「家のパソコン、まだWindows 10のままだった気がする……」
「壊れてないし、使えるからそのままでいいよね?」
もし、あなたがそう思っているなら、今すぐ対策が必要です。
2025年10月14日をもって、Windows 10のマイクロソフトによる公式サポートは終了しました。
これ以降、セキュリティ更新プログラムが配信されないため、ネットに繋いでいるだけでウイルス感染やクレジットカード情報の流出といった重大なリスクにさらされます。
「でも、パソコンを買い替えるとお金がかかるし……」
その気持ちは痛いほど分かります。2026年はPC価格も高騰していますからね。
しかし、放置するのが一番の損失です。
この記事では、Windows 10ユーザーが取るべき「3つの選択肢」と、なるべくお金をかけずに安全な環境へ移行するための具体的な手順を解説します。
そもそも「サポート終了」とは?使い続けると何が起きる?
「サポート終了」と言われても、ある日突然パソコンの電源が入らなくなるわけではありません。
Excelも使えますし、ネットも見れます。
しかし、それが落とし穴です。
サポート終了とは、家の玄関の鍵が壊れても、警察も鍵屋さんも「もう知りません、直しません」と言っている状態と同じです。
泥棒(ウイルスやハッカー)にとっては、侵入し放題の格好のターゲットになります。
具体的な3つのリスク
- ウイルス・ランサムウェア感染:
最新のウイルスに対応できないため、画面がロックされて「解除してほしければ身代金を払え」と脅される被害に遭う確率が跳ね上がります。 - 個人情報の流出:
ネットバンキングのパスワードや、Amazonの購入履歴などが盗まれる危険性があります。 - 周辺機器が使えなくなる:
新しいプリンターやWebカメラを買っても、「Windows 10には対応していません」と弾かれるようになります。
ネットに一切繋がず、USBメモリも挿さない「完全オフライン」で使うならギリギリセーフですが、今の時代それは現実的ではありません。
あなたに残された「3つの選択肢」
では、どうすればいいのでしょうか。
現状のPCの状態や予算に合わせて、以下の3つのプランから選んでください。
プランA:今のPCを「Windows 11」にアップグレードする(0円)
これが一番お金がかかりません。
お使いのパソコンが比較的新しい(概ね2018年以降に発売されたモデル)場合、無料でWindows 11にアップグレードできる可能性があります。
【確認方法】
- 「設定」→「更新とセキュリティ」を開く。
- 「Windows Update」の画面を見る。
- 「Windows 11へのアップグレードの準備ができました」 と表示されていれば、ボタンを押すだけで完了です。
ただし、CPUが古い(Intel 第7世代以前など)場合は、この表示が出ず「要件を満たしていません」と言われます。
基本的にはIntel 第8世代以降が必要です。無理やり入れる裏技もありますが、動作が不安定になるため推奨しません。
Windows11にアップグレードできない第7世代以下のCPU問題!非対応PCでのインストール方法とリスクを徹底解説
プランB:新しいパソコンに買い替える(推奨)
もし今のPCが購入してから5年以上経っているなら、迷わず買い替えをおすすめします。
OSが変わるとPCへの負荷も変わります。古いPCに無理やり最新OSを入れても、「動作が重くてストレスが溜まる」という新たな問題が発生するだけです。
2026年はPCパーツが高騰する見込みですが、事務作業や動画視聴レベルであれば、10万円前後でも十分快適なモデルが見つかります。
【2026年最新】パソコン購入完全ガイド|価格高騰・Crucial撤退時代の「損しない」選び方
プランC:ESU(拡張セキュリティ更新プログラム)で延命する
「どうしても今のPCを使い続けたい」という場合、マイクロソフトから提供される「ESU(拡張セキュリティ更新プログラム)」を利用して、一時的にサポートを延長する方法があります。
ただし、これはあくまで「1年間限定の延命措置」である点に注意が必要です。
【ESUのポイント】
- 対象: Windows 10 Home, Pro, Pro Education, Pro Workstationなど。
- 費用: 個人向けはPC1台あたり 30米ドル(約4,500円)。
- 期間: 個人向けは1年間のみ(2026年10月13日まで)。それ以上の延長はできません。
- 無償オプション: 「Windows バックアップ機能の使用」や「Microsoft Rewards(1,000ポイント)」との交換など、条件によっては無料で利用できる場合もあります。
1年後には結局買い替えが必要になります。「約4,500円払って先延ばしにする」か「そのお金を新しいPCの購入資金に充てる」か、よく考える必要があります。
失敗しない「データ移行」完全ガイド
買い替えを決意した時に一番面倒なのが、古いPCから新しいPCへの「データ移行」ですよね。
写真や年賀状の住所録を消さないために、誰でもできる簡単な方法を2つ紹介します。
方法1:外付けSSDを使う(一番確実)
USBメモリや外付けSSDにデータをコピーして、新しいPCに移すというアナログですが最強の方法です。
2026年はクラウド全盛期ですが、大量の写真や動画を一気に移すなら、物理的なSSDの方が圧倒的に早くて確実です。
おすすめの規格:
「USB 3.2 Gen2」以上に対応したポータブルSSDを選びましょう。
Crucialが撤退してしまいましたが、SamsungやSanDiskの製品が信頼性が高くおすすめです。
方法2:クラウド(OneDrive / Googleドライブ)を使う
普段からデータを「ドキュメント」や「デスクトップ」に置いている人は、OneDriveの同期機能をオンにするだけで、新しいPCで同じMicrosoftアカウントでログインすれば自動的にデータが降ってきます。
ただし、無料版だと容量(5GBなど)が足りないことが多いです。
一時的に有料プランに加入するか、前述の外付けSSDと併用するのが賢いやり方です。
【2026年版】買い替えにおすすめの「コスパ重視」PC
「ゲームはしないし、動画編集もしない。とにかく安くて長く使えるPCが欲しい」
という方に向けて、Windows 11を快適に動かせる最低ラインかつ、高騰時代でもコスパの良い構成を紹介します。
狙い目のスペック条件
家電量販店で店員さんに勧められるがままに買うと、不要な機能がついた高いモデルを買わされがちです。
Amazonなどで探す際は、以下の3点を条件に検索してください。
- CPU: Intel Core i5(第13世代以降) または AMD Ryzen 5(7000番台以降)
- Core i7は事務用にはオーバースペックです。逆にCeleronやN100などは動作がもっさりするので避けましょう。
- メモリ: 16GB(必須)
- ここが最重要です。8GBモデルは安いですが、Windows 11を動かすには余裕がありません。「16GB」またはそれ以上が無難です。
- Office: 必要なら「Microsoft Office 2024」付き
- 互換ソフト(WPS Officeなど)で良ければ、2万円ほど安くなります。
おすすめのノートPC(10万円〜13万円)
家の中で持ち運べて、画面も見やすい15.6インチや14インチのモデルがおすすめです。
HP(ヒューレット・パッカード)やDell、ASUSといった海外メーカー製が、国内メーカー製よりも圧倒的に安くて性能が良いです。
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おすすめのデスクトップPC(8万円〜11万円)
モニターやキーボードが今のまま使えるなら、本体だけ買い替えるのが一番安上がりです。
省スペースな「ミニPC」や「スリムタワー」型なら、机の上もスッキリします。
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Windows 11に慣れるための3つのコツ
いざ買い替えると、「スタートボタンの位置が違う!」「右クリックメニューが変わった!」と戸惑うかもしれません。
でも安心してください。Windows 11は慣れればWindows 10より使いやすいOSです。
- スタートボタンを左に戻す: 設定画面から、真ん中にあるスタートボタンを使い慣れた「左下」に戻せます。
- Copilot(AI)を使う: タスクバーにある「Copilot」アイコンを押すと、PCの使い方が分からない時にチャットで質問できます。これが意外と便利です。
- ウィンドウ整列機能: 画面右上の最大化ボタンにマウスを乗せると、画面を綺麗に2分割・3分割できるメニューが出ます。作業効率が爆上がりします。
【2026年最新】パソコン購入完全ガイド|価格高騰・Crucial撤退時代の「損しない」選び方
まとめ|セキュリティへの投資は「安心」への投資
Windows 10のサポート終了に伴う対策について解説しました。
- リスク: 放置は危険。個人情報流出の元になる。
- 対策: 5年以上前のPCなら「買い替え」がベスト。
- ESU: 延命は1年間だけ。約4,500円かかるが、ポイント交換で無料になる場合も。
- スペック: 「Core i5 / メモリ16GB」を選べば5年は戦える。
パソコンの買い替えは大きな出費ですが、ウイルスに感染してデータが消えたり、預金が盗まれたりする被害額に比べれば安いものです。
サポート終了を「新しい快適な環境を手に入れるチャンス」と捉えて、早めの行動を心がけましょう。
新しいWindows 11のパソコンは、起動も速く、画面も綺麗です。
きっと「もっと早く買い替えればよかった」と思うはずですよ。

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