
容量単位の「バイト」とは?KB, MB, GB, TBの違いや大きさ・換算方法を解説【どっちが大きい?】
コンピュータのデータ容量を表す単位には、「バイト(B)」「キロバイト(KB)」「メガバイト(MB)」などさまざまなものがあります。しかし、「1KB=1000Bと1024Bの違いは?」「ストレージの容量表記が実際と異なるのはなぜ?」と疑問に思うことも多いでしょう。本記事では、バイトの基本から各単位の換算方法、記録メディアの容量表記の違いまでをわかりやすく解説 します。
容量単位の早見表(小さい順)
単位 | 読み方 | バイナリ(1024倍) | SI(1000倍) |
---|---|---|---|
B | バイト | 1 B = 8 bit | 1 B = 8 bit |
KB | キロバイト | 1 KB = 1024 B | 1 kB = 1000 B |
MB | メガバイト | 1 MB = 1024 KB | 1 MB = 1000 kB |
GB | ギガバイト | 1 GB = 1024 MB | 1 GB = 1000 MB |
TB | テラバイト | 1 TB = 1024 GB | 1 TB = 1000 GB |
PB | ペタバイト | 1 PB = 1024 TB | 1 PB = 1000 TB |
EB | エクサバイト | 1 EB = 1024 PB | 1 EB = 1000 PB |
ZB | ゼタバイト | 1 ZB = 1024 EB | 1 ZB = 1000 EB |
YB | ヨタバイト | 1 YB = 1024 ZB | 1 YB = 1000 ZB |
バイト(Byte)とは?
コンピュータで扱われるデータの基本単位のひとつが「バイト(Byte)」です。
- 1バイトは8ビット(bit)で構成され、ビットは「0」と「1」の二進法で表されます。
- 「1バイト=半角英数字1文字」と説明されることがありますが、これは文字コードによって異なります。
- ASCIIなどの単純な文字コードでは、1バイトで1文字を表せます。
- UTF-8では1文字あたり1~4バイトになるため、日本語や特殊文字を含む場合、「1バイト=1文字」は成り立ちません。
メーカー表記とOS表示の違い
HDDやSSDなどを見ると、「1TB」とパッケージに書いてあるのに、OS上では約931GB程度しかないように見えることがあります。
- メーカー表記 … 1KB=1000B(SI単位)
- OS表示 … 1KB=1024B(バイナリ接頭辞)
具体的には、1TB(1,000,000,000,000B)をOSが1024単位で換算すると
1,000,000,000,000 ÷ 1,073,741,824 ≈ 931GiB となり、OS上で約931GB(GiB)と表示されるのです。
バイトが増える仕組み:1024と1000
バイナリ接頭辞(1KB=1024B)
コンピュータが二進法(2の累乗)で動作する背景から、「1KB=1024B」とする考え方が長く使われてきました。
- 1MB = 1024KB = 1,048,576B
- 1GB = 1024MB = 1,073,741,824B
- 1TB = 1024GB = 1,099,511,627,776B
これをより厳密に表記するときは「KiB / MiB / GiB」と書かれます。
SI接頭辞(1KB=1000B)
一方、ハードディスクなどの記録メディアメーカーは、十進法(SI単位)で「1KB=1000B」を採用することが多いです。たとえば1TBと表記された場合、メーカー基準では1,000,000,000,000B(1兆バイト)になります。
主な単位換算
(以下、二進法ベース[1024倍]を中心に表記します)
- 1KB (キロバイト) = 1024B
- 1MB (メガバイト) = 1024KB = 1,048,576B (約104.9万バイト)
- 1GB (ギガバイト) = 1024MB = 1,073,741,824B (約10.7億バイト)
- 1TB (テラバイト) = 1024GB = 1,099,511,627,776B (約1.1兆バイト)
SI単位(1000倍)で表記すると、それぞれ1,000倍の値になります。パッケージに書かれている「GB・TB」はSI単位の場合が多いので、実際のOS表示は一回り小さく見えることを押さえておきましょう。
PCのメモリやハードディスクの容量はなぜ8の倍数なのか?知っておくと便利な基礎知識
記録メディアの容量例
フロッピーディスク(3.5インチ)

約1.44MB(1,474,560B)
昔はデータ保存の定番でしたが、近年はほぼ使われません。
CD-R

約700MB と表記されることが多い
(実際は 約703MB(703MiB) が一般的)
CDのセクター構造の関係で、計算方法によっては表示に若干の差があります。
Blu-ray Disc(BD-R)

約25GB(1層)
CD-Rの700MBと比べるとおよそ35倍の容量です。さらに二層や三層の大容量ディスクも存在します。
ハードディスク(HDD)やSSD

1TB(メーカー表記:1,000,000,000,000B)
OSでは約931GiBと認識されることが多いです。近年は4TBや8TBといった、より大容量の製品も一般的になりつつあります。
スマートフォンのストレージ(内蔵メモリ)
128GB~1TB のモデルが一般的
実際の利用可能容量は OSやプリインストールアプリ によりやや少なくなります。
クラウドストレージ(Google Drive, iCloudなど)
無料プランは5GB~15GB
有料プランでは 100GB~数TB の容量から選べることが多いです。
よくある疑問
- Qなぜパッケージ表記とOS表示容量が違うの?
- A
メーカーが SI単位(1KB=1000B)で表記するのに対し、OSはしばしば 1KB=1024B で計算するためです。
- Q「1バイト=文字1つ」で説明されるのはなぜ?
- A
ASCII などでは1バイト=1文字が成り立つため。ただし UTF-8 では1文字あたり最大4バイトが必要となるため、常に「1バイト=1文字」ではありません。
- Qbitが最小単位なのでは?
- A
厳密には bit(ビット)が最小単位で、バイトはそれを8つ集めた単位です。実際のデータ量を表す際は、バイト(B)を基準にすることが多いだけです。
まとめ
- バイト(Byte) … データの基本単位のひとつ(1B = 8bit)。
- 1バイト=1文字 は文字コードに依存し、常に当てはまるわけではない。
- 容量の表記 … バイナリ接頭辞(1KB=1024B)とSI単位(1KB=1000B)が混在し、メーカー表記とOS表示に差が生まれる。
- CD-RやBD、HDD/SSD … 時代とともに大容量化が進み、現在ではTB(テラバイト)クラスのストレージが一般的。
- 実際の表示容量 … 「1TB」の製品でも、OS上では約931GiBと見えるなど、実際のサイズが小さく感じられることがある。
こうした単位の違いや文字コードの影響を理解しておくと、記録メディアを選ぶ際やストレージの空き容量を把握する際に役立ちます。ぜひ参考にしてみてください。
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