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ランボルギーニ・イオタ完全ガイド|ミウラSVJ・ディアブロSE30・アヴェンタドールSVJの歴代最速と中古相場

ランボルギーニ・イオタ完全ガイド|ミウラSVJ・ディアブロSE30・アヴェンタドールSVJの歴代最速と中古相場

伝説のワンオフから現代のSVJまで、「イオタ」の称号はランボルギーニが限界を超える証しです。本記事では3世代のスペック比較と最新中古相場を徹底解説し、購入時の注意点までわかりやすくまとめました。

ランボルギーニ・イオタとは?――「Appendix J」を冠した究極グレード

1970年、テストドライバーのボブ・ウォレスはFIA付則J(ホモロゲーション規定)に合わせた実験車「ミウラP400 イオタ」を製作しました。

大幅な軽量化と高回転型チューンドV12により、推定約440bhpを発揮したと伝えられますが、公的な計測記録は残っていません。

公道テスト中に事故で焼失したものの、“イオタ”の称号は“最速・最軽量”を象徴するキーワードとして定着し、以後の限定車の頂点を示す冠となりました。
参考:Lamborghini Miura – Wikipedia

ミウラP400 イオタとSVJ――伝説と6台の公式レプリカ

幻のワンオフを再現してほしいという要望に応え、ランボルギーニは既存SVを改造または新造する形で「ミウラSVJ」を6台のみ工場生産しました(新造1台、改造5台)。

乾式サンプ化やハイカムにより出力は400PS超に向上し、固定ライトやワイドフェンダーで外観をイオタに近づけています。
※乾式サンプ(ドライサンプ):エンジンオイルをエンジン下部ではなく、外部の専用タンクで管理する方式

2025年の米アメリア・オークションではレストア済み個体が245万ドルで落札され、国内総額は4〜5億円に達しました。台数が極端に少ないため、市場流動性は限定的です。

ディアブロSE30 イオタ――30周年を飾った公道用レーサー

創業30周年記念車「SE30」をベースに、チタンマフラーやカーボン製エンジンフードで30kg以上軽量化。公称605PSを誇りますが、個体によってはシャシダイ測定で実測640PS付近を記録した例もあります。

0-100km/h加速は3.2秒前後。ディーラー純正または代理店装着を含め、約28台がイオタ仕様とされ、2024年のRMサザビーズ・モントレーでは85万ドルの上限見積もりが提示されました。

日本に現存する車両は数台で、並行輸入車の相場は1.2〜1.5億円です。
参考:Diablo SE30 Jota specs – FastestLaps

アヴェンタドールSVJ(イオタ)――現代に甦る究極のV12

2018年に登場した「Super Veloce Jota」は6.5L V12が566kW(770CV≒760HP)/8500rpmを発生し、ニュルブルクリンク北コースで6分44秒97を記録しました。

生産台数はクーペ900台+ロードスター800台程度とされ、63台限定の「SVJ 63」も存在します。日本の中古市場では走行1万km未満の個体が6500〜9500万円で流通し、低走行・レアカラーは1億円に届くこともあります。

米欧のオークションレンジは55万〜97万ドルで、為替や装備により幅があります。

主要イオタ3モデルのスペック比較

モデル最高出力車重0-100km/h生産数
ミウラP400 イオタ推定約440bhp約880kg記録なし1台(焼失)
ディアブロSE30 イオタ605PS
※個体で実測640PS
約1700kg3.2秒約28台
アヴェンタドールSVJ770CV(約760HP)1525kg2.8秒約1700台

中古相場と投資リスク――“幻の銘柄”である理由

イオタ銘は希少性が高く「値下がりしにくい」と語られますが、実際は景気・金利・排ガス規制で価格が上下します。

SVJ仕様のミウラは買い手が限られ、相場が停滞すると数年単位で売買事例が出ないこともあるほど流動性が低めです。

ディアブロSE30 イオタは北米の無鉛ガス規制強化時に2割弱調整し、アヴェンタドールSVJも2024年秋の金利上昇局面で7500万円台まで下げた個体がありました。

購入時は整備履歴や付属パーツの完備だけでなく、出口戦略も必ず検討してください。「イオタ=ディフェンシブ」と鵜呑みにせず、市場のボラティリティを理解する姿勢が大切です。

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まとめ――イオタが示す限界突破のDNA

ランボルギーニ・イオタの物語は「誰より速く、美しく、エモーショナルであること」を体現してきました。

ミウラからアヴェンタドールまで、NA V12と軽量ボディという骨格は揺らがず、世代ごとに限界を押し広げています。

近い将来、ハイブリッドV12や電動エアロを備えた新世代イオタが誕生すれば、再び常識を塗り替えるでしょう。

究極を求めるオーナー候補にとって、イオタは今も魅力的な指針ですが、“安全資産”を保証するわけではありません。購入も投資も、確かな情報収集と冷静な判断こそが、真のランボルギーニストへの近道です。

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