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エアコンの室外機が動かない!ファンが回らない7つの原因と自分でできる対処法を解説

エアコンの室外機が動かない!ファンが回らない7つの原因と自分でできる対処法を解説 ガジェット・家電

「あれ、エアコンのランプは付いているのに、ちっとも涼しく(暖かく)ならない…」

そんな経験はありませんか?もしかしたら、その原因はベランダや家の裏に設置されている「室外機」にあるかもしれません。室内機は動いているのに、肝心の室外機がうんともすんとも言わない…。特に真夏や真冬だと、本当に焦ってしまいますよね。

でも、慌てないでください。「室外機が動かない=即故障」というわけではありません。実は、ご家庭で簡単に確認できることがいくつかあります。

この記事では、エアコンの室外機が動かない、ファンが回らないといったトラブルの原因と、ご自身でできる対処法を分かりやすく解説します。専門業者を呼ぶ前に、まずはこの記事を読んでチェックしてみてください。

まずは落ち着いて!エアコンの室外機が動かない時に確認したいこと

室外機が動いていないことに気づくと、「もしかして壊れたかも!」と不安になりますが、まずは落ち着いて状況を確認しましょう。故障ではなく、正常な動作の一環である可能性もあります。

そもそも室外機は常に動いているわけではない

意外と知られていませんが、エアコンの室外機は常にフル稼働しているわけではありません。エアコンは、室内の温度を設定温度に調整するために動いています。

例えば、冷房運転の場合、部屋が設定温度まで下がると、室内機は送風状態になり、室外機は一時的に運転を停止します。そして、部屋の温度が再び上がってくると、室外機も運転を再開する仕組みです。これは省エネのための正常な動作なので、心配いりません。

また、冬場の暖房運転中には「霜取り運転」といって、室外機についた霜を溶かすために一時的に運転が止まることがあります。このとき、室内機から温風が出なくなるため故障と勘違いしがちですが、10分前後で自動的に復旧しますので、少し様子を見てみましょう。

室内機は動いていますか?エラーコードの確認

次に、お部屋の中にある室内機の状態を確認してください。そもそも室内機の電源が入っていなかったり、運転ランプが点滅していたりしませんか?

多くのエアコンには自己診断機能が備わっており、何らかの異常を検知すると、室内機のランプが点滅してエラーコードを知らせてくれます。エラーコードの内容はメーカーや機種によって異なりますが、取扱説明書やメーカーの公式サイトで確認できます。

エラーコードが出ていれば、それが室外機が動かない原因を特定する大きな手がかりになります。まずは室内機に異常がないかを確認することが、問題解決への第一歩です。

自分でできる!エアコン室外機が動かない原因と対処法【簡単チェックリスト】

「室外機は正常な停止じゃなさそうだし、室内機にエラーも出ていない…」そんなときは、ご自身で対処できる原因が隠れているかもしれません。専門家を呼ぶ前に、以下の4つのポイントを上から順にチェックしてみましょう。

原因1:リモコンの設定ミス

「なんだ、そんなことか」と思われるかもしれませんが、意外と多いのがリモコンの設定ミスです。特に、季節の変わり目や、ご家族の誰かが設定を変えた後などに起こりがちです。

まずは、リモコンの運転モードが「冷房」または「暖房」になっているか確認してください。「送風」や「内部クリーン」モードになっていると、室外機は作動しません。

次に、設定温度が適切かどうかもチェックしましょう。冷房の場合は現在の室温より低く、暖房の場合は現在の室温より高く設定しないと、エアコンは「もう部屋は快適な温度だ」と判断し、室外機を動かしません。一度、リモコンの設定を確かめてみてください。

原因2:室外機周りの環境の問題

室外機は、屋外の空気を吸い込んで熱を交換する重要な役割を担っています。そのため、室外機の周りの環境が悪いと、うまく性能を発揮できずに停止してしまうことがあります。

ベランダに置いてある植木鉢や段ボール、ゴミなどが、室外機の吸込口や吹出口を塞いでいませんか?室外機の周りには、スムーズに空気が流れるように、少なくとも20cm以上のスペースを確保することが推奨されています。

また、夏場に直射日光が当たり続けることで、室外機本体が高温になりすぎて安全装置が働き、運転を停止するケース(オーバーヒート)もあります。その場合は、室外機周辺に日よけ(すだれなど)を設置して、熱がこもらないように工夫するのも効果的です。

原因3:フィルターや室外機内部の汚れ

エアコンのフィルターがホコリで目詰まりしていると、室内機が効率よく空気を吸い込めなくなり、結果として室外機の運転にも影響が出ることがあります。室内機のフィルターは、2週間に1回程度を目安に掃除するのがおすすめです。

また、室外機の裏側や側面にある「熱交換器(アルミフィン)」がホコリや落ち葉などで汚れていると、熱交換の効率が落ちてしまい、動かなくなる原因になります。ほうきで軽く払ったり、使い古しの歯ブラシなどで優しく汚れを落としたりするだけでも改善される場合があります。ただし、フィンは非常にデリケートなので、力を入れすぎないように注意しましょう。高圧洗浄機などを使った本格的な洗浄は、故障の原因になるため専門業者に依頼するのが安心です。

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原因4:一時的な電力供給の問題

エアコンは多くの電力を消費するため、電力供給に何らかの問題が生じて動かなくなることも考えられます。

まずは、ご家庭のブレーカーが落ちていないか確認してください。もしエアコン専用のブレーカーが「切」になっていたら、「入」に戻してから再度運転を試してみましょう。

また、単純にエアコンの電源プラグがコンセントから抜けかかっている、という可能性もあります。一度プラグを抜き、数分待ってから再びしっかりと差し込む「リセット」を試してみてください。この操作だけで、システムの一時的なエラーが解消され、正常に動き出すこともあります。

【要注意】こんな症状は故障かも?専門業者に相談すべきケース

ここまで紹介した対処法を試しても改善しない場合や、以下のような症状が見られる場合は、部品の故障が考えられます。感電や火災のリスクもあるため、無理に自分で解決しようとせず、速やかに専門業者に相談しましょう。

ファンは回るが異音がする・焦げ臭い

室外機から「ガタガタ」「キーキー」といった普段聞き慣れない音がしたり、焦げ臭いニオイがしたりする場合は危険なサインです。内部の部品が破損していたり、モーターがショートしかけていたりする可能性があります。

このような状態で使用を続けると、重大な事故につながる恐れがあります。すぐにエアコンの運転を停止し、電源プラグを抜いてから修理を依頼してください。放置は絶対にやめましょう。

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コンプレッサーやファンのモーター故障

室外機のファンが全く回らない、または「ブーン」といううなり音はするものの回ろうとしない、といった場合は、ファンモーターの故障が考えられます。また、ファンは回っているのに冷暖房が全く効かない場合は、空気を圧縮する心臓部である「コンプレッサー」が故障している可能性が高いです。

これらの部品は、エアコンの中でも特に重要なパーツであり、修理には専門的な知識と技術が必要です。自分で分解したり修理したりするのは非常に危険ですので、プロに任せるのが賢明です。

制御基板・センサーの不具合

エアコンの頭脳にあたる「制御基板」や、温度などを検知する各種「センサー」が故障すると、室外機に正しい指令が送られなくなり、動かなくなってしまいます。

リモコンの操作を受け付けない、エラー表示が消えない、電源自体が入らないといった症状は、電気系統のトラブルが原因かもしれません。これらの修理も、専門家による診断と交換作業が必要になります。

エアコン室外機の修理・交換にかかる費用相場

いざ専門業者に依頼するとなると、気になるのが修理費用です。故障の程度や交換する部品によって費用は大きく変動しますが、おおよその相場を知っておくと安心です。

修理内容費用相場(税込)作業時間の目安備考
ファンのモーター交換20,000円 ~ 40,000円1~2時間異音やファンが回らない場合に多い修理です。
制御基板の交換25,000円 ~ 45,000円1~2時間電源が入らない、操作不能などの場合に考えられます。
冷媒ガス補充15,000円 ~ 30,000円1~1.5時間ガス漏れ箇所を特定・修理した上で行います。
コンプレッサー交換50,000円 ~ 150,000円2~4時間最も高額な修理。使用年数によっては本体交換がお得な場合も。

※上記はあくまで目安であり、出張費や技術料が別途かかる場合があります。

特に、エアコンの心臓部であるコンプレッサーの交換は非常に高額になります。エアコンの使用年数が10年を超えている場合は、修理をしても他の部品が次々に故障するリスクがあるため、新しいエアコンへの買い替えを検討した方が、長期的に見て経済的なケースも少なくありません。

信頼できる修理業者の選び方

エアコンの修理業者は数多く存在するため、どこに頼めばいいか迷ってしまうかもしれません。安心して任せられる業者を選ぶために、以下の3つのポイントを参考にしてください。

見積もりが明確か

問い合わせをした際に、作業内容や料金体系を丁寧に説明してくれる業者を選びましょう。「作業前に必ず確定料金を提示する」「追加料金が発生する場合は事前に説明がある」など、料金設定が明確な業者は信頼できます。逆に、料金についての質問を曖昧にごまかすような業者には注意が必要です。

実績や口コミを確認する

業者の公式サイトで施工事例や実績を確認したり、インターネット上の口コミや評判を調べたりするのも有効です。実際にその業者を利用した人の生の声は、信頼性を判断する上で非常に参考になります。良い評価だけでなく、悪い評価にも目を通し、その内容や業者の対応をチェックすると良いでしょう。

保証制度が充実しているか

修理後の保証(アフターフォロー)がしっかりしているかも重要なポイントです。万が一、修理後に再び同じ箇所が故障してしまった場合に、無償で再修理してくれるなどの保証があれば安心です。保証期間や内容については、依頼する前に必ず確認しておきましょう。

まとめ

エアコンの室外機が動かないとき、まずは慌てずに「正常な停止ではないか」「リモコン設定は正しいか」といった基本的な部分から確認してみましょう。室外機の周りを片付けたり、フィルターを掃除したりするだけで、あっさり解決することもあります。

一方で、異音や異臭がする場合や、ご自身でできる対処法を試しても改善しない場合は、無理せず専門の修理業者に相談することが大切です。その際は、費用や保証内容をしっかり確認し、納得のいく業者を選んでください。

この記事が、突然のエアコンのトラブルでお困りのあなたのお役に立てれば幸いです。

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