。
本記事では、なぜ「+280」という番号が使われるのか、電話に出てしまった場合はどうすればよいのか、その手口と対策を分かりやすく解説します。
+280から始まる電話番号の正体とは?実在しない国番号の罠
まず、着信画面に表示された「+280」という国番号について解説しましょう。
実は、「+280」という国番号は現在、どこの国にも割り当てられていません。
通常、国際電話は「+1(アメリカ)」「+81(日本)」のように国ごとに番号が決まっています。
しかし、詐欺グループはインターネット回線を使った通話アプリ(VoIP)などを悪用し、発信元を偽装(スプーフィング)して電話をかけてきているのです。
存在しない国番号からかかってくる時点で、正規の電話ではないことが確定します。
興味本位で折り返してしまうと、高額な国際通話料が発生する恐れや、詐欺グループの「カモリスト」に電話番号が登録されるリスクがあるため、無視を貫くのが正解です。
迷惑電話が急に増えた?うざい着信の5つの理由と今すぐできる対策を徹底解説
警視庁生活安全課を騙る手口と「0110」のカラクリ
この詐欺電話の最大の特徴は、着信番号の末尾を「0110」や「1101」に偽装している点です。
日本の警察への緊急通報用番号「110番」を連想させ、「警察からの重要な電話かもしれない」と相手に思わせる心理的な罠が仕掛けられています。
この手口は2025年9月頃から急増しており、自治体からも具体的な注意喚起が出されています。
令和7年9月22日午後0時ころ、岸和田市内で仕事中の方の携帯電話に、「+280」から始まり「1101」で終わる電話番号を利用して、「警視庁ヒラタです。」という不審な電話がかかってきています。
出典:ガッコム安全ナビ
電話に出ると「警視庁生活安全課」や「捜査二課」の警察官を名乗る人物(あるいは自動音声)が応答します。
そして、「あなたの口座がマネーロンダリングに使われている」「逮捕状が出ている」などと根拠のない嘘を並べ立て、不安を煽ってくるのです。
【重要】警察からの公式発表
警視庁も「警察が電話で『捜査対象になっている』と伝えたり、逮捕状の画像を見せることはない」と明言しています。
参考:警視庁のウェブサイトを模倣した偽サイトに注意(警視庁)
【警察?】末尾が0110の電話番号は詐欺?本物との見分け方と対処法
【比較表】本物の警察と詐欺電話の決定的な違い
「もしかしたら本物の警察かも?」と不安が消えない方のために、本物の警察からの連絡と、今回の詐欺電話の違いを表にまとめました。
冷静に見比べれば、その矛盾点に気づけるはずです。
| 項目 | 本物の警察 | +280詐欺電話 |
|---|---|---|
| 発信番号 | 固定電話(市外局番) または非通知 | +280などの国際電話 通知圏外 |
| 用件の伝え方 | 署への出頭を求める (電話で取り調べはしない) | 電話だけで解決しようとする 「捜査対象だ」と脅す |
| 金銭の要求 | 絶対にない | 「保釈金」「調査費」を要求 振込や電子マネーを指示 |
| 証拠の提示 | 対面で書類を提示 | LINEで警察手帳や 逮捕状の画像を送ってくる |
特に注意したいのが、「LINEでやり取りしようとする」点です。
日本の警察が、捜査の一環として一般市民とLINEで「友だち追加」をし、ビデオ通話で取り調べを行うことは絶対にありません。
ビデオ通話に誘導された場合、あなたの顔写真や身分証を撮影され、さらなる犯罪に悪用される危険性が極めて高いため、即座に通話を切断してください。
電話に出てしまった場合の対処法
もしうっかり電話に出てしまっても、焦る必要はありません。
以下の3つの行動を徹底してください。
- 何も話さずに即切断する
こちらの声を録音され、AI音声詐欺に使われるリスクがあります。無言で切って構いません。 - 個人情報は絶対に教えない
相手があなたの名前や住所を知っていたとしても、「はい」と肯定してはいけません。情報は闇名簿から漏れている可能性があります。 - 着信拒否設定をする
同じ番号や、似たような国際電話からの着信をブロックしましょう。
二度とかかってこないように!スマホでできる着信拒否設定
この手の詐欺電話は、一度出ると「電話に出る人」としてリスト化され、しつこくかかってくる傾向があります。
スマートフォンの設定で、不審な電話をシャットアウトしましょう。
iPhoneの場合:不明な発信者を消音
iPhoneには、電話帳に登録されていない番号からの着信を自動的に消音にし、留守番電話に回す機能があります。
国際電話詐欺だけでなく、一般的な迷惑電話対策としても非常に有効です。
【設定手順】
- ホーム画面から「設定」アプリを開く
- 「電話」を選択
- 「不明な発信者を消音」をタップ
- スイッチを「オン」にする(緑色にする)
この設定をオンにすると、登録外の番号からの着信音は鳴らなくなりますが、着信履歴には残ります。
重要な連絡(宅配便や役所など)も通知されなくなる可能性があるため、必要な番号はあらかじめ連絡先に登録しておくと安心です。
最新機能:通話スクリーニングの活用(iOS)
最新のiOS(iOS 26以降など)では、連絡先にない番号からの着信に対して、自動音声が用件を尋ねてから着信音を鳴らす「スクリーニング機能」が強化されています。
【スクリーニング設定手順】
- 「設定」アプリを開く
- 「アプリ」→「電話」をタップ
- 「通話の理由を尋ねる(スクリーニング)」等の項目をチェック
この機能を有効にしておけば、相手が自動音声に対して名乗らない場合や、怪しい自動音声だった場合に、電話に出ることなくブロックできる可能性が高まります。OSを最新にアップデートしている方は、ぜひ設定を確認してみてください。
Androidやキャリアのサービスを活用する
Androidの場合も、通話アプリの設定から「ブロックされた番号」や「発信者番号なしの通話をブロック」といった機能を利用できます(機種により名称が異なります)。
また、ドコモ、au、ソフトバンクなどの大手通信キャリアは、迷惑電話を自動で検知してブロックするオプションサービス(「迷惑電話ブロック」など)を提供しています。
「+280」のような国際電話詐欺を強力に防ぎたい場合は、これらのキャリアサービスの利用も検討してみてください。
さらに、警視庁の防犯アプリ「デジポリス」でも国際電話ブロックが可能です。
警視庁防犯アプリ「デジポリス」新機能|国際電話ブロックシステムの設定と仕組み【詐欺電話を遮断】
まとめ:+280は無視が一番の防御策
今回の記事のポイントをまとめます。
- 「+280」は実在しない国番号であり、100%詐欺である。
- 末尾「0110」は警察を偽装するための罠。
- 警察が電話で「捜査対象になった」と告げたり、LINEに誘導することはない。
- 電話に出てしまっても、個人情報は一切答えずに即切断する。
不安な気持ちにつけ込むのが詐欺師の手口です。
「国際電話には出ない」と決めておくだけで、リスクのほとんどは回避できます。
もし、「本当に警察だったらどうしよう」と不安が消えない場合は、かかってきた番号には折り返さず、最寄りの警察署の代表番号を自分で調べて電話するか、警察相談専用電話「#9110」に相談してください。
正しい知識で、あなた自身と大切な財産を守りましょう。

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