
iPhone充電が遅い時の全対策!急速充電の仕組みと選び方【2025年最新】
「あれ、iPhoneの充電がぜんぜん進まない…」
「寝る前に充電し忘れた!朝の準備中に少しでも多く充電したい!」
そんな風に感じたことはありませんか?実は、iPhoneはちょっとしたアイテムを揃えるだけで、充電速度を劇的にアップさせることができます。それが「急速充電」です。
この記事では、「急速充電って何?」という基本から、必要なアイテム、注意点、おすすめの選び方まで、分かりやすく解説します。
そもそもiPhoneの急速充電とは?
「急速充電」という言葉はよく聞くけれど、具体的にどんなものかご存じでしょうか。
iPhoneにおける急速充電とは、約30分でバッテリー残量を最大50%まで充電できる機能のこと。Appleが公式にうたっている性能で、従来の充電方法に比べて圧倒的に速いのが特徴です。
たとえば、これまでiPhoneに付属していた四角い小型のアダプター(出力5W)だと、30分で充電できるのはせいぜい15〜20%程度。急いでいる時には、かなり心もとないですよね。それが急速充電なら、朝の身支度や、カフェで一息つく短い時間でも、十分な量をサクッと充電できるのです。
この便利な急速充電は、iPhone 8以降のすべてのモデルで利用できます。「自分のiPhoneは古いのかな?」と思っても、意外と対応しているかもしれません。もちろん、最新のiPhone 15・16シリーズやiPhone SE(第2世代以降)もバッチリ対応しています。
ただし、この急速充電の恩恵を受けるには、iPhone本体だけでは不十分。後ほど詳しく解説しますが、「充電器(ACアダプター)」と「ケーブル」も急速充電に対応したものを用意する必要があります。
参考:iPhoneを高速充電する – Apple サポート (日本)
iPhoneの急速充電に必要なものリスト
「なるほど、じゃあ何を揃えればいいの?」と思いますよね。iPhoneで急速充電を実現するために必要なアイテムは、たったの2つです。とてもシンプルなので、安心してください。
- USB-PD(Power Delivery)対応のACアダプター
- USB-C & Lightning ケーブル (※iPhone 14以前のモデル)USB-C & USB-C ケーブル (※iPhone 15以降のモデル)
この2つが揃って、初めて急速充電が可能になります。どちらか片方だけでは、本来のスピードは出ないので注意しましょう。それぞれのアイテムについて、もう少し詳しく見ていきます。
①USB-PD対応の20W以上のACアダプター
まず必要なのが、コンセントに挿すACアダプターです。ここで重要なキーワードが「USB-PD(Power Delivery)」と「ワット(W)数」。
USB-PDとは、USB-C端子を使って大きな電力を送れる充電規格のこと。この規格に対応したアダプターを選ぶのが、急速充電への第一歩です。見分け方は簡単で、製品のパッケージや説明欄に「USB-PD対応」や「Power Delivery対応」と書かれています。
次に注目したいのが「W(ワット)数」。これは電力の大きさを示す単位で、数字が大きいほどパワフルになります。iPhoneを急速充電するには、最低でも20W以上の出力ができるアダプターを選びましょう。Appleも20W以上のアダプターを推奨しています。
「30Wとか60Wとか、もっとW数が大きいものを使ったらどうなるの?」と疑問に思うかもしれませんが、心配は無用です。iPhone側が必要な電力だけを受け取るように賢く制御してくれるため、W数が高すぎるアダプターを使っても壊れることはありません。むしろ、iPadやMacBookなど他のデバイスも充電するなら、30W以上のアダプターを1つ持っておくと使い回しができて便利ですよ。
②USB-C対応のケーブル(MFi認証がおすすめ)
次に用意するのがケーブルです。お使いのiPhoneのモデルによって、必要なケーブルの種類が異なります。
- iPhone 14以前のモデル: USB-C & Lightning ケーブル
- iPhone 15以降のモデル: USB-C & USB-C ケーブル
ポイントは、アダプターに接続する側が「USB-C」という新しい規格の端子になっていることです。昔ながらの長方形のUSB-A端子では、USB-PDの性能を活かせません。
そして、ケーブル選びでもう一つ非常に大切なのが「MFi認証(Made for iPhone/iPad/iPod)」です。これは、Appleが「この製品はApple製品との互換性や安全性の基準を満たしていますよ」と認めた証。MFi認証のない安価なケーブルは、充電が不安定になったり、iOSのアップデートで使えなくなったり、最悪の場合iPhone本体の故障につながるリスクもあります。
MFi認証品のパッケージには、それを証明するロゴマークが記載されています。少し値段は高くなるかもしれませんが、大切なiPhoneを長く安心して使うために、必ずMFi認証のケーブルを選びましょう。
【ワット数別】充電速度はどれくらい違う?比較表でチェック
「理屈はわかったけど、実際どれくらい速くなるの?」というのが一番気になるところですよね。そこで、ACアダプターのW(ワット)数によって、充電速度がどれだけ変わるのかを比較表にまとめてみました。
▼iPhoneを30分間充電した場合の回復量(目安)
アダプター出力 | 30分での充電量 | 特徴 |
---|---|---|
5W | 約18% | 昔のiPhoneに付属していた標準アダプター。非常に遅い。 |
12W | 約35% | 5Wよりは速いが、急速充電とは言えないレベル。 |
20W | 約50% | Apple推奨の急速充電ライン。コストと速度のバランスが良い。 |
30W | 約55% | 20Wと大差はないが、iPadやMacBook Airも効率よく充電できる。 |
65W以上 | 約55〜60% | iPhoneへの充電速度はほぼ頭打ち。PCなど複数台同時充電向け。 |
※バッテリー残量0%の状態から充電した場合の目安です。実際の充電速度は、バッテリーの劣化状況、周囲温度、iPhone本体の温度、バックグラウンドアプリの動作状況などによって大きく変動する場合があります。特に高温環境では充電速度が自動的に制限されることがあります。
表を見ると、5Wと20Wでは雲泥の差があることがわかります。たった30分で半分も充電できるのは、忙しい現代人にとって非常に心強いですね。
一方で、20Wと30Wを比べると、その差はわずかです。iPhoneの充電だけを考えるなら、20Wのアダプターが最もコストパフォーマンスに優れていると言えるでしょう。もちろん、先述の通り、他のデバイスとの兼用を考えるなら30W以上の選択も賢い投資になります。
急速充電に関するよくある質問(Q&A)
急速充電について、多くの方が抱きがちな疑問をQ&A形式でまとめました。気になる不安や疑問は、ここでスッキリ解決しておきましょう。
- Qワット数が高い充電器でバッテリーは痛まない?
- A
「パワフルな分、バッテリーに負担がかかって寿命が縮みそう…」と心配になるかもしれませんね。結論から言うと、過度に心配する必要はありません。
iPhoneには、バッテリーの状態を監視し、充電を最適化する賢いシステムが内蔵されています。特にバッテリー残量が80%を超えると、自動的に充電速度を緩やかにして、バッテリーへの負荷を軽減する仕組み(トリクル充電)になっています。そのため、高ワットのアダプターを使ったからといって、バッテリーが急激に劣化することはないのです。
ただし、急速充電中はアダプターやiPhone本体が通常より温かくなることがあります。これは異常ではありませんが、極端に熱くなる場合は一度充電を中断しましょう。また、熱はバッテリー劣化の要因の一つなので、ケースを外したり、涼しい場所で充電したりする工夫も有効です。
- QMFi認証って本当に必要?
- A
「MFi認証がなくても安いケーブルで充電できてるけど…」という方もいるかもしれません。しかし、非認証のケーブルを使い続けることには、以下のようなリスクが伴います。
- 充電が不安定になる、またはできなくなる
- iOSをアップデートしたら認識されなくなる
- ケーブルやiPhone本体のコネクタ部分が破損する
- 異常な発熱やショートを起こし、火災や故障の原因になる
MFi認証は、こうしたリスクからあなたのiPhoneを守るための、いわば「保険」のようなもの。数百円の差を惜しんで、何万円もするiPhoneを危険に晒すのは賢明ではありません。長く安心して使い続けるためにも、ケーブルは必ずMFi認証品を選んでください。
- QMagSafeやワイヤレス充電も急速?
- A
iPhone 12以降のモデルで使えるMagSafe充電や、一般的なQi(チー)規格のワイヤレス充電も便利ですよね。これらの充電速度はどうなのでしょうか。
- MagSafe充電:最大15W
※MagSafeで15Wの急速充電を実現するには、20W以上のUSB-PD対応アダプターを組み合わせる必要があります。12W以下のアダプターを使用した場合は、最大7.5Wでの充電となります。 - Qiワイヤレス充電:最大7.5W
USB-PDを使った有線の急速充電(20W以上)には及びませんが、MagSafeは従来のQi充電の2倍の速さを実現しており、ワイヤレスの中では「急速」と言えます。ケーブルを抜き差しする手間がなく、ピタッとくっつけるだけで充電できる手軽さは大きな魅力です。
「最速」を求めるなら有線、「手軽さ」を重視するならMagSafeやQi、とシーンによって使い分けるのがおすすめです。
- MagSafe充電:最大15W
【2025年最新】iPhone急速充電器・ケーブルのおすすめの選び方
最後に、これまでの内容を踏まえて、実際に製品を選ぶ際の具体的なポイントを3つご紹介します。このポイントを押さえれば、もう製品選びで迷うことはありません。
ポイント①:迷ったら「20WのUSB-PD対応アダプター」
iPhoneの充電を速くしたい、という目的であれば、まずは「20W出力」で「USB-PD対応」のアダプターを選べば間違いありません。これが最もコストと性能のバランスが取れた選択肢です。
もし、あなたがiPadやMacBook Airなども持っていて、「充電器を一つにまとめたい!」と考えているなら、30Wや45Wといった、よりパワフルなモデルを検討するのも良いでしょう。最近では、複数のUSB-Cポートを備え、iPhoneと他のデバイスを同時に急速充電できる便利な製品も増えています。自分のライフスタイルに合わせて選んでみてください。
ポイント②:ケーブルは「MFi認証」を合言葉に
アダプターと並行して、ケーブル選びも重要です。何度もお伝えしていますが、必ず「MFi認証」のロゴがある製品を選びましょう。
また、ケーブルの長さも意外と使い勝手を左右します。自宅のベッドサイドで使うなら長めの2m、持ち運び用なら標準的な1m、モバイルバッテリーと繋ぐなら短めの0.3mなど、使うシーンを想像して最適な長さを選ぶと、日々の満足度がグッと上がります。耐久性の高いナイロン編み込みタイプや、断線しにくいように根元が補強されている製品もおすすめです。
ポイント③:AnkerやBelkinなど信頼できるメーカーを選ぶ
ACアダプターやケーブルは、多くのメーカーから無数の製品が販売されています。どれを選べばいいか分からない時は、Anker(アンカー)、Belkin(ベルキン)、CIO(シーアイオー)、UGREEN(ユーグリーン)といった、実績のあるサードパーティ製メーカーから選ぶのが安心です。
これらのメーカーは、品質や安全性に定評があり、ユーザーからの評価も高い製品を数多くリリースしています。製品保証がしっかりしている場合も多いので、万が一の時も安心。Amazonや家電量販店でも手軽に購入できるので、ぜひチェックしてみてください。
まとめ
今回は、iPhoneの急速充電について、基本から必要なアイテム、選び方までを詳しく解説しました。
最後に、大切なポイントをもう一度おさらいしましょう。
- iPhone 8以降のモデルは急速充電に対応している
- 必要なのは「20W以上のUSB-PD対応アダプター」と「USB-C対応のMFi認証ケーブル」の2つ
- 約30分で最大50%も充電できるので、時間がない時も安心
- バッテリーへの悪影響は過度に心配しなくてOK
たった2つのアイテムを揃えるだけで、あなたのiPhoneライフは驚くほど快適になります。充電の待ち時間をグッと短縮して、できた時間をもっと有効に活用してみませんか?ぜひ、この機会にあなたの充電環境を見直してみてください。
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