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携帯電話番号「090・080・070」の違いを徹底解説!新規取得の難易度や各番号の役割を比較

携帯電話番号「090・080・070」の違いを徹底解説!新規取得の難易度や各番号の役割を比較 生活の知恵

携帯電話の番号は、最初に付く3桁の数字「090」「080」「070」によって分けられています。もしあなたが「これらの番号って何が違うの?」と感じたなら、それは当然の疑問でしょう。

結論からお伝えすると、現在はどの番号を使っても通話品質や料金プランに違いはありません。違いは、主に導入された時期元々の用途にあります。特に「090」は最も古くから使われているため、新規での取得が難しく、「レアな番号」と言われることもあります。

この記事では、携帯電話番号の頭3桁の違いを歴史的背景から徹底解説します。新規契約でどの番号が割り当てられるのか、また、「070」が持つPHSのイメージは今どうなのか、といった疑問も解消できます。

携帯電話番号「090」「080」「070」の根本的な違いと特徴を比較

携帯電話番号の先頭3桁は、その番号がいつ頃、どのようなサービスに割り当てられたかという歴史を示しています。現在の日本の携帯電話・PHS等の番号はすべて「0A0」で始まる11桁の番号ですが、機能的な差はほぼありません。

重要なポイントは、すべて携帯電話(音声通話・データ通信)として利用できるという点です。通話品質や通信速度、キャリア(ドコモ・au・ソフトバンクなど)や格安SIM(MVNO)が提供するサービス内容に違いが出ることはありません。

違いを理解するために、各番号の歴史と現在の状況をまとめた比較表を見てみましょう。

携帯電話番号導入時期
(携帯電話向け)
元々の主な用途現在の新規取得の難易度心理的なイメージ
0901999年頃から初期携帯電話非常に困難長年利用している/信頼性が高い
0802002年頃から携帯電話(090枯渇の補充)容易最も一般的/標準的
0702013年11月からPHS専用番号からの転用容易PHSのイメージが残ることも

新規で携帯電話を契約する場合、現在多く割り当てられるのは「080」か「070」です。これは、初期の番号である「090」が、長年の利用によりほとんど使われ続けており、番号の在庫が枯渇しているためです。この歴史的な背景こそが、各番号の持つイメージやレア度につながっているといえます。各番号の詳細については、この後で詳しく解説していきます。

「090」はなぜレア?新規取得が難しい理由とビジネスでの活用

「090」は携帯電話番号の中で最も古くから使われている番号帯です。1999年頃に11桁の番号体系が統一された際、それまで使われていた010や020の一部が移行する形で割り当てられ、日本の携帯電話文化と共に歩んできました。

090が「レア」と言われるのは、単に古い番号だからではありません。長期間にわたって利用しているユーザーが多いため、解約されずに使い続けられている番号が圧倒的に多く、新しい契約に回せる番号の在庫がほとんどないためです。そのため、携帯電話会社にとっても貴重な番号であり、新規契約で090が割り当てられることは極めて稀なケースといえます。

ただし、090の番号を新規で取得する方法が全くないわけではありません。

  • 再利用番号の取得: 解約から一定期間が経過し、再利用可能になった番号が新規契約者へ割り当てられることがあります。これに運良く090が含まれる可能性はゼロではありません。
  • MNP(モバイルナンバーポータビリティ)の活用: 現在090の番号を持っている場合は、キャリアや格安SIMを乗り換える際も、MNPを利用すれば番号をそのまま維持できます。

「090」の番号は長く使われている分、「長く商売をしている」「社会的な信頼度が高い」という心理的なイメージを持たれやすく、ビジネスシーンで好んで使われる傾向があります。番号自体に機能的な優位性はありませんが、安心感を与えるという点で、依然として価値のある番号帯だといえるでしょう。

「080」は最も一般的な携帯電話番号。新規契約で割り当てが多い理由

「080」の番号帯は、現在の11桁番号として私たちが知る形で本格的に利用が始まったのは2002年3月1日です。これは、先行する「090」の番号が逼迫し始めたことへの対策として導入されました。

実は、080という番号自体は1996年に一度導入されたものの、1999年の携帯電話番号11桁化の際に一時的に廃止され、その後2002年に現在の形で再導入されたという少し複雑な経緯を持っています。

2000年代以降の携帯電話の普及率増加に伴い、割り当てが急速に進んだ番号帯です。

現在、大手キャリア(MNO)や格安SIM(MVNO)を問わず、新規契約や機種変更の際に最も多く割り当てられるのがこの「080」です。そのため、最も一般的な携帯電話番号として認識されており、老若男女問わず広く使われています。

090のような「歴史の重み」はないかもしれませんが、新規契約者にとって最も手にしやすい、標準的な番号として定着しています。特に以下のようなメリットがあります。

  • 在庫の豊富さ: 090と比較して、新規に割り当てられる番号の在庫が豊富にあるため、契約時にスムーズに取得できます。
  • 一般的な認識: 携帯電話を持つのが当たり前になった時期に普及したため、070のような特定のサービスのイメージを持たれることもなく、広く受け入れられています。

ただし、注意点として「再利用番号」のリスクが挙げられます。利用者の多い番号帯であるため、解約された番号がすぐに再利用番号として市場に戻ってくる可能性も高いです。もし前の利用者が営業電話のターゲットになっていた場合、心当たりのない迷惑電話がかかってくる可能性があることは覚えておきましょう。対策として、迷惑電話ブロックアプリなどを活用することをおすすめします。

「070」は信頼性が低い?PHS番号から携帯番号になった経緯と現状

「070」の番号帯は、過去にPHS(Personal Handy-phone System)の専用番号として使われていたという特殊な経緯を持ちます。PHSはかつて、携帯電話よりも安価で通話品質が良い点が魅力でしたが、徐々に携帯電話に統合され、サービスを終了していきました。

このPHSの番号帯が、携帯電話向けとして新たに割り当てが始まったのは2013年11月のことです。これに伴い、070も090や080と全く同じ携帯電話番号として機能するようになりました

しかし、このPHS時代のイメージが根強く残っているため、いまだに一部の人からは「070=PHS」という印象を持たれてしまうことがあります。

  • 心理的なハードル: 一部のビジネスシーンや、年配の方とのやり取りで、PHSのイメージから「信頼性が低いのでは?」と無用な警戒心を抱かれる可能性は否定できません。
  • サービス登録の制限: ごく稀にですが、一部のオンラインサービスやアプリの電話番号認証で、070番号が登録できない、またはSMS認証が通らないといった不具合が残っているケースも報告されています。

とはいえ、現在、格安SIMやデータ通信専用SIMなどでの割り当てが積極的に行われており、利用者数は年々増加しています。技術的には他の番号と全く変わらないため、個人的な利用であれば全く気にする必要はありません。もし、ビジネスで顧客の信頼を第一に考える必要がある場合は、090や080を選ぶという選択肢も検討材料の一つになるでしょう。

携帯電話番号の今後:「060」とIoT専用番号「020」の役割と展望

携帯電話番号の今後:「060」とIoT専用番号「020」の役割と展望

携帯電話の普及やIoT(Internet of Things)の進化に伴い、日本の電話番号体系は常に変化を続けています。将来の番号枯渇に備えた新しい番号帯の準備が進められているため、090・080・070の他に「060」と「020」についても知っておくと、今後の通信の動向が理解しやすくなります。

060:将来の携帯電話・PHS等向けに準備が進む番号帯

「060」は、携帯電話やPHS等向けの番号として、将来の番号需要増加に備えて割り当ての準備が進められている番号帯です。現時点では、具体的な割り当て開始時期は未定です。総務省の計画では、090・080・070が枯渇した場合の予備番号として位置づけられています。

もし「060」の割り当てが始まれば、その時の新規契約者はこの番号を受け取ることが多くなるでしょう。携帯電話番号は有限な資源であるため、このように新たな番号帯を準備することで、持続的な通信サービスの提供が可能になります。

020:通話不可のデータ通信専用、IoT機器の専用番号

「020」は2017年1月から割り当てが開始された、少し特殊な番号です。これは、私たちが普段利用する通話やSMSができる携帯電話の番号ではなく、M2M(Machine to Machine)やIoTデバイス専用のデータ通信端末向けの番号です。

具体的には、以下のような用途で使われています。

  • カーナビやドライブレコーダーの通信機能
  • スマートメーターや遠隔監視システム
  • 決済端末(POSレジなど)
  • GPSトラッカーや各種センサー

020番号の最大の特徴は、通話機能を持たず、データ通信のみに特化している点です。そのため、私たちが個人でスマートフォンを利用する際にこの番号が割り当てられることはありません。もし020で始まる番号から電話がかかってきた場合、それは間違い電話か、番号を不正利用した発信元である可能性が高いため注意が必要です。

携帯番号を新規で選ぶ・維持するための実践的な方法

携帯電話番号の3桁の違いを理解したところで、実際に番号を取得・維持する際に役立つ具体的な方法を解説します。

新規契約では基本的に番号は選べない

これから携帯電話を新規で契約する、もしくは電話番号のないデータ通信専用SIMを音声通話付きに変更する場合は、携帯電話会社からランダムで番号が割り当てられます

  • 割り当て傾向: 現状では在庫の豊富な「080」か「070」が中心です。
  • 090の取得: 090を希望しても、ランダムな割り当てのため、運に頼るしかありません。ショップによっては再利用番号を割り当てられる際に090の在庫がある場合もありますが、これは稀なケースです。

もし、特定の番号帯に強いこだわりがある場合は、契約前にショップで「080の番号帯が欲しい」などと相談してみる価値はありますが、希望が通る確率は低いと思っておきましょう。

信頼性の高い番号を維持するならMNPを活用する

現在使用している番号が090や、気に入った並びの080・070だった場合、キャリアを乗り換える際は必ずMNP(モバイルナンバーポータビリティ)を利用してください

MNPは、現在の電話番号をそのままに、別の携帯電話会社へ乗り換えられる制度です。

  • 090を維持する最善の方法: 090番号の信頼性を重視して使い続けたい場合、このMNPによる番号維持が唯一の方法となります。
  • 注意点: MNP予約番号の有効期限内に手続きを完了させないと、番号が失効してしまうリスクがあるため、スケジュール管理には十分注意しましょう。

再利用番号のメリットとデメリット

携帯電話番号は解約後、一定期間を経て「再利用番号」として再び新規契約者に割り当てられます。

メリット: 運が良ければ、新規では手に入りにくい「090」の番号や、覚えやすい並びの番号を取得できる可能性があります。

デメリット: 前の利用者が使っていた番号がそのまま割り当てられるため、前の利用者宛ての営業電話や迷惑電話、SMSが届くリスクがあります。特にビジネス利用の場合、前の利用者のイメージを引きずってしまう可能性も否定できません。

新規契約で番号を選べない以上、再利用番号に当たる可能性は常にあります。もし迷惑電話が多いと感じたら、キャリアの提供する迷惑電話対策サービスや、スマートフォンの標準機能、サードパーティ製のアプリなどを活用して対策しましょう。

よくある質問とその答え(FAQ)

Q
080の電話番号は珍しいのですか?
A

現在では「080」は新規契約時に最も多く割り当てられる番号であり、珍しいものではありません。むしろ、090のほうが長年契約者が使い続けているケースが多く、新規では入手困難なため“レア”とされています。

Q
090の番号はどうすれば確実に取得できますか?
A

残念ながら、新規契約で090番号を確実に取得する方法はありません。番号在庫が枯渇しているため、ランダムな割り当てに頼るしかないのです。しかし、現在090をお持ちなら、MNP(携帯番号ポータビリティ)を利用すれば、キャリアを乗り換えても番号を維持できます。これが最も確実な「090番号を使い続ける」方法です。

Q
070の番号って信用できない、不審な番号なのですか?
A

いいえ、そんなことはありません。以前はPHS専用番号でしたが、現在は090や080と全く同じ携帯電話番号として機能しています。技術的な信用度に違いは一切ありません。ただ、PHSのイメージが残っている人がいるため、ビジネスなどでは心理的な配慮が必要な場合もある、という程度です。

Q
080や070の番号は迷惑電話がかかりやすいというのは本当ですか?
A

090に比べて080や070のほうが流通量が多く、再利用番号として市場に出回る可能性も高くなります。そのため、前の利用者が営業リストに載っていたなどの理由で、迷惑電話の標的になりやすいという指摘はあります。対策として、迷惑電話ブロックアプリの導入や、SNSなどでの番号の公開を控えることが有効です。

まとめ

携帯電話の番号体系は、日本の通信の歴史を反映して進化してきました。

  • 090: 初期からの利用者維持率が高く、新規取得が困難な「レア番号」。信頼性重視のビジネスシーンで好まれる傾向があります。
  • 080: 090の枯渇に伴い導入され、現在最も一般的に新規契約で割り当てられる標準的な番号です。ただし、一度廃止され再導入されたという経緯があります。
  • 070: 元PHS番号ですが、現在は090・080と機能的な違いは全くありません。新規契約で手に入りやすい番号の一つです。
  • 060・020: 将来の番号枯渇に備えた番号(060)や、IoT機器専用のデータ通信番号(020)として、今後の通信社会を支えていきます。

番号の3桁の違いはあれど、機能的な優劣はないため、どの番号が割り当てられても心配する必要はありません。もし今持っている番号に愛着がある、またはビジネスで信頼性を重視したいなら、乗り換えの際はMNPを活用して番号を維持するという方法をぜひ活用してくださいね。

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