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「カーリースは貧乏人向け」は誤解!イメージで損する前に知りたい仕組みと実態

「カーリースは貧乏人向け」は誤解!イメージで損する前に知りたい仕組みと実態 車・カーライフ

「カーリースは貧乏人が使うもの」というイメージ、あなたも一度は聞いたことがあるかもしれません。

実際のところ、これは大きな誤解です。

カーリースは、まとまった初期費用を用意せずに新車に乗れたり、月々の車の支出を安定させられたりする、とても合理的なサービス。実際には、手元の現金を事業や投資に回したい経営者や、家計管理をシンプルにしたい堅実な方など、幅広い層に利用されています。

この記事では、なぜ「貧乏人向け」なんてイメージがついてしまったのか、その理由とカーリースの賢い仕組み、そして本当にあなたに合っているのかを判断するポイントを、分かりやすく解説していきます。イメージだけで損をする前に、ぜひ実態を知ってください。

カーリースが「貧乏人向け」と言われる3つの理由

「カーリース=貧乏人」というイメージは、なぜ根付いてしまったのでしょうか。主な理由は3つあると考えられます。

頭金(初期費用)が0円で始められるから

車を買う時、普通は車両価格の1〜2割程度の頭金(初期費用)が必要になりますよね。

カーリースの場合、このまとまった初期費用が「0円」でOKなプランがほとんどです。

「まとまった貯金がなくても新車に乗れる」という手軽さが、「お金がない人でも利用できる」→「貧乏人向けのサービス」というイメージに直結してしまったようです。

しかし、これは「貯金がない人“しか”使えない」という意味ではありません。

あえて手元の現金を残しておきたい人、例えば「子どもの教育費や住宅ローンの頭金のために、貯金は崩したくない」「事業の運転資金としてキャッシュフローを良くしておきたい」と考える人にとっても、初期費用0円は大きなメリットになります。

月々1万円台~など「安さ」が強調されるから

テレビCMやネット広告で、「月々1万円から新車に乗れる!」といったフレーズをよく見かけませんか?

この「月々の支払額の安さ」も、「お金に余裕がない人が選ぶもの」という印象を強める一因でしょう。

もちろん、この「月々1万円」にはカラクリがある場合もあります。

ボーナス払いの設定が必須だったり、一番安い車種の最低限のプランだったりすることもあるため、広告の金額だけを鵜呑みにするのは危険です。

ただ、カーリースの月額料金には、車両代金だけでなく、登録諸費用、毎年の自動車税、自賠責保険料、プランによっては車検費用やオイル交換などのメンテナンス代まで含まれています。

「安い」というより、車にかかる費用を全部まとめて「月々定額」にしている、非常に分かりやすい料金体系なのです。

車が「自分のもの」にならない仕組みだから

カーリースは、あくまで「リース会社から車を借りる」契約です。

契約期間が終われば、車はリース会社に返却するのが基本。
※最近では、契約終了時にそのまま車がもらえるプランを用意しているリース会社も増えています。

一昔前の「車は所有してこそステータス」という価値観からすると、「自分のものにならない=所有するお金がない」と連想されがちでした。

しかし、現代では音楽や動画のサブスクリプション(定額制)サービスが当たり前になりました。

「所有」にこだわらず、必要な期間だけサービスを「利用」する、という合理的な消費スタイルが浸透しています。

カーリースも、こうした「車のサブスク」的な感覚で選ぶ人が増えているのです。

カーリースの賢い仕組みと実態

「貧乏人向け」というイメージが誤解であることは、カーリースの仕組みを知ればもっと納得できるはずです。

実は合理的!「残価設定」で月額料金を抑える仕組み

なぜカーリースは、新車なのに月々の支払いを抑えられるのでしょうか。

その最大の秘密が「残価(ざんか)設定」です。

「残価」とは、契約が終わる数年後に、その車にどれくらいの価値が残っているか(=下取り価格)を予測した金額のこと。

カーリースでは、新車の「車両本体価格」から、この「残価」をあらかじめ差し引きます。

そして、残った金額だけを契約月数で割って支払っていくのです。

例えば、300万円の車で、5年後の残価が100万円と設定された場合、利用者が支払うのは差額の200万円分だけ。

一方で、車をローンで「購入」する場合は、300万円すべてを返済対象にします。

だからこそ、カーリースは月々の支払額を安く設定できるわけですね。これは非常に合理的な仕組みだと言えます。

残クレ(残価設定ローン)とは?仕組みやメリット・デメリット・注意点を解説【お得に利用するコツも】

維持費コミコミで「月々定額」になるメリット

車を持つと、購入費以外にも毎年5月頃に自動車税、2年ごとに車検代、半年に一度のオイル交換代…と、定期的にお金が出ていきます。

特に車検は、まとまった出費になるので家計管理も大変です。

カーリースの多くは、これらの維持費が月額料金に「コミコミ」になっています。

プランによって含まれる範囲は異なりますが、税金や車検代が含まれていると、突発的な大きな出費に慌てる必要がありません。

毎月の支出が「〇〇円」と一定になるため、家計の見通しが立てやすくなります。

これは、計画的にお金を使いたい人にとって、大きな安心材料になるでしょう。

ナンバーで見分けはつく?周囲の目

「リース車だと、ナンバープレートでバレて恥ずかしいのでは?」と心配する声も聞きます。

安心してください。カーリースは、レンタカーの「わ」や「れ」ナンバーとは違います。

自家用車として登録されるため、希望ナンバーでなければ、一般の購入車両とまったく同じナンバープレートが交付されます。

外見からカーリースだと見分けがつくことはまずありません。周囲の目を気にする必要はまったくないのです。

レンタカーの「わ」「れ」ナンバーとは?意味・違い・最新事情を解説

カーリースが向いている人・向いていない人

カーリースは合理的で便利なサービスですが、すべての人に最適というわけではありません。メリットとデメリット(注意点)をしっかり理解しましょう。

カーリースがおすすめな人の特徴

以下のような人には、カーリースの利用が向いています。

  • 初期費用をかけずに新車に乗りたい人
    まとまった貯金を崩したくない、手元に現金を残しておきたい人には最適です。
  • 毎月の支出を安定させ、家計管理をシンプルにしたい人
    税金や車検代の支払いを月額料金にまとめたい人。突発的な出費が苦手な人。
  • 3年や5年など、決まった期間で新車に乗り換えたい人
    ライフスタイルの変化(結婚、出産、転勤など)に合わせて車を見直したい人。面倒な売却手続きなしで乗り換えが可能です。
  • 車のメンテナンスをプロに任せたい人
    オイル交換や点検の時期を気にしたくない人。メンテナンスプランが充実しているリース会社を選べば、ガソリン代と駐車場代以外の心配がほぼ不要になります。

カーリースを慎重に選ぶべき人の特徴(デメリット)

一方で、以下のような人にはカーリースは不向きかもしれません。

  • 車を自由にカスタムや改造(ドレスアップ)したい人
    車はリース会社からの「借り物」です。返却時に元に戻せない改造は原則NG。ホイール交換程度ならOKな場合もありますが、購入するより自由度は低くなります。
  • 走行距離が非常に多い人(例:月1500km以上)
    多くのプランでは、月間500km~1500km程度の走行距離制限が設けられています。超過すると契約終了時に追加料金が発生するため、長距離通勤やドライブが趣味の人は注意が必要です。
  • 契約途中で解約する可能性がある人
    カーリースは、契約期間中の解約(中途解約)が原則できません。事故で全損した場合や、やむを得ない事情で解約する場合は、高額な違約金(残りのリース料一括など)が発生します。
  • 最終的に車を「自分の所有物」として手元に残したい人
    返却が基本ですが、最近は「契約終了後に車がもらえるプラン」も人気です。ただし、そうしたプランは残価設定がない(あるいは低い)ため、月額料金は高めになる傾向があります。

【比較】カーリース vs 中古車購入 どっちがお得?

「月々の負担を減らしたい」と考えたとき、カーリースと並んで選択肢になるのが「中古車購入」です。どちらが自分に合っているか、比較してみましょう。

初期費用と維持費で比較

それぞれの特徴を簡単な比較表にまとめました。

比較項目カーリース(新車・中古車)中古車購入(現金・ローン)
初期費用原則0円 (プランによる)必要 (車両価格の1~2割+諸費用)
月々の支払い定額 (車両代+税金+維持費)ローンなら定額 (車両代のみ)
維持費コミコミ (プランによる)別途その都度発生
(税金、車検、メンテ代)
故障リスク低い(新車の場合)高い(年式・状態による)
契約終了時返却・乗り換え・もらう等自分のもの(売却・廃車)

トータルコストと「安心感」で考える

中古車は、車両本体価格が安いのが最大の魅力です。

しかし、安く買えても、購入直後にエアコンやエンジン系統が故障し、高額な修理費がかかってしまうリスクがあります。結局「安物買いの銭失い」になる可能性も否定できません。

その点、カーリース(特に新車)であれば、数年間はメーカーの新車保証が適用されます。

メンテナンスプランに入っていれば、消耗品の交換費用もカバーされるため、予期せぬ出費の心配がほとんどありません。

どちらが「お得」かは、単純な金額だけでは測れません。

「故障リスクを承知の上で、総額の安さを追求する」なら中古車購入、「多少割高になっても、毎月の支出を固定して安心感を得たい」ならカーリース、という選び方になるでしょう。

カーリースにも「審査」はある!注意点をチェック

「貧乏人でもOK?」という点で気になるのが「審査」です。

カーリースは「借りる」契約ですが、実質的にはローンと似ており、契約者の支払い能力を審査されます。

「貧乏人」でもOK?審査の基準とは

審査で重要視されるのは、「貧乏かどうか」ではなく、「月々のリース料を継続して支払える安定した収入があるか」です。

一般的に、年収200万円以上がひとつの目安と言われることが多いようです。

もちろん、年収が基準を満たしていても、過去にクレジットカードや携帯電話料金の支払いを何度も延滞していると、信用情報に傷がついているため審査に通りにくくなります。

正社員でなくても、パートやアルバイト、年金受給者の方でも、安定した収入があると認められれば審査に通る可能性は十分にあります。

学生や専業主婦の方でも、親や配偶者を連帯保証人に立てることで契約できる場合が多いです。

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審査に通りやすくなるためのコツ

もし審査に不安がある場合は、以下のような対策を試してみましょう。

  • 希望する車種のグレードを下げる
    車両価格が安くなれば、月額料金も下がるため、審査のハードルも下がります。
  • 契約年数を長くする
    同じ車でも、5年契約より7年契約にするほうが、月々の負担額は減らせます。
  • 頭金を用意できるプランを選ぶ
    初期費用0円が魅力ですが、あえて頭金を入れることで月額を下げ、審査に通りやすくする方法もあります。

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まとめ:カーリースは「賢く車に乗る」ための一つの選択肢

「カーリースは貧乏人が使うもの」というイメージは、初期費用0円や月額の安さといった表面的な特徴から生まれた誤解です。

実際は、「まとまったお金を使いたくない」「突発的な出費をなくして家計を安定させたい」という、現代人の合理的なニーズに応えるサービスだと言えます。

もちろん、走行距離制限やカスタマイズ不可といったデメリットもあるため、すべての人に万能ではありません。

しかし、自分の車の使い方やお金の計画に合致すれば、新車を購入したり、中古車を選んだりするよりも、ずっと「賢い」車の乗り方になる可能性を秘めています。

イメージに惑わされず、カーリースの仕組みを正しく理解して、あなたに最適なカーライフを選んでください。

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