「レクサスNXがひどい」という噂、気になりますよね。
購入を考えている時に「恥ずかしい」とか「買って後悔した」なんて口コミを見つけたら、誰だって不安になるものです。
先に結論からお伝えすると、レクサスNXは決して「ひどい」車ではありません。むしろ、非常に満足度の高いプレミアムSUVです。
では、なぜネガティブな声が上がるのでしょうか?
その多くは、「価格の高さ」や「期待値とのギャップ」、そしてライバルである「ハリアーとの比較」から来ているようです。
この記事では、レクサスNXが「ひどい」と言われてしまう理由を深掘りしつつ、購入後に「後悔しない」ための賢い選び方を徹底解説します。
レクサスNXが「ひどい・恥ずかしい」と言われる5つの理由
レクサスNXは多くに支持される人気車種ですが、一部でネガティブな評価を受けているのも事実です。まずは、なぜ「ひどい」や「恥ずかしい」といった声が上がるのか、その理由を探っていきましょう。
理由1:価格が「ひどい」?ハリアーと比べ高すぎる問題
最も多く聞かれるのが「価格の高さ」です。特に、トヨタブランドの高級SUV「ハリアー」と比較されがちです。
確かに、ハリアーの上位グレードとNXのベースグレードの価格帯は近いため、「中身はハリアーと同じなのに、レクサスというだけで高い」と感じる人がいるのも無理はありません。
しかし、NXはハリアーと共通のプラットフォーム(GA-K)を使いつつも、ボディ剛性の高め方や、使われている遮音材・吸音材の量、内装の素材やつくり込みが異なります。
機能やスペックだけを比較すればハリアーのコストパフォーマンスは抜群ですが、NXの価格には、より上質な乗り味、高い静粛性、そしてレクサスオーナーならではのディーラー体験(オーナーズラウンジなど)といった「付加価値」が含まれています。
この「目に見えない価値」をどう評価するかで、NXが「高すぎる(ひどい)」と感じるか、「価格相応(妥当)」と感じるかが分かれるのです。
理由2:内装が思ったより「しょぼい」という誤解
新型NXの内装は、大型の14インチディスプレイを中心に据えた、先進的でシンプルなデザインが特徴です。
※2024年2月の一部改良で、従来9.8インチだったNX350h/NX250の標準ディスプレイも14インチに統一されました
このシンプルさが、一部の人には「高級車にしてはあっさりしすぎ」「プラスチック感が目立つ」と映り、「内装がしょぼい」という評価につながることがあります。
特に、旧型モデルのメカニカルなメーター周りや、他社のきらびやかな内装を期待していると、ギャップを感じるかもしれません。
しかし、実際に触れてみると、スイッチ類の操作感(クリック感)や、ソフトパッドが使われている範囲など、細部までこだわって作られているのが分かります。
派手さはありませんが、ドライバーが運転に集中できる機能的なデザインと、上質な「感性品質」を追求したのが新型NXの内装だと言えるでしょう。
理由3:「乗り心地が硬い」はFスポーツ特有の評価?
「レクサスだから、さぞかしフワフワで快適だろう」と期待して試乗すると、「意外と硬い」と感じることがあります。
特にその傾向が強いのが、スポーティーグレードの「F SPORT」です。
F SPORTは、専用のサスペンション(電子制御のAVS)が装備され、引き締まったスポーティーな走りを実現しています。その代償として、路面の凹凸を拾いやすく、人によっては「乗り心地が硬い(ひどい)」と感じるのです。
もしあなたが快適性やしっとりとした乗り味を最優先するなら、「Version L」や標準グレードを選ぶべきです。こちらはF SPORTに比べて明らかにマイルドな乗り心地に設定されています。
「乗り心地がひどい」という口コミは、多くの場合、F SPORTの特性を誤解したまま乗ったケースかもしれません。
理由4:納期が長すぎて「後悔」した(過去の話)
これは主に2021年の発売当初から2023年にかけての話です。
新型コロナウイルスの影響や世界的な半導体不足が重なり、NXの納期は「1年半待ち」「2年待ち」という異常事態に陥りました。
契約しても車がいつ来るか分からず、その間に生活環境が変わってしまったり、他社の新型車に目移りしてしまったりと、「待っている間に後悔した」という声が多く聞かれました。
しかし、2024年以降、トヨタグループ全体の生産体制は大幅に改善しています。
現在では、かつてのような極端な納期遅れは解消されており、この理由での「後悔」はほぼなくなったと言って良いでしょう。
理由5:「恥ずかしい」は見栄を張ってると思われる?
「レクサスに乗っている=見栄っ張り」という、一昔前のステレオタイプなイメージから、「レクサスに乗るのは恥ずかしい」と感じる人もいるようです。
特にNXは、エントリーモデルのUXに次いで比較的手が届きやすい価格帯であることから、「無理してレクサスを買った」と見られるのではないか、と心配する声もあります。
しかし、現在のレクサス、特に新型NXを選ぶユーザー層は、単なるブランドステータス(見栄)ではなく、洗練されたデザイン、走行性能、安全性の高さ、そして品質の高さを合理的に評価して選んでいる人が大半です。
他人の目を気にして「恥ずかしい」と感じる必要は全くなく、自分がその価値に納得して選んだのであれば、堂々と乗るべきです。
購入後に「後悔しない」ための賢い選び方
ネガティブな評判を理解した上で、次は「じゃあ、どうすれば後悔しないNX選びができるか」という具体的なポイントを見ていきましょう。
おすすめグレードは「Version L」と「F SPORT」どっち?
NX選びで最も悩ましいのが、キャラクターが明確に異なる「Version L」と「F SPORT」の二択です。
快適性と高級感を求めるなら「Version L」
「Version L」は、NXの快適性や高級感を最も体感できるグレードです。
シートは手触りの良い本革が標準装備となり、内装の随所に施されたステッチや加飾が、所有する喜びを満たしてくれます。
乗り心地もマイルドで、ゆったりと長距離を走りたい人に向いています。三眼フルLEDヘッドライトも標準装備です。
スポーティーな刺激が欲しいなら「F SPORT」
「F SPORT」は、内外装に専用のデザイン(メッシュグリル、専用アルミホイール、スポーツシートなど)が与えられ、走りも専用チューニング(パフォーマンスダンパー、AVS)が施されています。
見た目のカッコよさと、キビキビとしたハンドリングを求めるならこちらでしょう。ただし、前述の通り、乗り心地は硬めです。
どちらが良いかは完全に好みですが、「見た目(F SPORT)は捨てがたいけど、乗り心地の硬さが不安…」という方は多いです。迷った場合は、両方をじっくり試乗して比較することをおすすめします。
必須オプションは?「いらない」オプションで後悔しないために
レクサスはオプションも高額なため、取捨選択が重要です。「とりあえず全部付けたけど、使わなくて後悔した」という事態は避けたいものです。
おすすめオプション
- パノラマルーフ(ムーンルーフ):
約10万円〜と高額ですが、車内の開放感が劇的に向上します。特に後部座席の快適性に貢献します。また、リセールバリュー(売却時の価格)にも有利に働くため、装着して損はないオプションの筆頭です。
慎重に検討したいオプション
- おくだけ充電(ワイヤレス充電):
一見便利そうですが、「充電速度が遅い」「スマホが熱くなる」「置く位置がシビア」といった声が多く、結局ケーブルで充電している人が多いようです。約1.3万円と安価ですが、使用頻度をよく考えてから選びましょう。 - マークレビンソン プレミアムサラウンドサウンドシステム:
約25万円もする高級オーディオ。音質は確かに素晴らしいですが、NXは標準のオーディオシステム(レクサスプレミアムサウンドシステム)の出来も非常に良いです。ディーラーで聴き比べ、その価格差に見合う価値を感じるか、冷静に判断しましょう。
ハリアーとNX、価格差の価値はどこにある?
NXの購入を検討する際、誰もが一度はハリアーと比べるはずです。
例えば、ハリアーの人気グレード(ガソリンZ)は約418万円、対するNXのベースグレード(NX250)は約485万円(どちらも2WD)。その差は約67万円ですが、装備を揃えていくと価格差はさらに開きます。
この価格差を正当化できるか、両者の違いを表で比較してみましょう。
※価格は2025年6月時点の情報です。ハリアーは同月の一部改良後、NXは2024年2月改良モデルの価格となります。最新の価格は各ディーラーにてご確認ください。
比較項目 | レクサスNX (NX250 標準) | トヨタ ハリアー (Zグレード・ガソリン) |
---|---|---|
プラットフォーム | GA-K(高剛性) | GA-K(共通だが味付けが異なる) |
内装ディスプレイ | 14インチ(標準) | 12.3インチ(標準) |
内装の質感 | スイッチ類、素材感で優位 | 高品質だがNXには一歩譲る |
静粛性 | ◎(遮音材・吸音材が豊富) | ◯(十分高い) |
ディーラー体験 | オーナーズラウンジ等 | 一般的なトヨタディーラー |
価格(目安) | 約485万円〜 | 約418万円〜 |
ハリアーでも満足できる人は多いですが、NXは「より高いボディ剛性による走りのしっかり感」「14インチの大画面ナビ」「細部の質感」「圧倒的な静粛性」、そして「レクサスブランドの体験」が手に入ります。
この「もう一段上」のクオリティに数十万円の価値を見出せるかどうかが、後悔しないための分岐点となります。
気になるリセールバリューは「ひどい」?
車を所有する上で、売却時の価値(リセールバリュー)は重要です。
「NXのリセールはひどい」という声も聞かれますが、これは誤解です。
コロナ禍の異常な中古車価格高騰期には、NXもプレミア価格で取引され、アルファードやランドクルーザー並みのリセールを記録した時期もありました。
現在はその熱狂も冷め、リセールは「正常化」しています。
とはいえ、一般的な国産SUVと比較すれば、レクサスブランドのNXは依然として高いリセールバリューを維持しています。「ひどい」どころか、むしろ「優秀」な部類に入ります。
リセールを少しでも意識するなら、人気の「F SPORT」や、開放感のある「パノラマルーフ」、そして定番カラーの「ホワイトノーヴァ」や「ブラック」を選ぶのが賢明でしょう。
レクサスNXのカラー選びガイド:内装やリセールバリュー考慮の人気色も【後悔しないために】
2024年改良と「OVERTRAIL」グレードの登場
レクサスNXは、2024年2月に注目すべき一部改良を受けました。
最大のトピックは、前述の通り、これまで9.8インチだったNX350hとNX250の標準ディスプレイが、上位グレードと同じ「14インチ」に大型化・標準化されたことです。
また、同時に新グレード「OVERTRAIL(オーバートレイル)」が追加されました。
これは、F SPORTの「オンロード(舗装路)のスポーティーさ」とは対極にある、「オフロード(未舗装路)の走破性」と「アウトドアスタイル」を追求したモデルです。
専用のマットブラックのパーツやオフロードタイヤ、悪路での快適性を高める専用AVS(電子制御サスペンション)を備えています。
「Version L」や「F SPORT」とは全く異なる新しい選択肢として、注目を集めています。
まとめ:レクサスNXはこんな人におすすめ!
レクサスNXが「ひどい」「恥ずかしい」と言われる理由は、その多くが価格に対する個人の価値観の違いや、特定のグレード(F SPORTの硬さ)に対する誤解でした。
NXは、以下のような方に自信を持っておすすめできる車です。
- ハリアーでは少し物足りない、もう一段上の質感を求める人
- 洗練された都市型SUVのデザインが好みな人
- 静粛性や乗り心地といった「感性」の部分を重視する人
- レクサスならではの、きめ細やかなディーラーサービスを受けたい人
購入後に後悔しないために最も重要なのは、「自分が車に何を求めているか」を明確にすることです。快適性か、スポーティーさか、それともオフロード性能か。
その上で、必ず気になるグレード(特にF SPORTとVersion L)を試乗して、ご自身の感覚で「価格に見合う価値があるか」を確かめてみてください。
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